2022/1/1
謹賀新年2022 音楽全般
新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。2021年は好きなミュージシャンたちもコロナ禍で思うように活動できていない1年でした。今年こそは、みんなが元気を取り戻せる1年になりますように。
で、2021年に出た新譜の個人的ベスト10を挙げてみました。いずれも新録の新譜です。
Maria Muldaur With Tuba Skinny - Let's Get Happy Together (SPCD1429)
これは本当に楽しい1枚でした。ニューオーリンズのストリートで活動してきたトラディショナル・ジャズやブルースのバンド、チューバ・スキニーとマリア・マルダーという夢のようなコラボレーション。期待以上に相性がよく、聴いていると笑みがこぼれる楽しさです。
Los Lobos - Native Sons (New West NW6516CD)
この人たちの勢いがあるだけで僕は嬉しいのです。今回は、基本カバー集。チカーノ・ロックからブルース、ジャクソン・ブラウン、WARなど、彼らのルーツが全開の作品です。
John Hiatt & The Jerry Douglas Band - Leftover Feelings (New West NW6514CD)
ジェリー・ダグラスのバンドの全面サポートを得たジョン・ハイアットの新譜は、渋くかつ味わい深い1枚となりました。サニー・ランドレスとやった作品もそうですが、ハイアットはいいギタリストのサポートを得ると輝きますね。彼ももう今年70歳となりますが、全然衰えを感じさせません。
Rob Stone feat. Elena Kato & Hiroshi Eguchi - Trio in Tokyo (Blue Heart BHR011)
度々来日しライヴハウス・ツアーでファンを掴んできたブルース・ハーピストのロブ・ストーン。彼が加藤エレナ(pf.)、江口弘史(b.)と組んで作ったこの作品。普段はエレクトリックなバンドでプレイすることが多いロブですが、ここでは、全編アコースティック(江口弘史はダブルベース)でブルースやソウルのカヴァーをやっています。シンプルなサウンドだけにその響きが非常に気持ちいいのです。
Mick Fleetwood & Friends Celebrate The Music Of Peter Green And The Early Years Of Fleetwood Mac (BMG BMGCAT454TCS-1/3)
コロナ拡大直前の2020年2月25日にロンドン・パレイディアムで行われたピーター・グリーンへのトリビュート・ライヴ盤です。残念ながらピーター本人は登場しませんが(この年の7月に亡くなってしまいました)、意外な顔ぶれもある多彩な参加メンバーは飽きさせません。バンドのギタリストとして大活躍のリック・ヴィトの存在感が特に光ります。個人的にはデイヴィッド・ギルモアの登場が感動的でした。このアルバムはBlu-ray付きのものとCDのみのものがありますが、映像があると2度以上おいしいので、僕はBlu-ray付きをお勧めしたいです。あまり、値段も変わらないようですので。
菅原広巳 - Fのゴスペル
日本語で戦前ブルースを歌う菅原さんの独特の世界観に引き込まれます。菅原さんの人柄も滲み出た心暖まる作品です。
Big Chief Monk Boudreaux - Bloodstains & Teardrops (Whiskey Bayou WBK 1006)
ワイルド・マグノリアスで活躍したビック・チーフ・モンク・ブードローが80歳を目前にリリースした作品。基本トラックはジャマイカでレコーディングされたようで、マルディグラ・インディアン的なサウンドはないのですが、本格的なレゲエとルイジアナのフォーク・ミュージック的なサウンドが混ざり合い、いい味わいを醸し出しています。ルイジアナでレコーディングされた部分にはタブ・ベノワ(gt.)、ボーソレイユのマイケル・ドゥーセ(vn)、ジョニー・サンソン(hp.)といったオールスター・メンバーが参加し、彼らもしっかり活躍しています。
The Black Keys featuring Kenny Brown and Eric Deaton - Delta Kream (Easy Eye Sound – 075597916652)
