2019/12/12

初来日のブルース・ギタリスト、ポール・ガーナー:ライヴ・レポート  ブルース

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イギリス人のブルース・ギタリスト、ポール・ガーナ―が初来日しました。12月8日、着いたその日の夕方にInterFMのBarakan Beatに生出演。翌日から東京で3公演が行われています。僕は12月10日の荻窪ルースターの回を見に行きました。

ポールは1977年生まれの42歳。父親はニュージーランドを拠点に活動するマイク・ガーナ―で、このブログでもその来日公演レポートを何度かしているので、ご覧になった方もいるでしょう。

ポールも10代の多感な時期をニュージーランドで過ごしており、その頃父親とのデュオSteppin’ Outでアルバムも2枚出しています。その後20代になってからイギリスに戻り、以後ロンドンを拠点に活動しています。

この日のバンド・メンバーはポールに加えて、オルガンに土田晴信、ドラムスにサム・ベネットというトリオ編成。この日3人は初対面だったようですが、僕がお店に着いた頃には、演奏の打ち合わせもたけなわで、ここはこうしよう、ああしようと話も弾んでいる様子。サムはアメリカ人ですし、土田さんも米国生活が長かったため、3人とも言葉の壁がないのもよかったのでしょう。

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事前の打ち合わせも功を奏したのか、初めてながら、息の合った演奏を聴かせてくれました。ポールの地元でのバンドもこれと同じトリオ編成だそうで、そういう意味でも彼にとっては居心地の良い設定だったのかもしれません。

ライヴは、戦前ブルースの名手、ブラインド・ブレイクの"Police Dog Blues"からスタート。とは言っても、B.B.キングばりのアップテンポのモダン・ブルースにアレンジされています。

続いて「B.B.キングのディスコ期の曲(笑)」と言ってプレイしたのは、"Never Make A Move Too Soon"。サムのリズムもぐっとファンキーに。そのまま、今度はスロー・ブルースに突入しましたが、歌い出したのはなんとボブ・ディランの"Lay Lady Lay"。この日のポールはロック色も薄く、思った以上にストレートなブルースで攻めている印象でしたが、その中にもこういうネタを仕込んでくるあたりは、面白いなと思いました。ケニー・バレルの有名なインスト"Chitlins Con Carne"という選曲も彼のサウンドに幅を持たせていました。

ブルースのカバーが中心ではありますが、オリジナル曲も随所に挟んでいたのもよかったですね。そのうちのひとつ、"Another Day In New Orleans"では、サムがセカンドライン・ビートを基調としたリズムを刻み雰囲気を盛り上げていました。

2部に入ると、前日のCatfish Tokyoで共演したハーモニカのT-Slimが飛び入り。店主の佐藤さんが急遽マイクをもう一つ持ち寄り、それを使って堂々たるプレイを聴かせてくれました。

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Paul Garner & T-Slim

ポールが「ライ・クーダーの演奏で好きになった」と語ったジム・リーヴの"He'll Have To Go”はライ、ジムとも異なるバリバリのブルース・シャッフルで力強くプレイ。これも意表をつかれた感じです。そして、最後は定番中の定番”Mojo Workin’”で賑やかにしめました。盛り上がったところでアンコールに応え、もう一曲。ポールのオリジナル曲"Looking For Something”をプレイし切った頃には、セカンドだけで70分が過ぎていました。

シカゴ系の曲も結構やりましたが、マディやウルフのような泥臭い感じではなく、洗練されたサウンドを展開したポール。でも、ブルース・フィーリングはぎっしり詰まったライヴでした。


今回の来日の日程とバイオ
https://black.ap.teacup.com/sumori/1870.html

公式サイト
http://paul-garner.com/

[Personnel]
Paul Garner - guitars, vocals
土田晴信 - organ
Samm Bennett - drums



[Setlist]
Paul Garner
Tue., Dec. 10, 2019
Ogikubo Rooster

1st set (20:00-21:00)
1. Police Dog Blues (Blind Blake)
2. Never Make A Move Too Soon (B.B. King)
3. Lay Lady Lay (Bob Dylan)
4. Chitlins Con Carne (Kenny Burrell)
5. Leaving Trunk (Sleepy John Estes)
6. Another Day In New Orleans (original)
7. See See Rider (Traditional)
8. Diamonds At Your Feet (Muddy Waters)
9. Should Have Thought Twice (original)

2nd set (21:30-22:40)
10. Shake For Me (Howlin' Wolf)
11. Good & Greasy (original)
12. That's Alll Right (Jimmy Rogers)
13. Further On Up The Road (Bobby Bland)
14. Chauffeur Blues (original)
15. Reconsider Baby (Lowell Fulson)
16. Louisiana Blues (original)
17. He'll Have To Go (Jim Reeve)
18. (I've Got My) Mojo Workin’ (Ann Cole)
-encore-
19. Looking For Something (original)
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