2015/8/29

ハリケーン・カトリーナ10周年  ニューオーリンズ

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ニューオーリンズの産業用水路にかかる
Claiborne Bridgeからロウワー・ナインス・ワード(手前)を臨む
(2006年5月4日、陶守撮影(c))

もうあれから10年。本当に月日の経つのは早いものです。大きな爪あとを残したハリケーン・カトリーナは2005年8月23日にバハマ付近で発生し北西に移動。ちょうど10年前の8月29日、ルイジアナ州南部に上陸しました。一時期は最大級のカテゴリー5規模にまで勢力を拡大したものの、ルイジアナ上陸時にはカテゴリー3と小さくなっていました。

しかし、ニューオーリンズでは複数個所で堤防が決壊。ポンチャートレイン湖と産業用水路から街へ大量の水が流れ込んだことにより、実に市街地の80%が浸水するという大災害をもたらしました。ハリケーン・カトリーナの犠牲者は1,800人あまりに上りますが、その約85%がニューオーリンズを中心としたルイジアナ州に集中しています。

ニューオーリンズの住民は、被災の前後にバトンルージュ、ヒューストンなど、周囲の街への避難を余儀なくされました。被災後、人が少なくなったニューオーリンズでは強盗・略奪などが横行し、治安維持のため、軍が投入される異常事態に。1ヶ月にも渡り、ニューオーリンズの街は、立ち入りが原則禁止となり、ゴーストタウン化しました。

当時、現地の様子を簡単ですが、当ブログに書き込んでいます。

カトリーナ、ルイジアナ上陸翌日の書き込み(2005/8/30)
http://black.ap.teacup.com/sumori/8.html

フレンチクオーター復活の第一歩(2005/9/30)
http://black.ap.teacup.com/sumori/15.html


個人的には、ニューオーリンズはカトリーナ以前に何度も訪れたことのある馴染みのある街だっただけに、信じられない気持ちでいっぱいでした。

そして、被災後8ヶ月が経った2006年4月のジャズフェスの時期、僕は再びニューオーリンズを訪れました。あのとき見た光景は一生忘れません。愛すべき街の無残な姿に言葉を失いました。

そのときの様子を2006年8月1日付けでブルース銀座でレポートしたものが、これです。今読むと当時の雰囲気と思いが生々しく脳裏によみがえってきます。

カトリーナ被災、その後
http://bluesginza.web.fc2.com/nojhf06/devastation.html


つい先日、ソウル・レベルズが初来日公演を行いましたが、2006年のジャズフェスで彼らを見たことを思い出しました。彼らはメンバー全員がカトリーナで被災し、ニューオーリンズからヒューストン等へ避難。ジャズフェスへは避難先から一時的に戻ってきての参加でした。来日公演の会場でオリジナル・メンバーのラマー・ルブランに聞いたところ、彼とトランペットのマーカス・ハバードの二人はそのとき以来、いまだにヒューストンに住んでいるそうです。

2008年に再び訪れた際には、倒壊した建物やゴミなどはすっかり撤去され、表面的には元に戻ったように見えました。その後も復興は進んでいるでしょう。

しかし、時が経っても、その出来事を忘れてはならないと思います。せめてこの日、1年に一度は、10年前に起こったことを思い出し、犠牲者の冥福を祈りたいと思います。

【過去の8月29日の書き込み】
1周年(2006) http://black.ap.teacup.com/sumori/36.html
3周年(2008) http://black.ap.teacup.com/sumori/161.html
8周年(2013) http://black.ap.teacup.com/sumori/1441.html
9周年(2014) http://black.ap.teacup.com/sumori/1564.html
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2015/8/25

有山じゅんじがガン治療のため、活動を一時停止  ブルース

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有山じゅんじ
(2015.7.25, Japan Blues Festival)
(c)Photo by Masahiro Sumori.

