2007年ベスト・アルバム10選
チュートン


The Subdudes


James Andrews


Cosimo Matassa Story


Angie Stone

今回も順不同です。絞り込むのに苦労しました。お願い、次回からベスト20にしませんか?(笑)。それはともかく、今年も沢山の音楽に巡り会うことが出来て感謝します。そして皆さんの選ばれたベスト10も楽しみにしています。

  1. THE SUBDUDES / Street Symphony (Back Porch 0946 3 88708 2 1)
    彼等についてはよく知らなかったのですが、たまたまタワーレコードの試聴機で聴いて気に入ってしまい、即買ってしまいました。最初はザ・バンドを思い出したのですが、ニューオーリンズの割にはウェスト・コースト・ロックのような軽やかさもあって、歌には哀愁も漂い、好みです。彼らの思いの集約されたアルバム・タイトル曲とジャケットがたまりません。
  2. JOHN FOGERTY / Revival (Fantasy 0888072300019)
    呆れるくらいに変わらない頑固一徹さも、鼻につく人とどこまでも味になる人がおりますが、この人はやはり後者。一時は変わろうとしていた時期もあったようですが、大いに開き直ってやり続けてほしいものです。
  3. KERMIT RUFFINS/ Live at Vaughan's (Basin Street 106)
    やはりこの人は現代のサッチモ? スタンダードから、オリジナル、更にはスライにウィリアム・デヴォーンの名曲まで、熱気ムンムンに楽しませてくれる、僕にとっての滋養強壮剤のようなライヴ・アルバムです。
  4. JAMES "12" ANDREWS & CRESCENT CITY ALLSTARS / People Get ready Now (Crescent City, no number)
    最初に聴いた時は、これって本当に新録?と思ったものでした。ミーターズをはじめとする偉大な先人たちへのオマージュ?、いや、ただこういうのをやりたかったから?、なんて野暮なことを考えず、ひたすらこの熱いグルーヴに身を委ねたいものです。
  5. ZAP MAMA / Supermoon (Heads Up HUCD313 2)
    アカペラ女性コーラスだった時代からは随分変わってしまったように思っていたけれど、実は装いを変えているだけで、当時から一貫したものがあることを、前作あたりからやっと感じ取れるようになった次第。知的な野生とでも言うべきでしょうか?
  6. MARIA MULDAUR / Naughty Bawdy & Blue (Stony Plain SPCD1319)
    このところ意欲的な作品が続くマリアですが、今回も、彼女にとっての恩人ヴィクトリア・スパイヴィーやシッピー・ウォレスなど先達たちへの敬愛に満ち、なおかつ楽しいアルバムでした。残念ながら往年の艶のある歌声は失われつつあるけれど、ブルージーな味わい深さがあり、まだまだヤル気充分なのが嬉しいです。
  7. KATE RUSBY / Awkward Annie (Pure PRCD23)
    コテコテの黒い音楽の後に、清涼感と憂いのあるこの人の歌声を聴くと、何とも甘酸っぱい気持ちになったりして(笑)。ブックレットの彼女の写真がまた物憂げでたまりません.....って、単なるミーハーかなぁ?
  8. VARIOUS ARTISTS / Goin' Home - A Tribute to Fats Domino (Vanguard 225/26-2)
    参加して当然のドクター・ジョンから、ええ?何でこの人が?のコリーヌちゃんまで多種多様な顔ぶれをそろえながらも、しっかり芯の通ったアルバムになっているのはさすがです。でも、どうせだったら、ジョン・レノンの古い録音を引っ張りだしたりせずに、全て新録音で構成して欲しかったような気も.....。
  9. ANGIE STONE / The Art of Love & War (Stax 30146)
    今年はソウル系の女性シンガーにいいアルバムが多く、それだけでもベスト10を挙げたいくらいでしたが、中でも一番よく聴いたのがコレ。アリシアやビヨンセには無いものって、これだけ年齢とキャリアを重ねてきた人には、やっぱりあると思うのです。
  10. VARIOUS ARTISTS / The Cosimo Matassa Story (Proper 80552002129)
    再発物や編集物は原則として入れないことにしていたのですが、これは別。アーティストでなく1人のエンジニアの仕事を集大成した結果、ニューオーリンズR&Bの歴史的名演集(何と4枚のディスクに120曲収録)となった、素晴らしい企画アルバム。ライナーやデータも詳細に渡って記載されており、資料としても申し分なく、製作者の熱意と愛情が伝わってきます。コンピレーション・アルバムの鑑と言えるでしょう。

次点として

  1. LEVON HELM / Dirt Farmer (Vanguard 79844-2)
    決してサイコー!と絶賛できるわけではないけれど、生死の境を彷徨った後の、復活の手応えが充分に感じられる内容であったことを喜びたいと思います。

その他色々ありますが、キリがなくなってきますので、あえて挙げないでおきましょう。


赤色: 新録もの

緑色: 再発もの




ベスト・ライブ
Amos Garrett (目黒・楽屋, June 4)
3 Great American Voices: Mary J.Blige, Fergie & Carole King (日本武道館, Nov. 13)

スミマセン。あまりにも違い過ぎて比較のしようがなく、同率首位とさせてください。 前者は主催者・出演者・ファンの三者が理想的な形で作り上げた手作り感いっぱいのライヴとして。後者は、アメリカン・ポピュラー・ミュージックの底力を存分に味わせてくれた、スケールの大きなエンターテインメントとして。エイモスに関しては、演奏は別の日の横浜でのものが一番でしたが、最終日ならではの熱気とサプライズを楽しんだということで。
最近はソウル系の来日が多く嬉しい限りですが、そのほとんどがレストラン・スタイルの場所で行なわれるため、出費がハンパでなく、ちょっと辛いところです。





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