- SARAH FOX & JOEL GUZMAN / Latinology (Guzman Fox Records GFR128)
AztexやThe Mexican Roots Trioでのアルバムリリースしていたサラ・フォクス&ホエル・グズマンコンビ。コンフントをベースとした前作2枚とは全く違う、ロスロボス等にも通じるティハーノルーツなロックアルバムといった感じです。グズマンの馬鹿テクアコーディオン期待すると肩透かしですが、彼らの芳醇な音の素養が開花したよく練られたいいアルバムだと思います。今年も来日したオースチンの、The Resentmentsのジョン・ディー・グラハムとスティーブン・ブルトンのお二人 が各々個性的なギターで参加して双方好きなトラックです。
- DANNY WHITE / Natural Soul Brother (KENT SOUL CDKET269)
実を言えば、シャウトするボーカルにサックスが絡む60年代のR&Bは数年前まで少し苦手でもあったんですが
技術の向上と言えば良いのか、高音を抑えめに臨場感を高めたこのレーベルのリマスターにすっかり嵌ってしまいました。車を運転しながら、よく聴いたアルバムです。1曲目のKiss Tomorrow Goodbyeで粘っこく絡むギターはアール・キングの仕業なのかしら?
- LIL' NATHAN & THE ZYDECO BIG TIMERS / Doin' It Big Time (Cha Cha Records)
最後までカーリー・テイラーのと悩みましたが、こっちを選びました。来日経験もあるネイザン・ウイリアムスの、息子さんです。
数年前の未だ幼さの残るジャケ写から20歳にして2枚目アルバムです。御馴染みのアコーディオン・ラブボード以外にピアノやオルガンを配したり、オーソドックスなザディコの香りを残しながらも多彩なアコーディオンの音色に思わず引き込まれます。
- GENO DELAFOSE & THE FRENCH ROCKIN' BOOGIE / Le Cowboy Creole (Times Square TSQ-CD-9063)
久々のジノの新譜に小躍りしました。あまりに多いカバー曲に最初は面くらいましたが、いつものジノでした。結局、購入後は毎日プレーヤーにセットされてるのもいつもの通りでした。決して変化が無いという訳では無く、うまく表現できないけどバンドとの一体感やジノらしいアレンジ等、既にすっかりその世界に自分が魅せられてる事によるものと思います。贔屓の弾き倒しではありますが、ともすれば全部同じに聴こえると言われるザディコ中で駄曲無しの15曲でした。
- GOLDMAN THIBODEAUX with STEVE & DONNA BING / French Creole House Dance (Louisiana Radio Records)
上に挙げた2枚の、おじいちゃんにあたる様な音の世界です。
部屋を暗くして、目を瞑ってこういったクレオールミュージックを聴いていると、未だ行った事の無い映像でしか知らない
ながらサウスルイジアナの情景が目の前に広がってきます。
ゴールドマンさんのアコーディオンはメリハリが効いて、多分目の前で見る(聴く)と凄い音圧なんだろうと思います。
哀愁を帯びたボーカルも独特の世界で、今年イライラ時にユッタリした気分にさせてもらった一枚です。
- LINDA ESCOBAR Y SU CONJUNTO / Con Sentimiento Y Conrazon (Escobar Records 1005)
リンダ・エスコバールは、ピュアなコンフントを演奏する数少ない女性シンガーです。一方、彼女のボーカルはとってもポップで以前のアルバムからもその微妙なミスマッチが個人的にはお気に入りだった
のですが、今作ではその事を意識した様な音作りになっていて(あくまで個人的感想です)吹っ切れた様な印象を受けました。4曲目「Amigo Freddie Fender」は、多分世界一早い故フレディーフェンダーに捧げたトリビュートナンバーだと思います。彼のヒット曲「Before The Next Teardrop Fall」と「Wasted Days and Wasted Nights」を短くカバーしてるのですが、リンダのポップなカラーが良く出ていて叶わぬ事ながら、生前のフレディーとのデュエットアルバムでも出して欲しかったと思える