ギタリスト/歌手の有山じゅんじが初期の喉頭ガンであることを発表しました。今後のライヴの予定をキャンセルして、治療に専念するそうです。

以下、8月15日付で公式サイトに掲載されたメッセージです。

*調子にのってグルグル♪やりすぎたのか
うーん、初期の喉頭癌がみつかりました!
しばらく大人しく治療に専念します。
またまた.... 2015.8.15
出展:有山じゅんじのありやまなページ


個人的には、つい先日青森のジャパン・ブルース・フェスでお元気ところを見たばかりだったので、非常にびっくりしました。初期とは言っても安心はできないのがガンです。歌うたいとして、患部が喉というのも心配です。とにかく早く完治してほしいと思います。
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2015/8/24

BLUES & SOUL RECORDS 125号発売  BSR誌

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ブルース&ソウル・レコーズ125号の発売です。今回の特集はブルース・ブラザーズ。1980年の映画「ブルース・ブラザーズ」を通じてブルースやソウルを聴くようになったという人は少なくないはず。僕は、直接のきっかけでこそなかったものの、テレビやビデオ、DVDでセリフを空で覚えるほど繰り返し見た大好きな映画でした。荒唐無稽なまでに豪快なカーチェイス、純粋にコメディとして最高に面白かったし、要所要所にブルース、ソウルのアーティストたちが出てきて歌うわ、演技するわなので、おいしすぎる映画なのですよね。もう映画が公開されてから35年も経ちますが、その魅力はいまだ色褪せません。

ブルース・ブラザーズが取り上げたブルース&ソウルのディスク・ガイドを含む特集です。付録CDもブルース・ブラザーズが取り上げた曲やアーティストを10曲収録していますよ。BAWDIESのROYが語るブルース・ブラザーズの魅力についての記事もあります。

僕は、ジェイク&エルウッドの2人を支えたバンドの面々についての記事を書きました。その他、ヘンリー・グレイ&エディ・ショウの来日公演レポート、バディ・ガイの新譜評なども書きましたので、ぜひみてくださいね。

新譜では、バディも元気ですが、特にお勧めしたいのが、イゴール・プラド・バンドの「Way Down South」です。リンウッド・スリムのアルバム「Brazillian Kicks」で抜群ののりを聴かせていたブラジル出身のバンドですが、本作が米国での初のリーダー作になります。ロッド・ピアッツァ、キム・ウィルソンらいいゲストも入っていて、なかなかの秀作です。彼らを聴いたことがないなら、ブラジルにもこんなにすごいバンドがいるんだと驚くこと請け合いです。是非。

他、吾妻光良氏の連載では、BLOODEST SAXOPHONE with ジュウェル・ブラウンの公演のことを取り上げていたり、ジミー・バーンズの東京公演のレビューがあったりと読みどころ満載です。

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BLUES & SOUL RECORDS NO. 125
2015年8月25日発売
定価: 1,800円+税

特集 ブルース・ブラザーズ──世代を超えて愛されるブルース&ソウルの使者

★ 「これが本当のエンタテインメント」ROY (THE BAWDIES)が語るブルース・ブラザーズ
★ レジェンダリーな黒人音楽啓蒙映画『ブルース・ブラザース』
★ 愛と情熱の“ブルースの使者”──ブルース・ブラザーズの歩み
★ ブルース・ブラザーズ主要ディスク・ガイド
★ ブルース・ブラザーズ・バンド──ジェイクとエルウッドを支えた強者たち
★ 続編映画『ブルース・ブラザース2000』
★ ブルース・ブラザーズ・ソング・ガイド──彼らが取り上げたブルース&ソウルを44曲紹介

【付録CD】BLUES & SOUL MASTERS
ブルース・ブラザーズのテーマ曲とも言える、オーティス・レディング〈お前を離さない〉から、映画にも出演したキャブ・キャロウェイの〈ミニー・ザ・ムーチャー〉、アリサ・フランクリンにサム&デイヴ、バディ・ガイ&ジュニア・ウェルズにジョー・ターナーなど、彼らが取り上げた曲を、ブルース&ソウル・マスターたちの名唱、名演でお楽しみください。

1. OTIS REDDING: I Can't Turn You Loose
2. SAM & DAVE: Soul Man
3. THE COASTERS: Riot In Cell Block Number Nine
4. BUDDY GUY & JUNIOR WELLS: Messin' With The Kid
5. KING CURTIS: Peter Gunn
6. RAY CHARLES: Let The Good Times Roll
7. ARETHA FRANKLIN: Think
8. WILSON PICKETT: Everybody Needs Somebody To Love
9. CAB CALLOWAY: Minnie The Moocher
10. JOE TURNER: Flip, Flop And Fly

