2021/10/18

映画「リスペクト」いよいよ公開  R&B/ソウル

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アリサ・フランクリンの伝記映画「リスペクト」がいよいよ、11月5日より日本で公開になります。

僕は幸い試写会で見ることができましたが、期待以上の出来でした。アリサに少しでも興味のある人はぜひ見てほしい、そう思います。

色々見どころはありますが、主演ジェニファー・ハドソンが素晴らしい。まずはそこに尽きると思います。彼女のアリサ役は、本人が生前指名したのだそうです。容姿を見る限りアリサとは全く似ていない彼女をなぜ?と思ってしまいますが、実際映画を見ると不思議なほど違和感がないんです。それは、なんと言っても、ジェニファーの圧倒的な歌唱力によるところが大きいと思います。この映画は、他の映画であるような吹き替えではなく、アリサの歌は全てジェニファーが歌っています。それが圧巻なのですよね。うまいだけでなく、ここはアリサが乗り移ったのかと思ってしまうような歌声を披露しています。

アリサの服装や、時代、場所の再現も違和感がなく(実際どこまで正確かは一度見ただけなので検証はしておりませんが)、アリサの世界に引き込まれる思いがしました。

映画は、アリサが10歳の頃、1952年から始まり、コロンビアからのレコード・デビュー、アトランティックへの移籍を経て1970年代に入るまでの時代が描かれています。先に公開された「アメイジング・グレイス」(2019年)、そして「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」(2013年)にもつながるシーンが登場するので、これらの映画を先に見ておくと、一層楽しめるでしょう。

少女時代のアリサを演じたスカイ・ダコタ・ターナーもよかったです。

アリサ役は本人に似ていないのですが、マッスルショールズでのセッションのシーンで登場するロジャー・ホーキンズやスプーナー・オールダムなど本人じゃないかと思うほど似てる人もいましたね。ジェリー・ウェクスラーやリック・ホールも雰囲気ありました。

始めの方で、ダイナ・ワシントン役で登場するのがメアリー・J・ブライジであることもポイントでしょう。

一度ざっくりと見て、もう一度細かく舐めるように見たい、そんな映画かもしれません。

これ以上詳しいことはネタばれになるのであえて言いません。
とりあえず11月5日になったら映画館へGOです。後悔はしないと思います。

しかし、今年は「アメイジング・グレイス」に続き、この映画が公開されるというアリサ・ファンには願ってもない展開。盛り上がってまいりましょう!

10月25日発売のブルース&ソウル・レコーズ誌がこの映画を大々的に取り上げています。そちらもあわせてどうぞ。

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映画『リスペクト』
撮影:リーズル・トミー
制作:ハービー・メイソン・Jr.
   スコット・バーンスタイン
   ジョナサン・グリックマン
   ステイシー・シェア
制作総指揮:ジェニファー・ハドソン
   リーズル・トミー
   スー・ベイドン=パウエル
   アーロン・L・ギルバート
   ジェイソン・クロス
原案:カーリー・クーリ
   トレイシー・スコット・ウィルソン
脚本:トレイシー・スコット・ウィルソン
出演:アレサ・フランクリン:ジェニファー・ハドソン
   C・L・フランクリン:フォレスト・ウィテカー
   テッド・ホワイト:マーロン・ウェイアンズ
   バーバラ・シガーズ・フランクリン:オードラ・マクドナルド
   ジェリー・ウェクスラー:マーク・マロン
   ジェームズ・クリーヴランド:タイタス・バージェス
   アーマ・フランクリン:セイコン・センブラ
   キャロリン・フランクリン:ヘイリー・キルゴア
   ジョン・ハモンド:テイト・ドノヴァン
   ダイナ・ワシントン:メアリー・J. ブライジ
   サム・クック:ケルヴィン・ヘアー
   クララ・ウォード:ヘザー・ヘッドリー
   スモーキー・ロビンソン:ロドリック・D・コリンズ、他
   アレサ・フランクリン(少女時代):スカイ・ダコタ・ターナー
原題:Respect/2021/アメリカ・カナダ/英語/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/146分
字幕翻訳:風間綾平
(C) 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/respect/
11月5日(金) TOHOシネマズ日比谷、他で全国ロードショー

サウンドトラック日本盤:2021年11月3日(水)発売予定
価格:2,750円(税込)
解説・歌詞対訳つき / 高音質ブルースペックCD2(Blu-spec CD2)仕様

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2021/9/7

追悼Carol Fran 1933-2021  ブルース

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Carol Fran at New Orleans Jazz & Heritage Festival
April 26, 2008
Photo by Masahiro Sumori. All rights reserved.


