2019/3/18

訃報:Abb Locke 1934-2019  ブルース

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Abb Locke / Big City Blues (1989)

シカゴのブルース・シーンで活躍したサックス奏者、アブ・ロック(Abb Locke)が2019年3月9日、イリノイ州カントリークラブヒルズにて亡くなりました。84歳でした。

1934年8月25日、アーカンソー州コットンプラントに生まれたアブは、その後シカゴに移住し、ハウリン・ウルフやマディ・ウォーターズをはじめ、往年のブルースの大物たちとの共演を重ねました。彼が共演した人たち中には、他にココ・テイラー、アルバート・コリンズ、エディ・クリアウォーター、ロニー・ブルックス、バディ・ガイなどがいます。多分、挙げ出したら切りがないでしょう。

1983年には自己名義のシングル”Cleo's Back”をルースター・ブルース・レーベルからリリース。これにはゲストでオーティス・ラッシュが参加しました。1989年には、ソロ・アルバムとしては唯一の「Big City Blues」を自主制作でリリースしています。

1998年には、モントルー・ジャズ・フェスティバル・イン・ジャパンに「レジェンズ・オヴ・シカゴ・ブルース・オールスターズ」の一員として出演。東京国際フォーラムでヒューバート・サムリンやウィリー・“ビッグ・アイズ”・スミスらと共演をしました。(大阪公演は、その翌日ベイサイドジェニーにて)

僕はその来日の際、取材でオールスターズのご一行と会ったのですが、話し出したら止まらないヒューバートとは対照的に、アブは比較的物静かな紳士だったように記憶しています。自宅の連絡先を書いてくれたのを今も持っています。

近年は、リル・エド&ザ・ブルース・インペリアルズで活躍したデイヴィッド・ウェルドのインペリアル・フレイムズのメンバーとして活動していました。

ご高齢とは言え、シカゴ・ブルースの全盛期を知るヴェテランの訃報に淋しいものを感じます。

安らかにお眠りください。

彼の葬儀は3月23日、カントリークラブヒルズのLeak & Sons Funeral Homeにて執り行われるそうです。葬儀費用を捻出するためのクラウドファンディングサイトがインペリアル・フレイムズのMonica Myhreによって立ち上げられました。

Abb Locke's Funeral
https://www.gofundme.com/abb-locke039s-funeral

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Legends of Chicago Allstars (1998年8月15日撮影)
(左から) Jon McDonald, Hubert Sumlin, Little Smokey Smothers,
Calvin "Fuzz" Jones, Henry Gray, Abb Locke, Willie "Big Eyes" Smith


この写真に写ったオールスターズの面々も、ヘンリー・グレイとジョン・マクドナルドを除き故人となってしまいました。しかし、グレイはこの中で最年長です(1925年1月19日生まれ、今年94歳!)。彼がいまも健在なのはすごいと思います。だいぶ歳を取ったなとは思いますが、これからも長生きしてほしいですね。
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2019/3/18

Dan Penn & Spooner Oldham 20年ぶりの来日公演レポート  R&B/ソウル

ダン・ペン&スプーナー・オールダムの来日公演、最終回を見てきました。シンプルに2人だけで淡々と名曲の数々を歌うコンサート。それは僕が今まで見たことがあるライヴの中でも最も地味な部類のものだと思います。一方間違えば場末な雰囲気になってしまいそうな飾り気のないコンサートには大勢のお客さんが詰め掛け、熱気にあふれていました。

ダンは9年前に一度来日していますが、この2人で来日するのは1999年以来実に20年ぶりです。

ステージ前半は、2人でやったライヴ盤「Moments from This Theatre」からの選曲を中心に、後半はもう少し変わり種の曲を混ぜ込んだ展開でした。盛り上げどころというものも特にないマイペースな2人。持ち歌も多いだけに、このまま永遠にやっているのでは?という感じもしましたが、開始後75分ほど経ち、MCの人が出てきて締め、一度終了。その後アンコールを2回やり、終わった頃にはビルボードライブでの1ステージとしては長めな90分近い時間が過ぎていました。途中、ボックストップスの話をしながら2人でアカペラで歌った”The Letter”はおまけのようなものでしょうが、一応フルコーラス歌っていたので、セットリストに入れました。すると、全部で19曲。結構これって多いですよね?

ドニー・フリッツとの共作の"Rainbow Road"や"Memphis Women And Chicken"も飛び出しました。ドニーの久々の来日公演は、同じこの会場で2週間後あります。遥々と米南部からこういう人が立て続けに来るのは嬉しいですが、不思議な感じもしました。

終盤になって「一番はじめに書いた曲のひとつ」と言って"Is A Bluebird Blue"を歌いました。渋くゆるいシャッフルはダン・ペンいわく「ジミー・リードが大好きだったから、そんな感じをイメージした」んだそう。

この日の選曲の中でも個人的には”I’m Living Good”が染みたなぁ。ダンが「これって誰がやってたっけ?」とブツブツ言うと、スプーナーが「オヴェーションズだよ」と返します。「ああ、オヴェーションズだったな」。2人の会話はMCというよりは、なんだか独り言のようで、半分オフマイクだったりするので、何を言っているのかわからないところも(笑)。そんなのんびりほのぼのした時間でした。

とりあえず、メモっていたセットリストを上げておきます。この日の一部は、アンコールはなかったそうですが、最終回だったからか、2回のアンコールに応えてくれました。ステージ進行は、1曲が終わると2人顔を見合わせながら、歌帳らしきものをペラペラとめくる感じで、カチッとしたセットリストはなかった模様です。

途中リクエストの声も挙がりましたが"My Heart's In Memphis"のリクエストに対して、ダンは「あぁ、アーマ・トーマスが歌ったやつか。あれはできないんだよね」とあっさりスルー(笑)。一応、用意している曲からの選曲なんですね。当たり前か。。。

20年前の来日公演や前述のライヴ盤と雰囲気は殆ど変わらないんですが、あとあと考えてみるとライヴ盤に入っていた曲でも”Met Her In Church”や”It Tears Me Up”など、意外とやっていない曲もありました。でも、押さえるところは押さえていたし、たっぷりやったので、不満はないですけどね。

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Dan Penn & Spooner Oldham
Sun., March 17, 2019 (2nd show 19:30)
Billboard Live Tokyo
19:30- 20:57 (encore 20:48- )

Setlist
1. I’m Your Puppet
2. Sweet Inspiration 
3. The Letter (The Box Tops - a cappella)
4. Cry Like A Baby
5. Do Right Woman, Do Right Man
6. You Left the Water Running 
7. The Dark End of the Street 
8. Nobody’s Fool 
9. I’m Living Good 
10. Ol’ Folks 
11. I Do 
12. Rainbow Road
13. You Really Know How To Hurt A Guy
14. Take A Good Look 
15. Memphis Women And Chicken 
16. Is A Bluebird Blue
17. Nine Pound Steel
-encore1-
18. Long Ago
-encore2-
19. Raining in Memphis

[Personnel]
Dan Penn - lead vocals, acoustic guitar
Spooner Oldham - keyboards, harmony vocals
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