2013/12/23

ブルース&ソウル・レコーズ 115号発売  BSR誌

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ブルース&ソウル・レコーズ、115号が出ます。今回は先月来日したクラレンス・カーターを始め、6本ものインタビュー記事を掲載。これだけでもかなり読み応えがあります。妹尾みえさんがアラン・トゥーサンに「なぜいつもサンダルを履いているんですか?」聞いているのは可笑しかったです。

僕はインタビューはやってないのですが、マジック・ディックとトミー・カストロのインタビューの質問作成をやらせてもらいました。幸い、2人とも話し好きで場は盛り上がったようで、面白い内容になってよかったです。

巻頭特集は、今話題沸騰中のマジック・サムの未発表ライヴ「ライヴ・アット・アヴァン・ギャルド」。このライヴを録音したジム・チャーニーのインタビューを始め、クロスレビュー的な記事構成で、このアルバムの魅力に迫ります。僕も遅ればせながら、先日聴きましたが、音質がいいのが驚きでした。サムが亡くなって40年以上も経って、こんな音源が出てくること自体がすごいことなんですが。やっぱりこれはひとつの「事件」ですね。

今回は付録CDが付いていませんが、その代わり、チェスとモータウンのディスクガイド(オールカラー)が付いています。ちょうど、ユニバーサルよりこの2つのレーベルの名作が1000円シリーズで発売され、それに連動した内容です。

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ブルース&ソウル・レコーズ 115
2013.12.25発売 ¥1,680(税込)
※特別小冊子付き

表紙 マジック・サム

特集 マジック・サム 驚愕の発掘ライヴ1968

★ 話題の発掘ライヴを私はこう聴いた
● 永井 ホトケ 隆 (blues.the-butcher-590213)「すべての人の心に入っていくサムのブルーズ・マジック」
● 小出 斉「サムのブルースは古びたりはしない」
● ワダマコト「感情が高まりギターが爆発する」
★ ジム・チャーニーが語る奇跡のアルバム誕生秘話
★ CDで追うマジック・サムの足跡

【特別付録小冊子】モータウン&チェス・ブック
これ一冊でモータウンとチェスの基本を押さえられる! 話題の1000円シリーズに登場した、モータウンとチェスの名盤計150タイトル、ブルース&ソウル・ファンの基本中の基本作から、世界初・日本初CD化となるマニア垂涎作まで、全タイトルを完全ガイド。ピーター・バラカンが選ぶフェイヴァリット・アルバム10枚、モータウンとチェスのレーベル・ストーリーも収録。

【その他の主な記事】
● 話題の音楽映画『バックコーラスの歌姫たち』
● ダニー・ハサウェイ未発表曲たっぷりのCD4枚組
● 年間ベスト・アルバム2013/必聴の10枚を本誌が厳選して発表!
● 日本のブルース土壌を耕した恩人に感謝! デルマーク・レコード60周年
● ブランズウィック・フェイヴァリット・コレクション/シカゴ・ソウルの名門レーベルが生んだ、傑作20タイトルをガイド[パート2]
● クラレンス・カーター・インタヴュー──60年代から変わらぬ魅力を放つサザン・ソウルの大ヴェテラン
● アラン・トゥーサン・インタヴュー──溢れ出る創造力で魅了し続けるニューオーリンズの音楽紳士
● いま、北ミシシッピからブルースの逆襲が始まる──セドリック・バーンサイド・プロジェクト/ノース・ミシシッピ・オールスターズ
● 近藤房之助インタヴュー──絶対の存在と語るブルースに真正面から取り組んだ『1968』シリーズ第3弾を語る
● Bloodest Saxophone/甲田“ヤングコーン”伸太郎インタヴュー──ヒップなジャズ&ジャンプ・バンドの新作は正真正銘のリズム&ブルース!
● 巨大! 豪華! 戦前ブルース・ボックス来る!
● 【ライヴ・リポート】アナ・ポポヴィッチ/クリス・デュアーテ/マジック・ディック&トミー・カストロ
● BSR REVIEW 新作アルバム・リヴュー
セドリック・バーンサイド・プロジェクト/シュガーレイ・レイフォード/ジョージ・ジャクスン・フェイム録音集第3弾/タワー・オブ・パワー初CD化ライヴ ほか

【連載】
☆ リヴィング・ブルース・ストーリー第3回/ジム・オニール
☆ ダイヤモンドリングよりブルース第16回/妹尾みえ
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦×編集部H
☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ フード・フォー・リアル・ライフ〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界[ボ・ディドリー/ユー・キャント・ジャッジ・ア・ブック・バイ・ザ・カヴァー]/中河伸俊
☆ 小出 斉の勝手にライナーノーツ「ジュニア・パーカー」
☆ リアル・ブルース方丈記 第二十二回「エアー・オー・プレインに乗って現れ出たマザー・マッコラム」
☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル Vol. 44「シカゴの名物DJアル・ベンスンのレーベル、クラッシュ」
☆ ゴスペル・トレイン「ゴールデン・イーグル・ゴスペル・シンガーズ」/佐々木秀俊+高橋 誠
☆ BAYOU RHYTHM サウス・ルイジアナの音楽と文化/はたのじろう
☆ BLUES IS MY BUSINESS no.191/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽
☆ WORRIED MAN BLUES〜カントリー・ミュージックよもやま話/渡辺芳男
☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田 圭
☆ ブルース×ロック森羅万象/山崎智之
☆ NEW BORN ROOTS! 新世代ルーツ・ミュージック/福住豪郎
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルの聴ける店
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2013/12/23