ルイジアナ州出身のブルース・シンガー/ピアニストのキャロル・フランが9月1日、ルイジアナ州ラファイエットのオクスナー・ラファイエット・ジェネラル・メディカル・センターにて亡くなりました。87歳でした。公式には死因は明らかになっていませんが、新型コロナに感染していたとの情報があり、一部メディアは回復後に合併症を起こして亡くなったとしています。

1950年頃から60年以上という長きに渡って活動した人ですが、1990年代に夫でギタリストのクラレンス・ハラマン(ホリモン)とのデュオとしてアルバムをリリースしてその名前は広く知られるようになりました。デュオ名義でライヴ盤も含め4枚のアルバムをリリース。1998年にはパークタワー・ブルース・フェスティバル出演のため来日もしました。

キャロル・フランは1933年10月23日、ルイジアナ州ラファイエット生まれ。ゆるりとした味わいを持ったルイジアナのスワンプ・ブルースの歌い手として知られますが、ザディコやケイジャン的な色合いの楽曲や、ジャズ、ソウルなどもこなす存在でした。

出生時の名前はキャロル・アンソニーと言いましたが、1950年代にニューオーリンズで活動していた際に出会ったサクソフォン奏者、ボブ・フランソワと結婚し、その姓を縮めてフラン姓を名乗り始めました。当時は、リー・ドーシー、ジョー・テックス、レイ・チャールズといったスターたちとツアーに出るなどして活躍し、ニューオーリンズのシーンでその名を上げていきます。1957年にはエクセロ・レコードからシングル”Emmitt Lee”でレコード・デビュー。その後ギター・スリムとツアーに出るなど、活動を一層活発化させました。



エクセロからは計4枚のシングルをリリースしていますが、いずれもヒットとはなりませんでした。その後1960年代にかけてリリック、ボー・モンド、ポート、ルーレットといったレーベルからシングルを出しますが、1970年代に入ると彼女は演奏活動も限定的となり、新しいレコーディングも途絶えてしまいました。

1980年代に入り、旧知のクラレンス・ハラマンと再会し、1983年に結婚。居をテキサスに移し、デュオとして活動するようになりました。1992年にブラックトップ・レコードからデュオ名義の「Soul Sensation!」をリリース。これはキャロルにとっては初のフル・アルバムとなりました。このリリースを機に2人の名前は広く知られるようになり、海外ツアーも多くこなすようになりました。その流れの中で来日も実現したというわけです。



僕もその来日公演は見ましたが、セッションで鍛え上げた職人的なハラマンのギター、そしてふくよかな味わいで聴かせるキャロルの歌とピアノ、本当に至福の演奏で、来日が実現して本当によかったと思いました。

2000年にハラマンが他界し、キャロルは故郷ラファイエットに戻ります。その後はソロ・シンガーとして活動を続け、2001年にはギターにセルウィン・クーパーを迎え、「Fran-tastic」をリリース。2005年にはハリケーン・カトリーナで被災したニューオーリンズを救済するためのチャリティーCD「Our New Orleans」にも参加しています。

2007年には脳卒中に見舞われピアノは弾けなくなってしまいましたが、その後も歌手として活動は続行。僕はニューオーリンズで2008年に彼女のソロ・ステージを見ましたが、しっかりと立ち元気な歌声を聴かせていたのを覚えています。

2013年には米国の国立芸術基金(NEA)から人間国宝に相当するナショナル・ヘリテッジ・フェローシップを授与されます。米国のアーティストとしては最高の栄誉と言える称号です。

2015年の映画「I AM THE BLUES(アイ・アム・ザ・ブルース)」にも出演。ボビー・ラッシュ、ヘンリー・グレイらと和やかなセッションを繰り広げています。

僕は未聴ですが、2020年にはアナログ限定で久々の新作アルバム「All Of My Life: The Saint Agnes Sessions」(Jazz Foundation of America)をリリースしました。同年彼女のドキュメンタリー映画「Every Day Is Not The Same」も制作されています。

