2006年ベスト・アルバム10選
みなべかん


David Kimbrough, Jr.


Jimmy "Duck" Holmes


Rosa Lee Hill


Stuff Dreams Are Made Of

  1. DAVID KIMBROUGH JR / Shell-Shocked (B.C. 1435)
  2. AFRISSIPPI / Fulani Journey (Knock Down South KSR011)
  3. BURNSIDE EXPLORATION / The Record (Lucky 13/BCC 1333-2)
  4. PAUL WINE JONES / Stop Arguing Over Me (Fat Possum FP1030-2)
  5. JIMMY "DUCK" HOLMES / Back To Bentonia (Broke & Hungry BH13001)
  6. ROSA LEE HILL AND FRIENDS / The George Mitchell Collection (Fat Possum 1051-2)
  7. DEWEY CORLEY AND WALTER MILLER / The George Mitchell Collection (Fat Possum 1059-2)
  8. VARIOUS ARTISTS / The Stuff That Dreams Are Made Of (Yazoo/P-Vine PCD-2632/33)
  9. MITSUYOSHI AZUMA & THE SWINGING BOPPERS / Seven & Bi-decade (Victor VICL-42027)
  10. TOM WAITS / Orphans (Epic 86677)

06年にリリースされた作品で、印象に残った10枚をピックアップした。ジュニア・ウェルズやクリス・トーマス・キング、カトリーナ後のニューオーリンズ勢など話題の作品群の多くが未聴であったり、来日アーティストの公演にも行かず終いだったりと、我ながら年々積極性にかけるなぁ、などとも思わないでもない。さらに映像作品に「これだ!」という決め手がなかったのは寂しい(アメリカン・フォーク・ブルース・フェスティヴァルの続編は出ないのだろうか?)。

という状況の中のベスト10。偏食家のメニューのごとき、相も変わらずミシシッピ贔屓を露呈する内容は必至なのであった。しかしながら、これら作品群のクオリティは非常に高く、偏食と云われようともカッコよく、至福の時間を与えてくれ、イマジネーションを刺激する「胆」の入ったキラめく作品たちなのである。

次作への期待も高まる1、2、3、厳冬のデトロイトでの04年録音で遺作となった4、予想だにしなかったベントニア・ブルースの5、同じく「幻」のサン・ハウスが聴ける(08)には燃えたなぁ。また、(さらに)マニア向けとしてはファット・ポッサムの6、7。レーベルのホームページに直接注文して入手したのだが、到着してみると、CD-R、しかも手作業らしく盤面には指紋がベッタリ(ブルース・ワトスンのものか??)。ライナーも無しときた。アーフーリーやフォーク・リリックで同音源をお持ちならお勧めできないが、内容はばっちり!特にシド・ヘンフィルの娘であり、ジェシ・メイ・ヘンフィル(ご冥福をお祈りします)の叔母にあたるロザ・リー・ヒルの作品が印象的だった。他にもジョージ・ミッチェル・コレクションが数種リリースされているので、興味のある方はそちらのどうぞ。

前作から短いスパンでリリースされたバッパーズの新作は期待を裏切らない内容で、さらにキレの増した演奏も歌詞やアレンジと共に楽しめる。同じく割りと短いブランクで3枚組みを発表したトム・ウェイツの作品は「完全生産限定盤」の文字が気になる。新曲と、コンピレーションやサントラ、他人名義の作品で発表された曲が混在する異色作。この5年くらいで発表されたアルバムの中では一番好きだなぁ。ジョン・ハモンドやチャーリー・マッセルホワイトなどの参加を語るまでもなく、ブルースな味わいも満載している優れた作品である。

さて、06年は先にも述べたように自分自身の積極性の無さを告白したが、ひとつだけ、ありました!今や、年1回のペースになりましたが、渋谷のブルース・バー「ブルーヒート」で9月に行ったDJ会。これはもう毎回マスターの兵頭さん、DJを快くお引き受けくださる佐々木健一さん、鈴木啓志さん、文屋章さん、和田昇さんなどたくさんの先輩方、そして毎回のようにリスナーとして顔を出してくれる陶守さん、スカンクちかのさん、BSRの濱田さん、店が終わったあと駆けつけてくれるサムズの小川さんや、たくさんの皆さんにこの場を借りてお礼をのべさせていただきます。今年も9月に開催予定です。初めての方もどうぞお越し下さい。今年は日暮泰文さんが(ほんっと久々)登場していただく予定です。

最後は宣伝ぽくなっちゃいましたが、今年もブルースを楽しもうじゃありませんか!


赤色: 新録もの

緑色: 再発もの




ベスト・ライブ





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