2015/10/20

訃報: Smokin' Joe Kubek 1956-2015  ブルース

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Smokin' Joe Kubek at Long Beach Blues Festival
August 31, 1996
(c)Photo by Masahiro Sumori

ダラスを拠点に活動したブルース・ギタリスト、スモーキン・ジョー・キューベックが10月11日、急逝しました。58歳でした。1991年のデビューより第一線で活躍、その間リリースしたアルバムは複数のレーベルから16枚にのぼりました。今年も2月に古巣ブラインド・ピッグ・レーベルに戻り、「Fat Man's Shine Parlor」をリリースしたばかりでした。

ブルース界のベテランとして安定した活動を展開していただけに、その訃報はとても驚きました。ノースキャロライナ州のキュリ・ビーチで開催されたプレジャー・アイランド・シーフード・ブルース&ジャズ・フェスティヴァルに出演が予定されていたその当日、宿泊先のホテルで亡くなっているのが発見されたそうです。死因については公式な発表は出ていないものの、心臓発作と報道されています。

キューベックは、1956年11月30日、ペンシルベニア州グローブシティ生まれ。幼少期にテキサス州ダラス郊外のアーヴィングに移住し、10代の頃からギタリストとして活動を開始、1976年にはフレディ・キングのバンドに参加するなどし、経験を積みました。1989年頃、13歳年上のルイジアナ州出身のギタリスト、ブノイス・キングとダラスのパブで出会い意気投合。1991年に2人は、CDデビューを果たし、以後約四半世紀に渡り、一貫してパートナーとして活動を共にしてきました。

ジョーいわく、彼らのサウンドはブルース・ファンにはロック寄りすぎ、ロック・ファンにはブルース寄りすぎると言われることが多かったそうですが、パワー溢れるそのサウンドは、僕はほんまもんのブルースだったと思います。ギンギンなテンションの高いギターを弾くジョーに対し、ブノイスはもう少しメローなトーンを特徴としており、彼らはお互いを補完するいいパートナーだったのでしょう。また、ジョーはヴォーカルは取らない人だったので、リード・ヴォーカリストとして、ブノイスの存在は欠かせなかったとも言えます。

2012年リリースのアルバム「Closer To The Bone」では、雰囲気をがらりと変えてアコースティックのサウンドを披露しており、「らしくない」作品ながら、これもなかなかの快作でした。

世界中をツアーして回っていたというジョーとブノイスですが、残念ながら来日したことはありません。僕は一度だけ1996年にロングビーチ・ブルース・フェスで見たことがありますが、元気で痛快なステージだったのを覚えています。ここの写真はそのときのものです。当時はまだ30代だったはずで、当然ながら最近の姿より随分と若いですね。

今後はブノイス・キングがソロで活動を続けるのでしょうか。スモーキン・ジョー・キューベックの死は、ブルースの世界にとって大きな損失だと思います。

どうぞ、安らかに。

【ディスコグラフィ】
1991年 「The Axe Man」
1991年 「Steppin' Out Texas Style」(Bullseye Blues)
1992年 「Chain Smokin' Texas Style」(Bullseye Blues)
1994年 「Texas Cadillac」(Bullseye Blues)
1995年 「Cryin' For The Moon」(Bullseye Blues)
1996年 「Got My Mind Back」(Bullseye Blues)
1998年 「Take Your Best Shot」(Bullseye Blues)
2000年 「Bite Me!」(Bullseye Blues)
2003年 「Roadhouse Reserch」(Blind Pig)
2004年 「Show Me The Money」(Blind Pig)
2006年 「My Heart's In Texas」(Blind Pig)
2008年 「Blood Brothers」(Alligator)
2010年 「Have Blues Will Travel」(Alligator)
2012年 「Close To The Bone」(Delta Groove Productions)
2013年 「Road Dog's Life」(Delta Groove Productions)
2015年 「Fat Man's Shine Parlor」(Blind Pig)

【公式ウェブサイト】
http://www.smokinjoekubek.com/

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遺作となってしまった最新作
「Fat Man's Shine Parlor」(Blind Pig)
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