ジョン・リー・フッカーの来日公演(1984年)  ブルース

古い思い出話ですみません。

思えば、ブルースに興味を持ってから、色々ライブを見に行きましたが、やはり初めて見たコンサートのインパクトを超えるものはそうないような気がします。

僕が初めて見たブルースのライブは、ジョン・リー・フッカー。1984年の夏、高校3年のときでした。高校に入った頃からブルースにずぶずぶとはまっていたのですが、生で見るジョン・リーの存在感に圧倒され、ますますブルース街道まっしぐらになりました。僕にとっては今振り返っても原点とも言えるショーでした。

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来日公演のチケット。コピー用紙くらい薄っぺらい紙で、半券のミシン目も
入っていなかったので、入口ではハサミで半券を切っていました(笑)。

彼が来日することを知ったのは偶然と言えば偶然でした。地元の書店で、「ブラック・ミュージック・リヴュー(bmr)」なる雑誌を見つけ、そこにジョン・リーの来日公演の告知が出ていたのでした。当時のbmrは、ミニコミ誌のように薄っぺらいのに500円もして、高校生には痛い出費でしたが、そこであの雑誌に飛びつかなければ、あのライブを経験することもなかったと思えば安い買い物だったのかも知れません。

ジョン・リー・フッカーのような大御所が来日するのなら是非見たいと、喜び勇んで主催のブルース・インターアクションズに電話をし、券を購入しました。とは言え、当時はたいして彼について知識があった訳でもなく、不謹慎ながら「まだ生きていたのか」なんて思った様な記憶があります。古いレコード・ジャケットの印象から、勝手に遥か昔の人と思い込んでいたのでした。「期待の若手」ロバート・クレイが前座に決まっていましたが、彼については全く知りませんでした。

そのクレイもよかったのですが、バックが自分のバンドではなかったこともあり、後に花開いてから見せたようなインパクトはなく、それだけにジョン・リーの存在感が一層際立ったのでした。

バンドメンバーの「It's time to boogie」とのMCで登場したジョン・リーはギターを抱えて椅子に座ると、開放弦で軽くデロリロリーンとギターを鳴らし、マイクに向かって唸りました。何の曲かは判らなかったけど、まぁそんなことはどうでもよかったんですね。本当にそのシンプルな数秒の音だけで、ジョン・リー節としか言いようのない独特な音をしていました。渋いけどノリノリでまさにtime to boogieでした。

ライブの前半に"Boom Boom"や"Serves Me Right To Suffer"など有名どころをもったいぶることもなく繰り出し、会場は大盛り上がり。このときの観客にも、僕は軽く衝撃を受けたんです。ウドーやキョードーがやるようなロック・コンサートの客と比べて、異様にノリがいい。藤田正さんがコンサート評で「アホ踊りのバカ騒ぎ」と酷評されていましたが、いやいや、僕はそれまで見ていたコンサートの客がお行儀よすぎると感じていたので、これくらいがちょうどいいと思いましたよ。素直に音に反応して心底楽しんでいる感じでした。思えばブルースカーニバルなんかも初期の頃は、すごく客のノリがよかった気がします。あの人達は今はどこへ行ってしまったのでしょうか?

会場では、手作り感いっぱいの「I'm Jealous」と書かれたジョン・リーのカセットが売られていてそれを買って帰りました。自主制作の新作で、リリースしてくれるレコード会社を探していたようです。結局それが正式にリリースになったのは2年後のことでした。

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これがそのカセット。
後にリリースされたLPはI'mが取れて「Jealous」というタイトルでした

ジョン・リーが来日したのは、結局このとき一回だけでしたが、幸い僕は、その後アメリカで彼のライブをあと何回か見る機会がありました。しかし、内容は殆ど変わらなかったです。でも何度でも見たくなるんです。行ってみれば老舗のラーメン屋さんのような感覚でしょうか。上手い下手とかそういう次元ではない存在感なんですよね。とにかくクセになるのです。

やっていることは極めてシンプル。だって、彼がギターを弾いている限り、キーは全部Eなんです。レギュラー・チューニングで開放弦を使えて楽ちんだからでしょう。初期のレコーディングではオープン・チューニングも多用していますが、ライブではそういう小技を見せることもない。色々見せてくれればいいのにと思っちゃうのは、小物的発想なのかも知れないですね。

ジョン・リーももう故人となってしまいましたが、あのとき遥々日本まで来てくれて本当に感謝、感激でした。そして、あのとき出会ったbmr誌に自分がライターとして書く日が来るとは思っても見ませんでした。

ジョン・リーの来日から約30年。bmrは休刊になってしまいましたが、当時のbmrの精神はブルース&ソウル・レコーズ誌がしっかりと引き継いでいます。余談ですが。
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