2014/3/11
プリザヴェーション・ホール・ジャズ・バンド来日決定! ニューオーリンズ
プリザヴェーション・ホール・ジャズ・バンドが7月に来日します。フジロック・フェスティバルに出演する他、東京公演(ブルーノート東京)も組まれました。
50年以上の歴史を持つニューオーリンズ・ジャズの雄ですが、初来日になります。(注1)ニューオーリンズの観光スポットとして有名なプリザヴェーション・ホールをホームとする彼ら。その歴史は1960年代初頭に遡り、パーシー・ハンフリー(tp.)、ナーヴィン・キンボール(banjo)などの名手が在籍していた事で知られています。
このバンドも、プリザヴェーション・ホールも、元々ニューオーリンズのトラディショナル・ジャズの保存と継承を目的として始まっており、その活動はヒットチャートなどの表舞台的なところとは無縁な地道なものでしたが、近年の彼らの活躍は、そんな認識を覆す目覚ましいものがありました。
2008年にゴスペル・グループ、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマのアルバム「Down In New Orleans」に客演すると、2010年にはトム・ウェイツ、アニ・ディ・フランコらゲストを迎えた「Preservation」を発表。大きな話題となりました。その間ボナルー・ミュージック&アーツ・フェスティバルなどロック系フェスにも積極的に出演。それまでのトラディショナルな世界の殻を破り、新たなリスナーを獲得していきました。
2011年にはブルーグラス界のベテラン、デル・マクーリーのバンドとがっぷり四つに組んだ作品「American Legacies」を発表。彼らとツアーにも出ています。2013年のグラミー賞授賞式には、ブラックキーズ、Dr.ジョンと出演し演奏しました。
そして2013年、アルバム「That's It!」を発表。これは、トラディショナルなジャズをプレイするバンドとしては異例の全曲をオリジナル曲で占めた意欲作で、このバンドの長い歴史の中でも初めての試みとなりました。プロデューサーには、マイ・モーニング・ジャケットのジム・ジェームズを迎えています。
バンド・メンバーは時代とともに入れ替わり、もうオリジナル・メンバーはいませんが、現在実質的にバンドを仕切っているチューバ(スーザフォン)奏者のベン・ジャフィーは、プリザヴェーション・ホールとこのバンドの創設者だったアラン・ジャフィーの息子です。彼はニューオーリンズで生まれ、幼少期からプリザヴェーション・ホール周辺で過ごしていたそうです。1971年生まれで現在43歳。若い彼の活躍がバンドに新たな息吹を与えたのだろうと思います。
「That's It!」を聴いていると、ニューオーリンズのマーチングバンドのような勢いも感じられ、のんびりほのぼのとしていた昔のレコーディングとは違う雰囲気もありますが、トラディショナルなサウンドを捨てた訳ではありません。今のプリザベーション・ホール・ジャズ・バンドを聴いていると、世代を超えて伝統が引き継がれていくニューオーリンズの歴史の厚みを感じます。
それを日本で体感できるのは嬉しいですね。
【ツアー日程】
2014年7月25日(金)、26日(土)、27日(日)
フジロック・フェスティバル(出演ステージ、日時は未定)
http://www.fujirockfestival.com/artist/
2014年7月28日(月)、29日(火) ブルーノート東京(南青山)
[1st]開場5:30pm 開演7:00pm [2nd]開場8:45pm 開演9:30pm
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/preservation-hall-jazz-band/
【来日メンバー】
Ben Jaffe (tuba,b,banjo,per,back vo)
Mark Braud(tp,back vo)
Charlie Gabriel(cl,ts,vo)
Clint Maedgen(ts,bs,vo)
Joseph Lastie Jr.(ds,back vo)
Freddie Lonzo(tb,vo)
Rickie Monie(p)
Ronell Johnson(tb,p,vo)
【ディスク紹介】
That's It!(2013年リリース)
http://www.amazon.co.jp/dp/B00CQ451QG/
現在のところ、これが最新作です。
Best of Preservation Hall Jazz Band
http://www.amazon.co.jp/dp/B0000026QL
往年のメンバーによるトラディショナルなサウンドを聴くのであれば、これが入手しやすくていいと思います。
Sweet Emma and Her Preservation Hall Jazz Band (1964年)
ピアニストのスウィート・エマ・バレットとの共演アルバム。これも味があって大好きな一枚です。
オマケ
2007年にリリースされた特別版ボックスを入手した際の書き込みです。
豪華で楽しいボックスです。(限定版)
The Preservation Hall Jazz Band/Made In New Orleans - The Hurricane Sessions (2007年)
http://black.ap.teacup.com/sumori/74.html
※注1(2014.8.12追記)
ブルーノート東京の紹介文に「初来日」とあったので、そう記載しましたが、その後ソニーミュージックの資料で、実は1976年に来日していることが判明しています。ただ、当時のメンバーは今とは全然異なるため、実質的に初来日と言っていいと思います。
