2014/11/13
Boukou Groove初来日公演 R&B/ソウル
ジョン・クレアリーの東京単独公演の前座として登場したブークー・グルーヴ。アブソリュート・モンスター・ジェントルメンでも活躍するビッグDとヴォーカル&キーボードのドニー・サンダルの2人によるユニットで、自主製作のCDを1枚(A Lil' Boukou In Your Cup)出しています。
今回の来日では、ドラムスにジェリービーンが加わったトリオ形式。ジョン・クレアリーのメンバーと3人中2人がダブる形ではありましたが、サウンドはかなり異なりました。ドニーは高音域が伸びるとてもいい声をしていて、CDの印象以上にソウルしていました。見た目は、地味目な白人のお兄さん(それなりに歳は行ってる)なのですが(服装はチェックのシャツを着ているあたりなんだか少しジョン・フォガティを連想させました)、歌い出すと思わず息を飲んでしまいましたね。惚れ惚れする声でした。僕は聴いていてカーティス・メイフィールドが思い浮かんだのですが、ドニーにそれを伝えたら「確かに大きな影響を受けた一人」だそうです。
演奏した曲の殆どはCD収録のものでしたが、プリンスの"I Wanna Be Your Lover”がすんなりはまっていたことからも、彼の声質を想像していただけるんではないかと思います。もう一つCD未収録の曲をやっていましたが、これはビッグDのオリジナルで"I Can Take You Further”という曲。これは次のアルバムに収録する予定だそう。ドニーよれば、まだ新作はレコーディングは開始していないものの、曲は用意できているので、すぐにできると思うとのこと。来年早々にもリリースするつもりのようです。
この曲は、今回新たに書かれた曲ではなく、ビッグDが何年か前に書いたもので、既に他のアーティストがレコーディングしているとドニーが言っていたので、調べてみたところ、フィリップ・マニュエルという人が2007年のアルバム「PM」で取り上げていることが判りました。
ドニーの声とビッグDのギターの相性がまたいいんですよね。ジョン・クレアリーのバンドとは一味違うクールなプレイを目一杯披露してくれました。
因みにこのバンド名のboukouですが、フランス語のmerci beaucoupのbeaucoupの綴りを変えたものだろうと思います。膀胱ではありません(笑)。「たくさんのグルーヴ」といったところでしょうか?boukouという単語が辞書に出ておらず不思議に思っている人もいるようなので、ご参考まで。
フランス語を使うところがいかにもルイジアナっぽいですが、実はドニーはルイジアナではなくフロリダ在住です。(出身は北部イリノイ州とのこと)フロリダ半島の付け根の西側の町、デスティンを拠点にしており、比較的ルイジアナに近いところです。ドニーに聞いたところ、最近ビッグDも近所に引っ越してきたので、2人でちょくちょくニューオーリンズまで「通勤」しているのだそうです。面白いですね。
今回残念ながら彼らの公演は東京のみでしたが、是非再来日して他の都市もまわってほしいですね。一見の価値があるユニットだと思いました。
ジョン・クレアリーの前座で出演した際のセットリストです。Live Magicでも演奏しましたが、曲目は同じだったと思います。
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Boukou Groove
Tue., October 28, 2014
Duo Music Exchange, Shibuya
19:06-20:00
1. Walkin Talkin
2. Peace and Understanding
3. Two to Tango
4. I Can Take You Further
5. A Lil Boukou in Your Cup
6. Can't Take My Eyes Off You
7. Stay Broke
8. I Wanna Be Your Lover
9. Traveling Like A Gypsy
10. I'll Take You There
[Personnel]
Donnie Sundal - vocals, keyboards
Derwin "Big D” Perkins - guitar, background vocals
Jeffery “Jellybean” Alexander - drums
【公式サイト】
http://www.boukougroove.com/
【CD】
「A Lil' Boukou in Your Cup」
http://www.cdbaby.com/cd/boukougroove
Donnie Sundal
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