2016/7/4

新刊:ポール・オリヴァー「ブルースと話し込む」  ブルース

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2016年、新刊としてポール・オリヴァーのこの著書が出るとは、驚きでした。というのも、本書はもともと今から50 年以上前の1965年に出たものだからです。

しかし長い歳月を経た今だからこそ、なお一層その内容は重みを持つと言えるかも知れません。英国のブルース研究者であるポール・オリヴァーは、本書を書くに先立ち1960年に渡米し、3ヶ月に渡って、ブルースの盛んだった南部から北部まで取材の旅を敢行したのです。1960年と言えばアメリカでは公民権運動が巻き起こり、特に南部ではまだ黒人差別が公然とまかり通っていた時代です。ブルースという音楽を育む土壌となった時代のドキュメントは大きな価値があると思います。

ここには、多くの写真とともに、今は多くが故人となってしまったブルース・シンガーたちの生の声、当時のシーンが克明に綴られています。リル・サン・ジャクスン、ボー・カーター、ライトニン・ホプキンズなどなど登場する人物の顔ぶれを見ているだけでワクワクしてきます。

ブルースについて著した本としては古典とも言えるものですが、日本語版として出るのは初めてのことです。ブルースのライターとして日本では草分け的な存在のひとりである日暮康文さんの翻訳です。日暮さんは、この本を半世紀近く座右に置いてきたそうです。

今一度、ブルースを見つめ直す気持ちで読んでみたいと思います。

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Paul Oliver - Conversation with the Blues
ポール・オリヴァー(著・写真)「ブルースと話し込む」
日暮康文(翻訳)
土曜社 定価:1,850円(税別)
ISBN978-4-907511-25-8
2016年6月20日発売
http://www.doyosha.com/29-ブルースと話し込む/

目次
序文
ミシシッピ州クラークスデイル
ブルースと話し込む
フィールド・トリップを終えて
ブルースを話し込んだ人々
訳者あとがき/日暮康文

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著者略歴
Paul Hereford Oliver〈ポール・オリヴァー〉(1927.5.25 - )
ブルース研究者、建築史家。1927年、英国ノッティンガムに生まれる。青年期からブルースの音源・書物の蒐集を開始し、51年に最初の署名記事を発表。以来『Blues Fell This Morning』(60年)『ブルースと話し込む』(65年)『Screening the Blues』(68年)『ブルースの歴史』(69年)『Blues Off the Records』(84年)などの著作を発表し、世界のブルース研究を牽引する。
アフリカン・アメリカン・ミュージックの起源と発展をめぐるインタヴュー、現地調査、蒐集資料などは英国グロスターシャー大学が《ポール・オリヴァー・コレクション》として保管する。なお、97年には『Encyclopedia of Vernacular Architecture of the World』全三巻を発表するなど建築史への貢献も多大。

2017/08/16追記
ポール・オリヴァー氏は、2017年8月15日、90歳で亡くなられました。
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