2014/5/7

スリーピー・ジョン・エスティスの初来日音源が初CD化に  ブルース

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1970年代に日本で起きたブルース・ブームの話はよく耳にしたものですが、僕のように1980年代ににブルースを聴きはじめたものには、何だかにわかには信じられない話です。その中心にあったのが、渋いカントリー・ブルースマン、スリーピー・ジョン・エスティスだというのも、すごい話です。

彼のデルマーク盤LP「The Legend of Sleepy John Estes」は当時オリコンチャートに登場する程のヒットとなり、1974年、1976年と2度も来日。大変な盛況ぶりだったというから本当に驚いてしまいます。

憂歌団との共演もあった2度目の来日公演の方はCD化もされているのですが、初来日の方は76年にLPで出ただけで長らく廃盤となっていました。今回それがようやく米国デルマークからリリースとなりました。日本盤はPヴァインのリリースです。このニュースを聞いた当初は全て初来日の音源だけのCDなのかと思ったのですが、よくみると2度目の来日の方も抱き合わせた形となっています。

ともに未発表曲はなく、初来日の方はLP収録曲そのまま、2度目の来日の方は日本盤LP、CDに入っていた"I've Been Well Warned"、"80 Highway"の2曲が削られた形となっています。

2度目の来日の方のトラック数は日本盤LP、CDも今回のCDも10トラックと変わらないのですが、これは今回のCDがコンサート前の語り部分を別トラックに分けているからです。(12. Introductionと18. Welcome)あと、今回のCDでは、"Careless Love"が”Love Grows in Your Heart”にタイトルを変更されていますが内容は全く同じです。

米国ではこれら日本公演音源をリリースすること自体初めてなので、こういう形で1枚に収めたのでしょうが、ちょっと中途半端感は残ります。2度目の来日の方の日本盤単独CDも既に在庫限りという状況だそうですから、これに取って代わるということですね。

ともあれ、初来日音源がCD化された意義はとても大きいと思います。僕は2度目の来日音源はLPとCD両方とも買って聴いていましたが、初来日音源は今回初めて聴きました。冒頭の”Corrina, Corrina”から、ジョンとハミーがヴォーカルを掛け合い、ノリノリ。もちろんジョンの持ち味である悲痛な叫びのような渋めのブルースもあるのですが、全体的に2度目の来日のライヴよりはつらつとしている感があります。"聖者の行進"や"I'll Be Glad When You're Dead, You Rascal You"といったニューオーリンズ系の選曲がまた楽しい。音の仕上がりもかなり異なり、初来日の方が音は粗削りなものの、2人も観客も前のめり感が伝わってきます。2度目の来日の方は、ジョンは全曲生音のギターですが、初来日では、一部の曲を除いて、アンプにつないでいるようです。

2度目の来日は憂歌団との共演が目玉ですが、それに過大な期待をするなかれ。彼らは、あくまでもジョンとハミーを立ててサポートに徹しているので、見せ場というほどのものはないです。でもいいセッションですよ。

2つのライヴ盤で曲のダブりはありません。初来日音源には、"The Girl I Love She Got Long Curly Hair"、"Diving Duck Blues"などの彼の代表曲が入っているのも嬉しかったです。

ジョンは2度目の来日の僅か半年後の1977年6月5日に亡くなっています。彼の長いブルース人生の最終章としても非常に貴重なライヴ盤です。

ディープでかつ心暖まるスリーピー・ジョンとハミーのブルースを是非聴いて下さいね。

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SLEEPY JOHN ESTES & HAMMIE NIXON
Blues Live! Sleepy & Hammie Meet Japanese People
(Delmark/P-Vine PCD-24342)

1. Corrina Corinna
2. Broke And Hungry
3. You Shouldn't Say That
4. Tin Pan Alley
5. Holy Spirit, Don't You Leave Me
6. I'll Be Glad When You're Dead, You Rascal You
7. Stop That Thing
8. The Girl I Love, She Got Long Curly Hair
9. Divin' Duck Blues
10. When Your Mother is Gone
11. When The Saints Go Marching In
12. Introduction
13. Mary Come On Home
14. Rats In My Kitchen
15. Potato Diggin' Man
16. Fox Chase
17. Sleepy John's Twist
18. Welcome
19. Love Grows In Your Heart
20. Brownsville Blues
21. Jesus Is On The Mainline

[Personnel]
Sleepy John Estes - vo.cals, guitar
Hammie Nixon - vocals, harmonica, kazoo & jug
Ukadan (tracks 17 - 21)
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タグ: 新譜情報 BLUES
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