2009/7/10
Rick Estrin & the Nightcats 新譜情報
Rick Estrin & the Nightcats / Twisted (Alligator ALCD 4930)
最近、ブルースの話題ってめっきり減ってしまい寂しい限りですが、このアルバムは楽しめました。
もう結成から30年以上経つ大ベテラン・バンドですが、前作まではLittle Charlie & the Nightcats。そう、リーダーが代わったのです。結成当時からバンドを率いたギターのリトル・チャーリーが引退、ハーモニカのリック・エストリンがその後任になりました。とは言え、これまでもフロントマンはエストリンでしたし、実質そう大きく変わる訳ではないのですが、新体制ということでか、かなり気合いの入った作品になっています。
このアルバムの一番の注目どころは、実はエストリンよりも、チャーリーの後任としてギタリストの座に座ったキッド・アンダーソンだと思います。彼はノルウェー出身の29歳。チャーリー・マッスルホワイトのバンドで頭角を現し、西海岸のブルース・シーンの若手注目と言われていましたが、ナイトキャッツの正式メンバーに迎え入れられたのです。
彼はテクニックもありますが、芯の通った音でツボを押さえたプレイをするので、これが気持ちいいのです。彼のソロ作にも入っていたインスト"Earthquake"をリメイクしていますが、このちょぴりファンキー目にガシガシ弾く様は、なんだかフェデラル時代のフレディ・キングのようでもあります。彼の存在が、ナイトキャッツのサウンドをぐっと引き締めている感じです。
ナイトキャッツと言えば、軽めのコミックバンド的なイメージでしたが、新作ではそういう雰囲気を残しつつも、がつんと決めています。1曲目からエストリンのハープの熱いこと!いぶし銀なんて言う言葉は似合いませんね。ばりばりですわ。
最近はアリゲーター・レコードもリリース数をぐっと絞っているようですが、そんな中でもナイトキャッツしっかり出し続けていることから見ても、彼らもこのバンドを重要視しているのが判ります。
お勧めです。
あとキッド・アンダーソンのソロ作もいいっすよ。2枚出ています。
Rock Awhile (Blue Soul Records MBA2312) 2003
http://cdbaby.com/cd/kidandersen1
Greaseland (Grappa) 2006
http://cdbaby.com/cd/kidandersen2
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