2014/7/16

キャンディ・ステイトンの新譜  R&B/ソウル

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映画「黄金のメロディ マッスル・ショールズ(原題:Muscle Shoals)」が日本公開となりました。この公開とほぼ同時にリリースとなったのが、キャンディ・ステイトンの新作「Life Happens」です。キャンディがその昔(1969〜73年)、マッスル・ショールズのフェイム・スタジオで名曲の数々をレコーディングしたのはよく知られていますが、彼女が久しぶりにフェイム・スタジオに戻り、リック・ホールのプロデュースで作品を作ると聞いて、ワクワクしたファンはかなりいたのではないでしょうか?

前作、前々作とも、比較的オールド・ソウル的サウンドを聴かせていましたが、やはりフェイム、リック・ホールという条件が揃うのは特別な意味があるように思います。

映画の中には、フェイムでの新作のレコーディング風景("I Ain't Easy To Love")が登場します。映画は米国では昨年公開になっており、新譜リリースに先駆けての新曲チラ見せだった訳です。そりゃ、盛り上がりますよね。

ファンとしては、どうしても往年のフェイム・サウンド完全復活か?といった期待をしてしまいますが、実際聴いてみると、キャンディ本人にはあまりそのような懐古主義的な気負いは無いようです。

本作全15曲のうち、実際にフェイムでレコーディングされているのは3曲("I Ain't Easy To Love"、"Commitment"、"Never Even Had The Chance")のみ。"I Ain't Easy To Love"はシヴィル・ウォーズのジョン・ポール・ホワイトらが入り、ギターのリフはややロック風味、"Commitment"は、ポリスの"Every Breath You Take"を彷彿させるポップな仕上がりです。バラード"Never Even Had The Chance"もフェイムの全盛期のサウンドと比較すればだいぶ今っぽい音になっています。

他の楽曲はアトランタとロンドンのレコーディングですが、これらも含め、もろオールド・ソウル的なものは見当たりません。でも、少なくとも、彼女が70年代に急にディスコっぽいことをやり出したときのような違和感はなく(あれはあれで悪くはないのですが…)、現在のキャンディ・ステイトンを表現したらこうなった、そう感じる自然体な作品です。もろにではなくとも確実にフェイム時代の要素は織り込まれています。

特にファンキーな"Where I'm At"の歌い方、ホーンの入り方あたりは、フェイムの頃からのキャンディ節と言ってもいいように思います。

バラードも沁みる作品が多いですね。アコースティック・ギターのバッキングが美しい"Where Were You?"では、ときにささやくように落ち着いたトーンで歌い上げ、これがぐっと来るんです。個人的にはベスト・トラックは"Even The Bad Times Are Good"かな。自らの人生を振り返るように歌う素晴らしいバラード。キャンディは、ライナーノーツで「人生はいい事も悪い事もあるけど、私たちはそれも人生だと気づき堪えている。人生にハプニングは付きもの(Life Happens)なのだから。」とコメントしています。この曲は、そのコメントを曲にしたような内容ですね。本作自体が、キャンディの人生を物語っているような側面があります。

一昨年の初来日公演があったとは言え、5年ぶりのソウルの新録。相変わらず元気なのが嬉しいです。また見たいですね。是非、是非。

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CANDI STATON / LIFE HAPPENS
(Beracah BRI-31340), 2014
日本盤はPヴァインよりリリース。PCD-17679

1. I Ain't Easy To Love
2. Close To You
3. Commitment
4. Eternity
5. Even The Bad Times Are Good
6. She's After Your Man
7. You Treat Me Like A Secret
8. Where Were You?
9. Three Minutes To A Relapse
10. Never Even Had A Chance
11. Go Baby Go
12. My Heart Is On Empty
13. Have You Seen The Children?
14. A Better World Coming
15. Where I'm At (Bonus Track)
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