2018年以降は養護施設に入居していたといいますが、今年10月に予定されていたニューオーリンズのジャズフェスにも出演が決まっていました。コロナの再拡大によりフェスが中止になった際にはインタビューで残念だと答えていたくらいなので、ごく最近まで元気だったのだろうと思います。

ご高齢であったとは言え、突然の訃報に寂しい気持ちでいっぱいです。RIP。

【過去のキャロル・フラン関連書き込み】
映画「I AM THE BLUES」日本で公開 (2018/4/28)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1780.html
キャロル・フランが米国の人間国宝に (2013/6/5)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1423.html

2021/10/14追記:2020年リリース新録アナログ盤「All Of My Life: The Saint Agnes Sessions」はその後入手しました。既存のレパートリーのみで構成され、声はだいぶ老け込んだ印象もありますが、それがかえって彼女の年輪を感じさせる、深みのある作品です。現在のところ、リリース元のウェブサイトにも掲載されておらず、オンラインで購入できるのは下記2か所のみのようです。

Louisiana Music Factory
https://www.louisianamusicfactory.com/product/carol-fran-all-of-my-life-the-saint-agnes-sessions-vinyl-lp/

Coulee Productions
https://www.couleeproductions.com/product-page/carol-fran-all-of-my-life-the-saint-agnes-sessions

ドキュメンタリー映画「Every Day Is Not The Same」は40分あまりの短めなものですが、本人や周囲の人のインタビュー映像が多く登場し、興味深いエピソードを語っています。こちらも上記2か所から購入ができます。リリース元のCoulee Productionsではダウンロード販売もあります。
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2021/9/1

BLUES & SOUL RECORDS 161号発売  BSR誌

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1969年のニューヨーク・ハーレムで行われたフェスティバルの未公開映像が遂に映画「サマー・オブ・ソウル」として公開されました。もうご覧になりましたか?僕は取り急ぎ見ましたが、まずは見てください。こんな映像がなぜ今まで未公開だったのか、不思議になります。ピップスと登場するグラディス・ナイトも50年以上前で若く初々しいこと!冒頭からスティーヴィー・ワンダーでノックアウトされます。一番はアップで鮮明に映るマヘリア・ジャクソンでしょうか。メイヴィス・ステイプルズとの共演付き!とにかく見どころ満載です。凄いです。

今回のブルース&ソウル・レコーズ誌は、大々的にこの「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」を特集しています。映画のお供にどうぞ。別冊で、フェス出演アーティストのディスク・ガイド付きです。

僕は本号でもいつも通り海外ニュース欄を担当しております。

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BLUES & SOUL RECORDS NO. 161
2021年8月25日発売
定価: 1,980円(1,800円+税)
https://bsrmag.com/magazine/bsr161/

