ブルース銀座: 2009年ベスト・アルバム10選: 轟美津子



2009年ベスト・アルバム10選
轟美津子
http://d.hatena.ne.jp/mitzuko/


Willie Clayton


R. Kelly


Lee Fields


J. Blackfoot

  1. WILLIE CLAYTON / Love, Romance & Respect (Endzone/C&C, no number)
    タイトル通りにラヴとロマンスとリスペクトがみっちりのアルバム。なんともハッピーなステッパー・チューンで始まり、囁きあり、お色気ため息ありで、ラヴに付き物のヒリヒリとかイライラとかドロドロとかとは全くの無縁ね。リスペクトの余裕も出て来るのが大人のロマンスの秘訣!ってとこか。
    私のベスト10にレギュラーとして毎年登場するウィリーだけど、実は2008年にMALACOから2枚も出ているんだよね。年末に出たSoul & Bluesは残念ながら狭間になっちゃって選外だけど、気持ち的にはもちろんそちらもベスト10入りです。

  2. R. KELLY / Untitled (Jive JI-88697311362)
    すっごく新しい曲あり、ちょい懐かしいR&Bあり、ディスコあり、更にヨーデルまであり!なんて才能豊かな人なんだろうと改めて感心させられるが、曲調はバラエティーに富んでいるようで基本を貫いているのは何と言ってもエロ。R指定アルバムです。英語の達者な思春期のお子さんには聴かれないように気を付けましょう。

  3. LEE FIELDS & THE EXPRESSIONS / My World (Truth & Soul TS007)
    21世紀になって10年も経とうというのに、今頃こんなサウンドが聴けるとは。70年代のファンクのような?それが狙いかマジなのか、とにかくまずぶったまげて、それから気持ち良〜くなるアルバム。ここはひとつ過去のLee Fieldsもいろいろ聴いてみよう!と思ったら、お高くなっちゃってるのね〜。まもなく移転の渋谷ブルーヒートに各種お取り揃えだったので、興味のある在京の方は急いで聴きに行って下さい。(このくだり、ブルーヒートさんには無許可で記載しています。あしからず)

  4. J. BLACKFOOT / Woof Woof Meow (JEA/Right Now)
    これはねぇ、ジャケがぶっとんでるで賞、で選ばずにいられませんでした。J. Blackfootと言えばあの名曲Taxiでしょ、ソウルチルドレンでしょ、大物なんでしょ。それなのにこれ?いくら「わんわんにゃ〜」だからって...。更に表と中では本人の写真が反転してるんですよっ。 しかもしかも!正像なのは多分中ジャケの方。お手元にある方は是非ご確認下さい。ご愛嬌で済ますにはあんまりだよね。 とはいえ、アルバム自体はJ. Blackfoot節好きにはツボをおさえた内容でたまらんです。昨年のSoul Childrenのアルバム・Still Standingと2曲もだぶってるけど、こちらはご愛嬌で済ませようかと思います。

  5. ANGIE STONE / Unexpected (Stax 7231288)
    アンジー姐さん、貫禄5割増です。声ガラガラのスナックのママのような説得力。堂々と登場して、説教して慰めて身の上話聞かされて一緒に泣いてくれそうな。ガールズ・トークは世代を超えて永遠なり。ピッチピチのミニドレスでバイクに跨がるジャケもいかにもだし。というか、若返ってない?もしかして少しイジった??

  6. LACEE' / Lacee's Groove (Advantage 0206)
    そこいくとヤングなLaceeは、ジャケこそシンプルだけど聴けばお分かり頂けます、ええ私ブルース歌いますけど、何か?な気合い充分。なんせしょっぱなからNothing but the blues、ですから。同じガールズ・トークでも、こちらは「ちょっと聞いてよ〜」と自分ぶっちゃけ系。若さね。昨年のベストに選んだLolaとLacee、私的2大若手女子です。

  7. PRINCE / LOtUSFLOW3R (NPG 11170829)
    Prince名義の3枚組なんだけれど、1枚ずつ独立したアルバム3枚をパッケージした形。その内の1枚がBria Valenteという新人女性のElixerというアルバム。これが良い。Princeの2枚よりも良い。ということで、こちらはオトコ付きの女性シンガーね。とってもスムース&セクシーで夜の香りなのに、お色気ぶりが上品。ビジュアルも綺麗だし、ぜひこれからも(Princeを踏み台にして)どーんと行って欲しい人です。

  8. CARL MARSHALL / Christmas Southern Soul Style (CDS CDSR 2001)
    クリスマス・アルバムと言えば、スタンダードをその人なりに料理して出すのが普通でしょ。これもそんな調子で、サザンソウル風にアレンジされたあの曲この曲かと思ったら大間違い。Carlの曲にクリスマスを乗っけてるスタイル。よく聴くとメリークリスマスとかジングルベルとか言ってる程度。しかも最後の最後にCarlのギター炸裂スタイル。Jesusのお誕生日にかこつけて、やりたい事みんなやっちゃうのがサザンソウルスタイル?!

  9. SOIL & "PIMP" SESSIONS / 6 (Victor Entertainment VICL-63376)
    怒濤のカッコイイ13連発。3曲目のPapa's got a brand new Pigbagは82年ホンダのCMに使われていたPigBagのあの曲。その他、椎名林檎が歌で参加したり、ラテンがあったり、もちろんデス・ジャズも爆裂してます。聴き込んじゃうので、ながら聴きには不向きな1枚です。

  10. LOS LOBOS /Los Lobos Goes Disney (Disney Sound D000174502)
    このサイトのマスター陶守さんのブログで紹介されていて気になっていたのを、つい最近ようやく入手。ハマりました!1曲目のハイホーは悪〜い7人の小人が歌いながら歩いてるイメージね。ロック良し、アコースティックも良し、特に2曲目のI wanna be like you(Jungle Book)はグッときます。名曲揃いのディズニーソングなだけでも間違いないのに、オヤジ連中のIt's a small worldなんてどうなの、カワイイの?カワイくないの??
    それにしてもどういう経緯でLos Lobosがディズニーだったんだろ?メンバー5人でディズニーランドに行ってみたりしたんだろうか?年頃のお嬢さんとかいたら「お父さんの今度のアルバムはディズニーだぞ」「ふーん」なんて冷たくされたり。小さい子(あるいは孫)がいたら「パパ(おじいちゃん)、すごーい」なんて言われちゃって。完成品を聴かせたら「こんなのディズニーじゃないもーん」って泣かれちゃったりして。そんな妄想も楽しいアルバムです。
    次はZ.Z.Topのディズニー・アルバムが聴きたい!

赤色: 新録もの

紺色: 再発もの




ベスト・ライブ
ANGERO MOORE(FISH BONE)* HIFANA* JEFF* 三宅洋平
(横浜Grassroots, Nov. 25)

もうずっとずっと前に観て以来ご無沙汰だったポエトリーリーディング。なんたって当時流行ってたからね。当時ってのは80年代ね。
そんな20年以上も前に体験して、こりゃ私向きではない、と敬遠していたポエトリーリーディングのイベント(いわゆる詩の朗読会)ですが、久しぶりに行ったらまー様変わりしたこと!考えたらFish Boneのアンジェロに犬式の三宅洋平という面子、彼らが大人しく椅子に腰掛けて詩の朗読するわけないわな。とにかくカッコ良いし面白い。加えてブレイクビーツのHIFANAがめちゃくちゃ煽って、演る方も観る方もどんどんテンション上がっちゃって、楽しくってイェーイ!って感じでした。もちろん詩の内容もちゃんと聴いてましたよ。良い事言ってたよ。





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