【その他の主な記事】
● マディ・ウォーターズ生誕100年記念特別対談 鮎川誠×永井ホトケ隆
● [インタヴュー]W.C.カラス──新作『うどん屋で泣いた』を語る
● [インタヴュー]衣美(ズクナシ)──トリオになって初のアルバムで見せた成熟
● B.B.キング&ブルース1200ベスト・コレクション──ブルース名盤が一挙45タイトル登場
● 【BSR ARTIST FILE 016 ブラック・ミュージック偉人ファイル】[追悼]ベン・E・キング/ディスク・ガイド/名曲〈スタンド・バイ・ミー〉を知る
● [語りたい逸品]愛弟子からの恩返し──ジョン・プライマーがマディ生誕100年記念盤
● [語りたい逸品]南部ソウルの太いリアリティ──リオン・ブリッジズ
● [語りたい逸品]レッド・ベリー 究極のブック&CDセット
● BSR REVIEW 新作アルバム・リヴュー
バディ・ガイ/タンパ・レッド/ワイノニー・ハリス/カール・ホール ほか

【連載】
☆ 好評連載 トータス松本 1本のカセットから 第9回 スタイリッシュでポップなセンス─ブルース・ブラザーズ
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦×編集部H
☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ フード・フォー・リアル・ライフ〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界「ベン・E・キング/レット・ザ・ウォーター・ラン・ダウン」/中河伸俊
☆ 小出 斉の勝手にライナーノーツ「ジョニー・ハーツマン」
☆ リアル・ブルース方丈記/日暮泰文
☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル VOL.54 「キャプリコーン」
☆ ゴスペル・トレイン「ジェシ・メイ・レンフロー」/佐々木秀俊+高橋 誠
☆ BLUES IS MY BUSINESS no.201/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽
☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田 圭
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線
☆ モアリズム ナカムラの20××年ブルースの旅 第5回「BB HEADS」
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルの聴ける店
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2015/8/18

ベテランの味発揮!ヘンリー・グレイ&エディ・ショウ来日公演  ブルース

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(写真提供:Blue Note TOKYO)

ブルーノート東京で、これほどまでに濃いブルースのライヴを観たのはどれくらいぶりだろうか。そんなことを思いながら楽しんだ一夜でした。

シカゴ・ブルースの全盛期1950年代から60年代にかけて、相撲で言えば東西横綱的位置付けだったのが、マディ・ウォーターズとハウリン・ウルフ。そのウルフのバンドで活躍した2人、ヘンリー・グレイ(piano)とエディ・ショウ(sax)がウルフ没後39年を経て「A Tribute To Howlin’ Wolf」と銘打ったコンサートのため、来日を果たしました。

このブログの事前告知でも触れたとおり、ヘンリーは90歳で17年ぶりの来日、エディは78歳にして初来日です。

杖をつきながらゆっくりとステージに上がったヘンリーは、さすがにおじいちゃんになったなという印象でしたが、足取りはしっかりしています。世代的にはひと回り以上若いエディも日本で言えば後期高齢者(笑)ですが、年寄り臭さは全くありません。

フジロックのフィールド・オブ・ヘブンでの1ステージをこなした後に行われた7月28日1夜限りの東京公演。2部制でしたが、両方見ました。ギターの菊田氏の話しによると両セットとも当初は同じセットリストの予定だったそうですが、蓋を開けてみるとかなり違う。休憩時間中にいきなり予定が変わり、ステージでも更に予定外の曲をやったりしていたみたいです。そこら辺はいかにもブルース・セッション的なのりですね。

いずれのセットも、まずはエディの主導で"Three Hundred Pounds of Joy”などウルフの往年の名曲中心に展開しました。ファーストではストーンズなど多くのカバーもある”Little Red Rooster”をやりましたが、なんとガラッと雰囲気を変えてアップテンポ。エディは、嬉しそうにバンドの方を振り返り、菊田に、ヘンリーにソロを回します。エディは終始座っての演奏ではありましたが、サックスのブローも強烈でしたし、ヴォーカルも力が入っていましたよ。

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Eddie Shaw
(写真提供:Blue Note TOKYO)

エルモア・ジェイムズのバラード”It Hurts Me Too”では、1コーラスだけヘンリーが味のあるヴォーカルを取り、おお!やっとヘンリーがフィーチャーされたと心躍りました。しかし、次の曲からはそんなもんではなく、ヘンリーの独断場でした。彼はエディとは違い、やる曲はと言えば”Watch Yourself”や”Lucky, Lucky Man”などの自らの定番に加え、リトル・リチャードにジミー・リードなどなど、ウルフとは関係がない世界。やはりこの人はどこまでも我が道を行く人でした。

