2007年ベスト・アルバム10選
轟美津子


Prince Philip Mitchell


Galactic


Lola


Floyd Taylor

  1. PRINCE PHILLIP MITCHELL / Make It Good (Rhino/Atlantic 8122-76433-2)
    もぉ〜〜、今の私にとって正真正銘のプリンスと言えば彼!身も心も捧げたい。きっととってもワルイ人だけど、それでもいい。あの超・不安定なファルセットを私だけのために聴かせて欲しいの。会いたい......。アルバムの内容?BSR・79号のP81をご覧下さいませ。
  2. ANGIE STONE / The Art of Love & War (Stax 30146)
    この三ヶ月一番お世話になったのがこのアルバム。売りは『新生Stax』と『Betty Wrightをフィーチャー』。おばちゃんのド貫禄と、恋しちゃったカワイさが共棲している中年のい〜いとこ出てます。結構歳ちかいんだよねー、実は。
  3. VARIOUS ARTISTS / Goin' Home - A Tribute to Fats Domino (Vanguard 225/26-2)
    やっぱりN.O.っていい。毎年たくさん出るトリビュート物の中でも、ピカイチのキャスティングと楽しさと格好良さと、何だかちょっとホロッとくる感じ。2枚組全30曲とボリュームもいい感じ。 N.O.っていつか何とかなるのかなぁ。復興する前に地球温暖化でどこもかしこもああいう風になって、あの状況が普通になっちゃうんじゃないの?シャレになんない。
  4. GALACTIC / From The Corner To The Block (Anti 868892)
    「The Corner」というテーマのもとに思いの丈をラップに乗せたゲストMC達を迎えて、ほぼ全曲がHipHop界とのコラボレーションというアルバム。ぜんぜん違和感ないな〜ラップXギャラクティック。ただもうカッコイイだけ。ラップが前面に出てるけど、インスト・バンドとしてのギャラクティックだってちゃんと聞こえてくる。ビッグ・チーフも参加してて、でもこれはラップでは無いよね?いや、ちょっとだけラップ調か??
  5. LOLA / Give Her What She Wants (Wilbe WIL2012)
    Wilbe Recordsというインディーからリリースのアルバム。なかなかの骨太ブルースとゴスペル臭のするソウルでおお〜と思わせる1枚。Lolaって全然知らない人だったけど、どうやらアトランタあたりでキーボード弾き語りシンガーとしてライヴもやっているみたい。過去にはJonnie TaylorのツアーにKeyで参加していたんだって。 ところでWilbe RecordsってのはWilliam Bellに因んだネーミングなのでしょうか?
  6. JOHNNY TAYLOR / Live At The Summit Club (Stax 7286282)
    ジャケットは見ての通り、他の写真も1972年のL.A.ってこんなに暑苦しかったのかーと思わせるものばかり。もちろん音も。Who's Making Love で踊りまくってる人達が目に浮かぶよう.....。汗だくです。
  7. FLOYD TAYLOR / You Still Got It (Malaco MCD7531)
    親父もいいけど、息子もねっ!無条件で出たら買い、と決めています。今回もお父さんトリビュート満載だけど、あまりにベタな♪I Miss My Daddyって歌ったところでもう打ち止めでも良いのでは?
  8. WILLIE CLAYTON / Gifted (Malaco MCD7529)
    これまたマイ・ランキングの常連で意外性が無くてゴメンナサイ。だって、見た目がかわいいんだもーん。がっ!このウィリーは今までとちょっと違うかも。なんたって囁きで始まるし。それどころか13曲中7曲が囁くか語るかで始まってるし。充分過ぎるくらいにオトナの男なんだけど、やってることは随分と若返ったような気がする。50過ぎて脂ノリノリノリ、働き盛りの囁き盛りってことか。 と思ったら、あーーーっ、これって2006年のアルバムでした!!去年選んでない(選びそびれた)のでゆるしてっ。
  9. TOMMY TATE / I'm So Satisfied (Kent CDKEND 289)
    このアルバムの副題が「The complete KoKo recordings and more」。じゃあ「more」はどこから?KoKo以前のStax盤ナイチンゲール時代が3曲とP-vineクラブ限定CDの音源だそうな。P-Vineクラブ........、そんなクラブ活動があったんですね。なんだか秘密結社みたい。 そんなことはともかく、今年のベスト10の傾向はL.A.、西海岸の気分なんだわ〜と自分では思っていたのに、やっぱりどうしても南部の男にも惹かれちゃう。しかもこれってどっぷり系だわね、かなり。
  10. O.B. BUCHANA / Goin' Back Home (Ecko ECD1093)
    さて、10枚目まできて、L.A.志向だと思っていたのは勘違いだったと気付きました。今までのアルバム・ジャケではどうにもこうにもスケベ顔(ごめんっ!)のO.B.Buchanaも、このアングルなら大丈夫!たとえ中身がやっぱりエロ唄でも(再び、ごめんっ!!)。 目新しい事は特にナイんだけど、いいんだな〜。全体ゆったりめのノリで。でも♪All My Money's Goneだけはゆったりなんてしてられないぜっ、な曲ね。

赤色: 新録もの

緑色: 再発もの




ベスト・ライブ
良いライヴは沢山あったけれど、どれも甲乙つけがたくてベスト1が決められないので、今年はベスト書籍にしてみました。読書は『脳内一人ライヴ』ということで。

「余命三ヶ月のラブレター」 鈴木ヒロミツ 幻冬舎
立ち読みしてたらバディ・ガイの名前が出てきたので買ってみました。肝細胞がんで亡くなるほんの10日〜1週間程前の3日間のインタビューの書きおこし、彼の残した家族宛のラブレターにあたる4冊のノートからの抜粋、歴代マネージャーの言葉、など。インタビューによる彼の話に悲壮感は無く、ザッツ芸能界の逸話がぽろぽろと出てきたり、内田裕也との件なんてかーなーりー面白い。笑えます。 なにより亡くなる直前にこんなインタビューがあって、こんな本が出版されたって事がスゴイ。 逝く方の覚悟、読ませて頂きました。





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