センティミエント溢れる1曲です。
- TREMOLOCO / Dulcinea (CASA JULIA Records)
ぼくは、良くCD BABYのSounds Likeで冒険買いして後悔するのですが、これは数少ない大ヒットの一枚です。そういう訳で、出会いの偶然さからこのバンドの事は全く知りませんが最も興奮したアルバムでもあります。メキシコ風味にカントリーフレーバーが交差して、ハラーナやギタロン、バホセスト等色んな楽器を酷使して飽きのないナンバーが続きます。ゲストとしてデヴィッド・イダルゴ、シンディー・キャッシュダラー、スティーブン・ブルトンに、リー・オスカー、ハロルド・ブラウンなんてWARのメンバーの名前まで見られますが、決して目立ち過ぎる事無くバンドメンバーと共に素晴らしいアルバムを作り上げてる姿に好感が持てました。
- VARIOUS ARTISTS / TEXAS ALL STAR Big Band Bash Live!(TopCast Records TCR-1062)
2004年11月12月 テキサス州フレデリックスバーグスでのライブ盤です。ジミー・ボーンの渋いブルースから、オーギー・メイヤーズのチープなオルガンが絡みお気楽度が一層増すジョー・キング・キャラスコのテックス・メックスナンバーがあったと思えば、スティーブン・ブルトンのアコギが冴える曲や、ジャージーなテキサス・ホーンズにフロイド・ドミノのピアノ他、、、ジャンルを大きく超えたオースチンやサン・アントニオのテキサス所縁のミュージシャンが一堂に会した楽しいイベントの模様が収録されていてライブ盤ながら音もとっても良いです。
- THE SUBDUDES / Street Symphony (Back Porch 0946 3 88708 2 1)
無類のサブデューズ好きなので、新譜が出ると欠かさず購入します。
前作が2006年ですから、1年経ずの新譜リリースになるわけですがプロデュースにケブ・モを招いたりロージー・レデットのゲスト参加やアール・キングカバー等、話題の多かった前作に比べて際立った個性は感じないながらいつもながらのSubdudesです。ファンにとっては、それで充分なんです。
- LISA BRANDE / Rendezvous (NO NUMBER)
主役であるLisa Brandeさんの事は全く知りません、サブタイトル「The Louisiana Sessions」とある様に彼女がルイジアナを訪れてThe Basin BrothersのフィドラーであるAl Berardのスタジオでレコーディングした模様です。他にJeffrey Broussard、Richard Comeaux、Kyle Hebert等の名うてのミュージシャンがサポートしてます。Lisa Brandeはフィドルと曲によってはギターも弾いており声質的にはマーシャ・ボールに近いものを感じますが、マーシャほどの巧みさは申し訳無いですが感じませんでした。冒頭と他数曲はケージャンやスワンプポップ風ながら、それ以外はよく耳にするSSWっぽい曲が続き「なんでルイジアナ?」と言う疑問は残りますが試みが面白く、又逆に普段聞けないそういった曲での彼らの演奏が興味深く選びました。
年々健忘が進み、購入品を今年に絞る上でのボーダーが怪しくなる一方です。店頭購入より通販比率が高く、幸い購入品リストログが記憶を蘇らせれるのを助けてくれました。興味の中心がテキサス〜ルイジアナに集中しているので、ほぼ全てその周辺と言うのは選んでみて改めて視野の狭さを感じています。改めて、ブルース銀座のベスト選なのに申し訳ないなって思ってます。来年は、もっと視野を広げて!、、、とは、ならないでしょうね(笑)
まだまだ、興味つきないです、この辺りの音楽には。一応自分が聴いたのが2007年(今年)と言う事で、中には2006年のものも含みますが許して下さい。順番は便宜上振っただけで何の意味もありません。それから、最後まで悩んでたDoyle Bramhall(オヤジさんの方)改めて今聴いてますが入れなかった事を後悔してます。
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