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Henry Gray
(提供:Blue Note TOKYO)

でも、それが嬉しかったですね。一回、キーを間違えて弾きだしてしまい、暫く気づかずにそのまま弾き続けた一幕があり、「おじいちゃんがんばって!」と思わず声をかけたくなりましたが、全体的にみれば、彼の個性的なプレイはいまだ健在でしたし、インストのブギウギでは、左手のリズムもガンガン鳴っていましたよ。この歳で遥々太平洋を超えて日本に来ただけでもすごいのに、まだその魅力で客を楽しませることができるというのは全く頭が下がりますなぁ。

2部では、ヘンリー爺さんが乗ってきたのか、止まらない止まらない。セットリストには全くなかったレイ・チャールズ二連発をやったのに加え、アンコールの”Rock Me Baby”が終わってMCが入りお開きとなったはずなのに、その後に唐突にヘンリーはピアノを弾きだしました。バンドのメンバーも急遽置きかけた楽器を再度手に取り、彼に付いていく展開に。終わってみれば、100分超えというブルーノートでは異例の長さのセットとなっていました。もうギャフンです。企画パッケージには収まらない、収まりたくない、そんなじいさんのわがままとも言える気概がなぜか嬉しかったです。

シンプルながら、歳を重ねた2人だからこその味と重みを感じるブルース。ブルースの全盛期が蘇ってくるような快感をあたえてくれたライヴに感謝です。なかなか日本まではこれないかも知れないですが、いつまでも元気で楽しませてくださいね。

ちなみに休憩時間中に会ったヘンリーに「前回日本に来たときのことを覚えていますか?」と問いかけたところ薄笑いを浮かべて「a long, long time...」と答えてくれましたよ。あまり覚えていないのかも知れないですが(笑)。

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Henry Gray & Shun Kikuta
(写真提供:Blue Note TOKYO)

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[Setlists]
Henry Gray & Eddie Shaw
Tuesday, July 28, 2015

1st set 19:00-20:14

*Eddie 19:00-19:30
Chicken Shack (instrumental)
Three Hundred Pounds of Joy
Little Red Rooster
It Hurts Me Too (Henry-vocals on one verse)
Shake for Me

*Henry 19:30-20:06
Shake A Hand
Watch Yourself
How Could You Do It
Henry's Boogie Woogie (instrumental)
Lucky, Lucky Man
Rock Me Baby
Stagger Lee
Sweet Home Chicago
-encore-
For You My Love (Eddie-vocals)

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2nd set 21:30-23:11

*Eddie 21:30-22:00
Chicken Shack (instrumental)
Three Hundred Pounds of Joy
Cold Cold Feeling
Shake for Me
It Hurts Me Too (Henry-vocals on one verse)

*Henry 22:01-22:36
Bright Lights, Big City
It Ain't No Use
How Can You Do It
Henry's Boogie Woogie (instrumental)
Lucky, Lucky Man
I'm Gonna Miss You
-
Howln' for My Darlin' (Eddie-vocals)
Watch Yourself (Henry-vocals)
What'd I Say (Henry-vocals)
Night Time Is the Right Time (Henry-vocals)
Sweet Home Chicago (Eddie-vocals)
-encore-
Rock Me Baby (Henry-vocals)
Bye Bye Baby (Henry-vocals)

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[Personnel]
Henry Gray - piano, vocals
Eddie Shaw - tenor saxophone, vocals
Shun Kikuta(菊田俊介) - guitar
Felton Crews - bass
Derrick Martin - drums

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《写真》
撮影 : 古賀 恒雄  提供:Blue Note TOKYO
※本サイトでは、許可を得て掲載しています。無断での転載はご遠慮ください。

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《参考リンク》

ヘンリー・グレイについて
http://black.ap.teacup.com/sumori/1637.html

公演日程詳細
http://black.ap.teacup.com/sumori/1605.html
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2015/8/8

Japan Blues Festival 2015レポート  ブルース

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個人的には3回目の青森、3回目のJapan Blues Festivalでした。天気がよかった過去2回とは異なり、今回は青森に着いたときから、雲がどんよりして、なんだか怪しい雰囲気。実際、天気予報では雨となっていたし、フェス初日には時折僅かながらポツポツと雨を感じました。

しかし、フェス2日間、何とか天気は持ちこたえたのです。初日終了後、夜中にはザーザー降りとなり、翌朝も一向に止む気配がない。この日はもうだめだと思いましたが、朝9時過ぎに雨は突然止み、どんよりした状況は続きながらもそれ以降降ることはありませんでした。