表紙 Harlem Cultural Festival 1969

50年以上忘れられたままになっていた奇跡の音楽フェス映像がついに解禁! 1969年夏にニューヨークのハーレムで行われた《ハーレム・カルチュラル・フェスティヴァル》。スライ&ザ・ファミリー・ストーン、フィフス・ディメンション、スティーヴィ・ワンダー、ステイプル・シンガーズ、マヘリア・ジャクスン、B.B.キングら、当時最先端を行く新世代からキャリア充分のベテランまで、錚々たるR&Bアーティストに加え、モンゴ・サンタマリア、レイ・バレットらラテン系、マックス・ローチ、ヒュー・マセケラら、ジャズ、アフリカのミュージシャンが出演した一大イベントの記録映像を主とした映画『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』がついに日本上陸。この傑作ドキュメンタリーを堪能するための大特集です。
★ 『サマー・オブ・ソウル』を観る/クロス・リヴュー
【1】ここで初めて知る史実すべてに感動[高地 明]
【2】玉手箱から噴き出したブラック文化の粋[日暮泰文]
【3】音楽のすみずみに漲る60年代最後の輝き[中田 亮]
.★ 『サマー・オブ・ソウル』とあの時代
【1】新たなステージに向かうポジティヴな波動[出田 圭]
【2】1969年のR&Bシーンを斜め読み[濱田廣也]
【3】新と旧が交錯した1969年のモータウン[林 剛]
【4】新しい風が吹き始めた60年代終わりのゴスペル[濱田廣也]
【5】「ニグロ」から「ブラック」へ 人間性の回復への叫び[濱田廣也]
.★ 『サマー・オブ・ソウル』出演アーティスト紹介[小出 斉/高地 明/林 剛/原田和典/濱田廣也]
フィフス・ディメンション * チェンバーズ・ブラザーズ * スライ&ザ・ファミリー・ストーン * ニーナ・シモン * B.B.キング * スティーヴィ・ワンダー * デイヴィッド・ラフィン * グラディス・ナイト&ザ・ピップス * マヘリア・ジャクスン * ステイプル・シンガーズ * モンゴ・サンタマリア * レイ・バレット * カル・ジェイダー * ハービー・マン * ソニー・シャーロック * マックス・ローチ * アビー・リンカーン * ヒュー・マセケラ * オラトゥンジ
.★ 『サマー・オブ・ソウル』と一緒に楽しみたいソウル・コンサート映画4選[小出 斉]
『ソウル・トゥ・ソウル』『ワッツタックス』『セイヴ・ザ・チルドレン』『ソウル・パワー』
★ 最も有名な黒人の街、ハーレム[濱田廣也]
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【別冊付録/映画『サマー・オブ・ソウル』を楽しむディスク・ガイド・ブック】
オールカラー64ページの別冊付録には、映画《ハーレム・カルチュラル・フェスティヴァル1969》出演アーティストのアルバム・ガイド40選、1969年のヒット&注目アルバム30選、1968/69年当時の時代の声を届けるメッセージ・ソング44選を掲載しています。
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【その他の主な記事】
● 追悼 ボブ・ケスター 世界中の音楽に影響を与えたブルース&ジャズの伝道者[ジム・オニール/ブルース・イグロア]
● 注目作をじっくり鑑賞する「語りたい逸品」コーナー * シカゴ・ウェスト・サイド・ブルース、ヒップ・ランクシャン[秋元伸哉] * 歌う牧師ロバート・ボーリンジャー師[佐々木秀俊]
●[新作アルバム・リヴュー]ロバート・フィンリー/ボブ・コリトア&フレンズ/ニーナ・シモン 他
● 中河伸俊著『黒い蛇はどこへ 名曲の歌詞から入るブルースの世界』刊行
● コージー大内のドキュメンタリー映画が完成
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【連載】
☆ 永井ホトケ隆 好評連載「Fool’s Paradise」第9回
☆ KEEP ON KEEPIN’ ON ソウル/ファンク名盤のメッセージを読む 第4回 スライ&ザ・ファミリー・ストーン『スタンド』/中田 亮
☆ SONS OF SOUL/林 剛
☆ ゴナ・ヒット・ザ・ハイウェイ〜西海岸と南部を結ぶ「I-10」沿道音楽巡り/日向一輝
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦
☆ フード・フォー・リアル・ライフ 〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界/中河伸俊
☆ 小出斉の勝手にライナーノーツ「GEORGE & ETHEL McCOY / Early In The Morning」
☆ リアル・ブルース方丈記/日暮泰文 ☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル VOL.90 「Gemini」
☆ ゴスペル・トレイン「エミリー・ブラム」/佐々木秀俊+高橋 誠 ☆ BLUES IS MY BUSINESS no.237/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽 ☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田 圭
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線 ☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルが流れる店/轟美津子
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2021/8/31

追悼Roy Gaines 1937-2021  ブルース

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Roy Gaines
Long Beach Blues Festival, September 1, 2002
(c)Photo by Masahiro Sumori. All rights reserved.