50年以上の歴史を持つニューオーリンズ・ジャズの雄ですが、初来日になります。(注1)ニューオーリンズの観光スポットとして有名なプリザヴェーション・ホールをホームとする彼ら。その歴史は1960年代初頭に遡り、パーシー・ハンフリー(tp.)、ナーヴィン・キンボール(banjo)などの名手が在籍していた事で知られています。
このバンドも、プリザヴェーション・ホールも、元々ニューオーリンズのトラディショナル・ジャズの保存と継承を目的として始まっており、その活動はヒットチャートなどの表舞台的なところとは無縁な地道なものでしたが、近年の彼らの活躍は、そんな認識を覆す目覚ましいものがありました。
2008年にゴスペル・グループ、ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマのアルバム「Down In New Orleans」に客演すると、2010年にはトム・ウェイツ、アニ・ディ・フランコらゲストを迎えた「Preservation」を発表。大きな話題となりました。その間ボナルー・ミュージック&アーツ・フェスティバルなどロック系フェスにも積極的に出演。それまでのトラディショナルな世界の殻を破り、新たなリスナーを獲得していきました。
2011年にはブルーグラス界のベテラン、デル・マクーリーのバンドとがっぷり四つに組んだ作品「American Legacies」を発表。彼らとツアーにも出ています。2013年のグラミー賞授賞式には、ブラックキーズ、Dr.ジョンと出演し演奏しました。
そして2013年、アルバム「That's It!」を発表。これは、トラディショナルなジャズをプレイするバンドとしては異例の全曲をオリジナル曲で占めた意欲作で、このバンドの長い歴史の中でも初めての試みとなりました。プロデューサーには、マイ・モーニング・ジャケットのジム・ジェームズを迎えています。
バンド・メンバーは時代とともに入れ替わり、もうオリジナル・メンバーはいませんが、現在実質的にバンドを仕切っているチューバ(スーザフォン)奏者のベン・ジャフィーは、プリザヴェーション・ホールとこのバンドの創設者だったアラン・ジャフィーの息子です。彼はニューオーリンズで生まれ、幼少期からプリザヴェーション・ホール周辺で過ごしていたそうです。1971年生まれで現在43歳。若い彼の活躍がバンドに新たな息吹を与えたのだろうと思います。
「That's It!」を聴いていると、ニューオーリンズのマーチングバンドのような勢いも感じられ、のんびりほのぼのとしていた昔のレコーディングとは違う雰囲気もありますが、トラディショナルなサウンドを捨てた訳ではありません。今のプリザベーション・ホール・ジャズ・バンドを聴いていると、世代を超えて伝統が引き継がれていくニューオーリンズの歴史の厚みを感じます。
それを日本で体感できるのは嬉しいですね。
【ツアー日程】
2014年7月25日(金)、26日(土)、27日(日)
フジロック・フェスティバル(出演ステージ、日時は未定)
http://www.fujirockfestival.com/artist/
2014年7月28日(月)、29日(火) ブルーノート東京(南青山)
[1st]開場5:30pm 開演7:00pm [2nd]開場8:45pm 開演9:30pm
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/preservation-hall-jazz-band/
【来日メンバー】
Ben Jaffe (tuba,b,banjo,per,back vo)
Mark Braud(tp,back vo)
Charlie Gabriel(cl,ts,vo)
Clint Maedgen(ts,bs,vo)
Joseph Lastie Jr.(ds,back vo)
Freddie Lonzo(tb,vo)
Rickie Monie(p)
Ronell Johnson(tb,p,vo)
【ディスク紹介】
That's It!(2013年リリース)
http://www.amazon.co.jp/dp/B00CQ451QG/
現在のところ、これが最新作です。
Best of Preservation Hall Jazz Band
http://www.amazon.co.jp/dp/B0000026QL
往年のメンバーによるトラディショナルなサウンドを聴くのであれば、これが入手しやすくていいと思います。
Sweet Emma and Her Preservation Hall Jazz Band (1964年)
ピアニストのスウィート・エマ・バレットとの共演アルバム。これも味があって大好きな一枚です。
オマケ
2007年にリリースされた特別版ボックスを入手した際の書き込みです。
豪華で楽しいボックスです。(限定版)
The Preservation Hall Jazz Band/Made In New Orleans - The Hurricane Sessions (2007年)
http://black.ap.teacup.com/sumori/74.html
※注1(2014.8.12追記)
ブルーノート東京の紹介文に「初来日」とあったので、そう記載しましたが、その後ソニーミュージックの資料で、実は1976年に来日していることが判明しています。ただ、当時のメンバーは今とは全然異なるため、実質的に初来日と言っていいと思います。
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