2005年ベスト・アルバム10選
轟美津子


Sam Cooke


Blind Boys


Vance Kelly


B,B, King

順不同です。 他にも良い作品は沢山あったけれど、アル・グリーン、フィリップ・ミッチェル、R・ケリーなどは前作が良すぎるあまり、今年の作品は選べませんでした。そんなこんなで今年は新旧いろいろいつになくよく聴いた年でした。

  1. SAM COOKE / One Night Stand! At The Harlem Square Club
    実はサム・クックってちゃんと聴いたことない....。有名曲も「へぇ、これってサム・クックの曲だったんだ」ってな状態だし、某P社刊のサム本も買ったところで止まってマス。ごめんなさい! で、聴いてみました。それもライブで。いいじゃないですか〜。熱いですね〜〜。熱くて甘くて激しいですね〜〜〜。キング・カーティスのバンドも張り切ってるぅ。解説によると、この日は16時〜19時までティーンエイジ用のショウ、22時〜1時までがアーリーショウ、1時〜4時までがレイトショウ、って12時間?!アドレナリン出まくりでノリにノッてたんでしょうね。このテンションはやっぱり。
  2. THE FANTASTIC L-ROY AND HIS BULLET PROOF BAND / Leave Our Love Alone
    シカゴ・ブルースフェスティバルで「サウス・サイド(黒人街)で活躍している人らしい。これは観ておいた方がいいって」との情報により期待して行ったら....。黒人おばちゃんの親衛隊つきで「きゃ〜、エルロイ〜〜。」の声の中現われたのはちょい地味目なおじさん。あ、地味っても黒人シンガーにしては、ってことですけどね。 声は渋しわがれ系、歌も決してお上手なわけではないんだけどクラブシンガーらしい良い味だしてて、タイロン・デイビスの♪Sugar Daddyなどの選曲はいわゆるブルーズン・ソウルっていうんですか?で超・タイプ。 その場で買った手売りCDなので「みんな聴いてみて!」とはいかないのが残念ですが、私にとっては間違いなく今年のベストでした。 そういえば、おばちゃん達は全曲全部一緒に歌ってたっけ。私もまぜて欲しい〜〜。
  3. VANCE KELLY AND THE BACKSTREET BLUES BAND / Nobody Has The Power (Wolf 120.815 CD)
    ザッツ・シカゴローカルシンガー、という印象の強いヴァンス・ケリー。日々クラブで演奏されている、みんなの好きなあの曲この曲がいっぱいで楽しい〜。と思ったらそれだけじゃなく、ストリングス入りの壮大なバラッド(ステージではムリ!CDならではの曲)も入っていたりして、なかなかの意欲作です。そういえばこのアルバムでも♪Suger Daddyが歌われているのですが、ナゼかタイトルは♪Suger Babyに。俺はまだまだそんなおじさんじゃないんだけど、ってことなのかな??
  4. RANDOLPH WALKER/ My Love Is Powerful (all n all Records)
    地元関内のディスク・ユニオンの試聴コーナーで見つけたCD。全然知らない人だし、曲は♪YouSendMe、♪StandByMe、とベタベタな選曲だし、ジャケ写真は「はい、撮りますよ〜チーズ」って2枚撮って表・裏に使ったカンジだし、輸入盤にしてはちょいお高めだし、買おうかどうしようか.....、ところが試聴してみたらいいんだこれが。一曲目にタイトル曲が入っていて、いきなり♪マイ・ラヴ・イズ・パーーワフーールと力強く歌われて、やられました。70年代に活躍した人の新録ですって(勉強不足でスミマセン)。それにしてもこの選曲.....、鼻唄マニアにはぴったりねっ。
  5. JOHN SCOFIELD / That's What I Say
    ジョン・スコフィールドのレイ・チャールズ・トリビュートアルバム。ゲストシンガーにDr.ジョン、メイヴィス・ステイプルス、アーロン・ネヴィル等が入っているので聴いてみたら、どの曲も楽しそうに演奏されていて、うーん面白い!それにしても最近のメイヴィスは、マメにあちらこちらでゲストしていますね。ゲストシンガー女王と呼んで差し上げよう。
  6. BEN HARPER AND THE BLIND BOYS OF ALABAMA / Live At The Apollo
    昨年のThere Will Be A Lightのライブ盤。私としても昨年に引き続いてのベストテン入りです。ライブにしては上手すぎ?美しすぎ??と思っていたら後半は上手で美しいまま臨場感あるゴスペルになって、それでこそ気分も盛り上がるってもの。
    しかしなー、スタジオ盤もそうでしたが「Macでは聴けません、コピーは出来ません、壊れても知りません」というCCCDの脅迫的な忠告はもう少しなんとかならないものでしょうか?Macで聴けたし、取り込めたし、i-Podにコピーも出来たけど、本当は壊れたらどうしよ〜〜ってちょっと怖かった。 そんなにしなくても、聴きたければお金出して買うんだからさ。
  7. VARIOUS ARTISTS/ So Amazing - An All-Star Tribute to Luther Vandross
    ルーサー歴の短い私としては、彼がいなくなってしまったのは本当に残念。 老若男女白黒シンガーがルーサーを歌うこのアルバム、アレサの熱唱、そしてスティーヴィーが最後に言う「I love you,Luther」にかなりぐっときます。それからアルバムの真ん中に入っているルーサー本人の歌声にも。ただ、せっかくのご本人の歌なのにエルトン・ジョンとのデュエットだってのが、*#$”+@なんですが.....。
  8. STEVIE WONDER / A Time 2 Love (Motown/Universal UICT-1027)
    久しぶりスティーヴィー・ワンダーの新アルバム。相変わらずの愛溢れる美しいメロディー&アグレッシブな曲が並んでいて、変わんないなーーなのですが、やっぱり良い。変わらないのが良い。時勢柄、当然のようにNoWarのメッセージソングの大作(タイトル曲)もあり、あたりまえですがスティーヴィー健在です。
  9. B.B. KING & FRIENDS / 80 (Geffen 0602498842461)
    誰と何を歌ってもB.B.ワールドなのはもちろんなのですが、シェリル・クロウとのデュエットが現役感たっぷりのお色気で良かったなぁ。 そしてダントツで素晴らしいのはやっぱりボビー・ブランドとのデュエット。ゆる〜いけど迫力あって、それぞれの合いの手がおちゃめで、こういうのを聴くとブルース好きで良かったわぁ、とちょっとハッピーになれる。ご長寿ばんざい!
  10. RON E. BECK / Soul Cry
    元・タワー・オブ・パワーのドラマーが歌いましたってアルバム。いきなりバリトンボイスで♪ベイビーって囁かれてベストテン入り。深夜の高速道路のドライブ、または高層マンションの窓辺でブランデーかウィスキーを飲みながら聴いて下さい。個性的なジャケのイラストも???でつい手にとってしまう1枚でした。

赤色: 新録もの

緑色: 再発もの




ベスト・ライブ
藤井康一
(テラプレーン, Nov. 27, 2005)

シカゴで観たKoKo TaylorかMavis StaplesかLatimoreも良かったし.......。と考えていたら、11月のニューオリンズ復興支援チャリティーイベントでの藤井康一さんがあまりに素晴らしかったので、あっさり決まり。ルイ・アームストロングが降りて来たり、みんなでフリ付きで歌ったり、おなじみの曲を楽しく歌う藤井さんからはニューオリンズへの想いがしみじみと伝わって来て、会場のテラプレーンにいた誰もが素直に心から復興を願えたライヴでした。ぐっときちゃったんですよね、ホントに。





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