ブルース・ギタリスト/シンガーのロイ・ゲインズが8月11日に亡くなりました。83歳でした。彼の娘でブルース・シンガーのキャロリンがSNS上で明らかにしました。翌日8月12日は84歳の誕生日でした。死因など詳細は明らかになっていません。

ゲインズは、Tボーン・ウォーカー直系のスウィング・サウンドを得意とするギタリストとして知られていますが、1981年の作「Gainelining」ではクルセイダーズのメンバーと共演し、フュージョン色のサウンドも聴かせるなど、懐の深い深いプレイヤーでもありました。リトル・リチャードとの共演で知られるサックス奏者の兄グレイディは、今年1月に亡くなっています。

1937年にテキサス州ワスコムで生まれ、ヒューストンで幼少期を過ごしたロイは、10代の頃からTボーン・ウォーカーやジョニー・コープランドらと共演し頭角を現しました。1950年代にロサンゼルスに移住してからは、セッション・ギタリストとしてボビー・ブランド、ビッグ・ママ・ソーントン、ビリー・ホリディなどブルースやジャズの大物と数多く共演を重ねました。

主に脇役だった彼がソロ・アーティストとしてデビューしたのは前述のアルバム「Gainelining」。1985年には映画「カラー・パープル」のサウンドトラックにミュージシャンおよびソングライターとして関わっています。

1988年にはグレイディ・ゲインズのアルバム「Fulll Gain」にゲスト参加し、兄弟共演を果たしました。

1999年にはパークタワー・ブルース・フェスティバル出演のために初来日。最終公演の日の夜、吾妻光良氏ら日本のミュージシャンとスタジオ入りし、レコーディングを敢行。「Guitar Clashers From Gainesville, Tokyo」としてリリースをしました。

近年は新譜のリリースなど、活動の状況もあまり聞こえてこなかったのでどうしているのかなとは思っておりましたが、なんとも残念です。

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Roy Gaines & Mitsuyoshi Azuma
Guitar Clashers From Gainesville, Tokyo
(P-Vine Records, 2000)
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2021/8/29

ハリケーン・カトリーナの記念日です  ニューオーリンズ

また今年も8月29日がやってきました。ハリケーン・カトリーナの16年目の記念日です。

8月23日にバハマ南東部に発生したカトリーナは、29日早朝にメキシコ湾岸にカテゴリー4の強さで上陸、ミシシッピ州のガルフポート、ビロクシ、そしてルイジアナ州のニューオーリンズに甚大な被害を与えました。

都市部の大半が海抜以下にあるニューオーリンズのもろさが露呈した惨事でした。巨大なミシシッピ川とポンチャートレイン湖に挟まれたニューオーリンズはこれらの湖や川よりも低く、堤防が決壊するといっきに水が街中に流れ込んでしまうのです。

もともと1718年にニューオーリンズが設立された当初は、ミシシッピ川に面した現在のフレンチクオーター周辺のみの小さな町だったニューオーリンズ。川沿いのフレンチクオーター周辺は川の流れで作られた自然堤防のために比較的町の中でも海抜が高かった訳ですが、その外の大部分は当時は沼地で人が住める状況ではなかったと言います。そこに人が住むようになったのは20世紀になってからポンプの技術が発達してからのこと。そういう経緯もあるので、浸水するのはある意味当然な土地なのですよね。

でも、だからこその独特な街並み(中心部にいまだにバイユーが残っています)と独特の文化なんですよね。
今は日本からニューオーリンズまで出かけるのはなかなか難しいですが、また気軽に行ける日が早く来ますように。

毎年この時期はハリケーンの季節です。今年は、8月23日ごろ発生したハリケーン・アイダがキューバ西部に上陸した後、8月29日の夜にルイジアナ州に上陸する見込みだそうです。当初はカテゴリー4の強さで上陸するのではと言われていましたが、最新の予報では、いったんカテゴリー4になった後、カテゴリー3に落ちてから上陸する見込みとのことです。被害が大きくなりませんように!

ところで、昨年話題に出したハリケーン・カトリーナのドキュメンタリー映画「Forced Change」は昨年から各地の映画祭で公開が始まっています。見てみたいですね。
ハリケーン・カトリーナのドキュメンタリー映画(2015/3/18)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1604.html


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【過去のハリケーン・カトリーナに関する書き込み】
1周年 (2006年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/36.html
3周年 (2008年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/161.html
8周年 (2013年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1441.html
9周年 (2014年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1564.html
10周年 (2015年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1644.html
11周年 (2016年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1708.html
12周年 (2017年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1751.html
13周年 (2018年)  https://black.ap.teacup.com/sumori/1797.html
14周年 (2019年)  https://black.ap.teacup.com/sumori/1856.html
15周年(2020年) https://black.ap.teacup.com/sumori/1907.html
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