このアルバムは驚きました。ブラック・キーズのダン・オーバックはドクター・ジョンのプロデュースなど、これまでも色々と活躍してきていましたが、なんと、このアルバムは全編ジュニア・キンブローやR.L.バーンサイドを彷彿させるノース・ミシシッピのブルースをやっています。しかもかつてR.L.を支えたケニー・ブラウンが全面的に参加しているので、そのサウンドは本物です。久しぶりに血湧き肉躍るブルースを聴いた思いです。
Jason Ricci & Joe Krown - City Country City (Gulf Coast GCRX-9035)
近年はウルフマン・ワシントンと組んだトリオ・スタイルで活動すると同時に、ケニー・ウェイン・シェパード・バンドのキーボード・プレイヤーとして世界をツアーしてきたジョー・クラウン。その彼が新たにブルース・ハーピストのジェイソン・リッチと組んだ作品です。ヴォーカルはジェイソンが取っていますが、ジョーのオルガン・コンボのソウルフルなサウンドの流れも汲んでおり、2人の個性がバランスよく発揮されています。ジョーは”Down & Dirty"などかつてのレパートリーも再演しています。
Irma Thomas - Love Is The Foundation (Newvelle NVN0001)
2008年以降新作アルバムを出していなかったアーマの久々の新譜です。ニューヴェル・レコードのウェブサイト直販のみで非常に高価なLPレコードのみのリリースという変則的なリリースではありますが、チャック・ウィリスの”It’s Too Late”などいい感じです。CDで普通に買える形でリリースしてくれれば言うことはないのですが。尚、リリース元のニューヴェル・レコードは他にもニューオーリンズ・コレクションと題して、ジョン・クリアリーやリトル・フレディ・キング、エリス・マルサリスのオリジナル作品も同様のフォーマットでリリースしています。
再発ものでは、このブログでも紹介したマディ・ウォーターズの1954年のライヴがダントツのインパクトでした。こんなものが今になって出てきたことにただただ驚き、感激しました。
今年もどうぞよろしくお願いします。2021年は好きなミュージシャンたちもコロナ禍で思うように活動できていない1年でした。今年こそは、みんなが元気を取り戻せる1年になりますように。
で、2021年に出た新譜の個人的ベスト10を挙げてみました。いずれも新録の新譜です。
Maria Muldaur With Tuba Skinny - Let's Get Happy Together (SPCD1429)
これは本当に楽しい1枚でした。ニューオーリンズのストリートで活動してきたトラディショナル・ジャズやブルースのバンド、チューバ・スキニーとマリア・マルダーという夢のようなコラボレーション。期待以上に相性がよく、聴いていると笑みがこぼれる楽しさです。
Los Lobos - Native Sons (New West NW6516CD)
この人たちの勢いがあるだけで僕は嬉しいのです。今回は、基本カバー集。チカーノ・ロックからブルース、ジャクソン・ブラウン、WARなど、彼らのルーツが全開の作品です。
John Hiatt & The Jerry Douglas Band - Leftover Feelings (New West NW6514CD)
ジェリー・ダグラスのバンドの全面サポートを得たジョン・ハイアットの新譜は、渋くかつ味わい深い1枚となりました。サニー・ランドレスとやった作品もそうですが、ハイアットはいいギタリストのサポートを得ると輝きますね。彼ももう今年70歳となりますが、全然衰えを感じさせません。
Rob Stone feat. Elena Kato & Hiroshi Eguchi - Trio in Tokyo (Blue Heart BHR011)
度々来日しライヴハウス・ツアーでファンを掴んできたブルース・ハーピストのロブ・ストーン。彼が加藤エレナ(pf.)、江口弘史(b.)と組んで作ったこの作品。普段はエレクトリックなバンドでプレイすることが多いロブですが、ここでは、全編アコースティック(江口弘史はダブルベース)でブルースやソウルのカヴァーをやっています。シンプルなサウンドだけにその響きが非常に気持ちいいのです。