入場無料のゆるーい雰囲気は健在。会場の青い海公園の周囲では、翌週にひかえたねぶた祭りの山車の制作が佳境に入り、活気溢れた雰囲気に。その現場を見て回るだけで気分が盛り上がってきます。青い海公園には出店が並び、海風を浴びながら、ビールに日本酒、青森の名物、バラ焼きなどを味わい、開放感のあるフェスを楽しみました。

今回は、ヘッドライナーのジミー・バーンズ以外はあまり見ることができなかったのですが、東京から初参加の大久保初夏のブルース・プロジェクトはオリジナル・ナンバーを中心にハウリン・ウルフのカバーなども織り交ぜながら、元気なサウンドを展開しました。年配な出演者が多めな中、初夏ちゃんのバンドは華やかでよかったですね。

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有山岸(有山じゅんじ&山岸潤史)

あとは特に楽しみだったが、有山岸。有山さんと山岸さんのステージでのやり取りは、まるで漫才のボケと突っ込みのようで、会場は笑いに包まれていました。”I’ll Fly Away”をやり出したときなんか、山岸さんが有山さんに「あ、そこコードちゃう!さっきちゃんとやってたやん!」とツッコミを入れ、有山さんははははと大笑い。

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有山じゅんじ

でも、演奏内容はさすがでしたね。夕暮れの空に響き渡るアコースティック・ギターの気持ちのいいこと。"梅田からナンバまで”では、客席もみんなで歌っていました。考えてみれば、2人とも別々に見たことは何度もありますが、有山岸は初めてだったなぁ。いいライヴでした。

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有山岸
Japan Blues Festival, Aomori
Sat., July 25, 2015
18:00-19:00

[Setlist]
I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter
上を向いて歩こう
I'll Fly Away
Hook Me Up
バッドジャンキーブルース
買い物にでも行きまへんか
梅田からナンバまで
残しとこう
Moon River
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で、ジミー・バーンズは、プレイした曲目こそ東京公演とさほど変わらなかったものの、ドラムスとベースが入ったことにより勢いが増し、ダイナミックなサウンドになりました。また、彼のステージは途中に休憩が入り、後半は東京公演にはいなかったゲスト・ヴォーカリスト、キャサリン・デイヴィスがフロントに立つ形となりました。彼女は、ココ・テイラーを彷彿させる力のこもった歌いっぷりで会場を沸かせました。

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Jimmy Burns

ココの"Wang Dang Doodle"から、アルバータ・ハンターの古風なナンバー"I Got Myself A Workin' Man"、スピリチュアル"Just A Closer Walk With Thee"まで歌いこなす懐の深さを見せてくれました。

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Katherine Davis & Jimmy Burns

最終日ラストは、毎度のお約束なのでしょうが、他の出演者も戻ってジャム・セッション・タイム。アップテンポで”I Ain’t Superstitious” を決め、賑々しくフェスはお開きとなりました。

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フィナーレのジャム

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Jimmy Burns with Shun Kikuta Band
Fri., July 24, 2015
19:15-21:40

[Setlist]
Whole Lotta Lovin'
The Sky Is Crying
No Consideration
Miss Annie Lou
For Your Precious Love (Otis Redding)
Leaving Here Walking

-With Katherine Davis
Tell Mama
Going Fishing
Bumble Bee
Hey Bartender
I Got Myself A Workin' Man (Alberta Hunter)
Wang Dang Doodle
Just A Closer Walk with Thee
Rock This House
-encore
Summertime

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Jimmy Burns with Shun Kikuta Band
Sat., July 25, 2015
19:15-21:28

[Setlist]
Shake for Me
No Consideration
Miss Annie Lou
For Your Precious Love

-With Katherine Davis
Rock This House
Going Fishing
Blues with A Feeling
Wang Dang Doodle
Just A Closer Walk With Thee
Hey Bartender
-encore
I Ain't Superstitious
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今年で実に13回を数えるこのフェス。今後も続いてほしいなぁと思います。

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All photos by Masahiro Sumori. All rights reserved.


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Japan Blues Festival 2015写真集
https://www.flickr.com/photos/sumori/sets/72157656928673632

フェスティバル・タイムスケジュール
http://black.ap.teacup.com/sumori/1634.html

開催概要
http://black.ap.teacup.com/sumori/1626.html




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