2004年ベスト・アルバム10選
みなべかん


2005 Calendar


Leroy Carr


Elizabeth Cotten


Tom Waits

  1. VARIOUS ARTISTS / Classic Blues Artwork from the 1920's 2005 Calender Vol.2 (Blues Images ISBN 0-9729838-1-3)
    2004年版ほど話題にならなかったのは残念だが、戦前ブルース・ファンの僕にとっては、今回もキラキラと輝く宝物にみえる2005年版カレンダー。おまけのCDにはキング・ソロモン・ヒル、ブラインド・ジョー・レイノルズ、メンフィス・ジャグ・バンドの最近発見された未発表4曲を加えた強力盤。音も良いぞ!しかし、今回も壁には掛けず、時折取り出してはニヤニヤながめるんだろうなぁ〜。

  2. LEROY CARR / Whiskey Is My Habit, Good Women Is All I Crave: The Best Of Leroy Carr (Columbia C2K 86989)
    やっとここまでの形でリリースされたかぁ。もっと早くにコンプリート集が出てもよかったのになぁ。とは言うものの、音質良し、選曲良しの2枚組。都会的でホロ苦い、味わいシティ・ブルース。

  3. ELIZABETH COTTEN / Shake Sugaree (Smithsonian Folkways SFW CD 40147)
    ノース・キャロライナのサウスポー・ギタリスト。65/66年録音がCD化。名曲「フレイト・トレイン」(こちらは既発のスミソニアン・フォークウェイズ盤でどうぞ)と並ぶタイトル曲を始め、インストを多く含む、心休まるコットンのギターと歌(このヘタさがたまらん!)。ずっと心待ちにしていた作品だ。

  4. VARIOUS ARTISTS /American Folk Blues Festival Vol. 3 (Universal UIBO-1028)
    映像の力は凄い!このDVDでの発見も多かった。特にドクター・ロス。ハーモニカもサウスポー(というのか?低音部が右側)とか、映像が無いと思っていたリトル・ウォルターが動いていたりしてビックリした。

  5. HOUND DOG TAYLOR / Release the Hound (P-Vine/Alligator PCD-23513)
    上の映像ではショボい演奏もあったハウンドドッグだが、こちらは絶品!ローダウン&ダーティーなスライドに燃えた。

  6. CLARENCE "GATEMOUTH" BROWN / Timeless (Hightone HCD8174)
    おお、スウィンギーでこのシンプルさが新鮮!こういうゲイトって久々だなぁ、って思っていたら、BSRのリヴューで今澤氏が80年代録音らしいことを指摘。う〜ん、そうだったかぁ。まぁ、いずれにせよカッチョ良いので満足。

  7. JESSIE MAE HEMPHILL / HEZEKIAH & THE HOUSE ROCKERS / Mississippi Blues Festival (BLACK & BLUE BB 457.2)
    LP収録のサン・トーマスをオミットし、未発表を加えた、ジェシ・メイとヘゼカイアのカップリングとしてCD化。ヘゼカイアのドラムスをバックに、ジェシ・メイの肝が冴え渡る演奏は僕のフェイバリット。

  8. VARIOUS ARTISTS / Jim Dickinson field recordings AXPCV3 (BIRDMAN BMR047)
    ノース・ミシシッピ/メンフィスのリアルなブルースを捉えた60〜(恐らく)80年代録音。ファリー・ルイス、スリーピー・ジョン・エスティス、オサー・ターナーやジョニー・ウッズに加え、アレック・ティール、そして伝説のモーズ・ヴィンスンが収録となれば、ディープ・ブルース野郎のハートを鷲掴みなのは言うまでもない。

  9. NORTH MISSISSIPPI ALLSTARS / Hill Country Revue (ATO/BMG ATO0021)
    で、上のジム・ディッキンスンも参加の息子たちのライヴ。おやじロックとヒル・カントリー・ブルースの勢いとエグさに感動!荒い演奏がやけにリアルな興奮を呼ぶのだ。R.L.バーンサイドも歌で参加するが、ほとんど「イェー」とか「ウェル・ウェル」とかの掛け声が多い。インナー・スリーヴの写真をみると、ステージで歌ったあと、ずっと奥さんとステージ上の椅子に座り通しだったようにみえる。降りるきっかけを逃したのか?!

  10. TOM WAITS / Real Gone (Epic EICP422)
    僕はトム・ウェイツの大ファンです。今回の作品も良い!最近アカペラ・グループやMCを名乗るアーティストたちがドラムスを模したサウンドを声で表現しているが、ウェイツの場合、声をドラムス代わりにしている。ちっともドラムスの音に似ていない、まんまの声が実にドラムスしているのだ。う〜ん、このスタンスこそトム・ウェイツを敬愛してやまない要素なんだよね。


赤色: 新録もの

緑色: 再発もの








inserted by FC2 system