Mick Fleetwood & Friends Celebrate The Music Of Peter Green And The Early Years Of Fleetwood Mac (BMG BMGCAT454TCS-1/3)
コロナ拡大直前の2020年2月25日にロンドン・パレイディアムで行われたピーター・グリーンへのトリビュート・ライヴ盤です。残念ながらピーター本人は登場しませんが(この年の7月に亡くなってしまいました)、意外な顔ぶれもある多彩な参加メンバーは飽きさせません。バンドのギタリストとして大活躍のリック・ヴィトの存在感が特に光ります。個人的にはデイヴィッド・ギルモアの登場が感動的でした。このアルバムはBlu-ray付きのものとCDのみのものがありますが、映像があると2度以上おいしいので、僕はBlu-ray付きをお勧めしたいです。あまり、値段も変わらないようですので。
菅原広巳 - Fのゴスペル
日本語で戦前ブルースを歌う菅原さんの独特の世界観に引き込まれます。菅原さんの人柄も滲み出た心暖まる作品です。
Big Chief Monk Boudreaux - Bloodstains & Teardrops (Whiskey Bayou WBK 1006)
ワイルド・マグノリアスで活躍したビック・チーフ・モンク・ブードローが80歳を目前にリリースした作品。基本トラックはジャマイカでレコーディングされたようで、マルディグラ・インディアン的なサウンドはないのですが、本格的なレゲエとルイジアナのフォーク・ミュージック的なサウンドが混ざり合い、いい味わいを醸し出しています。ルイジアナでレコーディングされた部分にはタブ・ベノワ(gt.)、ボーソレイユのマイケル・ドゥーセ(vn)、ジョニー・サンソン(hp.)といったオールスター・メンバーが参加し、彼らもしっかり活躍しています。
The Black Keys featuring Kenny Brown and Eric Deaton - Delta Kream (Easy Eye Sound – 075597916652)
このアルバムは驚きました。ブラック・キーズのダン・オーバックはドクター・ジョンのプロデュースなど、これまでも色々と活躍してきていましたが、なんと、このアルバムは全編ジュニア・キンブローやR.L.バーンサイドを彷彿させるノース・ミシシッピのブルースをやっています。しかもかつてR.L.を支えたケニー・ブラウンが全面的に参加しているので、そのサウンドは本物です。久しぶりに血湧き肉躍るブルースを聴いた思いです。
Jason Ricci & Joe Krown - City Country City (Gulf Coast GCRX-9035)
近年はウルフマン・ワシントンと組んだトリオ・スタイルで活動すると同時に、ケニー・ウェイン・シェパード・バンドのキーボード・プレイヤーとして世界をツアーしてきたジョー・クラウン。その彼が新たにブルース・ハーピストのジェイソン・リッチと組んだ作品です。ヴォーカルはジェイソンが取っていますが、ジョーのオルガン・コンボのソウルフルなサウンドの流れも汲んでおり、2人の個性がバランスよく発揮されています。ジョーは”Down & Dirty"などかつてのレパートリーも再演しています。
Irma Thomas - Love Is The Foundation (Newvelle NVN0001)
2008年以降新作アルバムを出していなかったアーマの久々の新譜です。ニューヴェル・レコードのウェブサイト直販のみで非常に高価なLPレコードのみのリリースという変則的なリリースではありますが、チャック・ウィリスの”It’s Too Late”などいい感じです。CDで普通に買える形でリリースしてくれれば言うことはないのですが。尚、リリース元のニューヴェル・レコードは他にもニューオーリンズ・コレクションと題して、ジョン・クリアリーやリトル・フレディ・キング、エリス・マルサリスのオリジナル作品も同様のフォーマットでリリースしています。
再発ものでは、このブログでも紹介したマディ・ウォーターズの1954年のライヴがダントツのインパクトでした。こんなものが今になって出てきたことにただただ驚き、感激しました。
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