2017/6/11

映画「Take Me To The River」公開  R&B/ソウル

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ブルース、ソウル好き必見の映画が公開となります。

「約束の地、メンフィス 〜テイク・ミー・トゥー・ザ・リバー〜」(原題:Take Me To The River)は、アメリカ有数の音楽都市、メンフィスの豊かな音楽文化を、オリジナル・セッションの数々を通じて紐解いていくドキュメンタリーです。

メンフィスは、その昔ハイ、スタックス、サン、ゴールドワックス、デュークといったレーベルが次々と設立され、街のシーンからB.B.キング、アル・グリーン、エルヴィス・プレスリー、アイク・ターナー、リトル・ミルトン、ルーファス・トーマス、ブッカーT&ジ・MGズなど、数々の大物が世界に向けて羽ばたいていきました。

シーンの中心となったレコーディング・スタジオのひとつがウィリー・ミッチェルのロイヤル・スタジオです。ハイ・レコードの名作のほとんどがこのスタジオでレコーディングされ、レーベルが亡くなった現在もスタジオは健在です。メンフィスのシーンの黄金期を知るミュージシャンたちが、この映画のためにロイヤル・スタジオに集まり、セッションを展開します。

ボビー・ブランド、メイヴィス・ステイプルズ、オーティス・クレイといった説明不要のスターも登場しますが、ウィルソン・ピケットやアイザック・ヘイズのバンドで活躍したギタリスト、スキップ・ピッツ(近年はボーキーズにも参加)やハウリン・ウルフの右腕だったヒューバート・サムリン、昨年来日もしたウィリアム・ベルもフィーチャーされています。

この映画の面白いところは、ただヴェテランたちを集めた懐古主義的なセッションに終わらず、彼らを若い世代のミュージシャンと引き合わせ、新たな音を生み出す試みをしているところです。例えばオーティス・クレイは名曲"Tryin' To Live Without You"を歌いますが、そこに幼いアーティスト、リル・P・ナットがラップを被せます。音としても面白いですが、P・ナットを見つめるオーティスの嬉しそうな表情がまたいい感じなのです。世代を超えた交流を通じて感じられるのは、立場も個性も違う彼らが皆メンフィスの文化を愛していること、そしてそれを未来に残していきたいという強い思いです。

これは2014年の映画ですが、ここに登場する人たちの中にはスキップ・ピッツやボビー・ブランドなど、映画の完成を見ずに世を去った人たちもおり、彼らの元気な姿を記録した映像として非常に貴重だと思います。この映画の中心的な役割を担っているノース・ミシシッピ・オールスターズのルーサー・ディッキンソンが「この映画プロジェクトについては何年も前から話はしていた。その時点で作り始められればよかった。というのも、その間も多くの人たちが亡くなっているから」と語っていたのは印象に残りました。

完成から3年を経て、ついに日本での公開が実現します。6月17日に新宿K's Cinemaで封切られるのを皮切りに、全国で順次公開が予定されています。映画公開に合わせ、ウィリー・ミッチェルの息子で、現在ロイヤル・スタジオの経営者でもあるプロデューサーのローレンス・”ブー”・ミッチェル(映画の中にも出てきます)が来日し、劇場でのトーク・イベントなどを行います。こちらも楽しみです。

今年2月にはウィリアム・ベルがスタックス復活作でグラミー賞を初受賞、4月には、メンフィス・ソウルのヴェテラン・シンガー、スペンサー・ウィギンズが初来日し大いに盛り上がりました。ロバート・クレイはハイ・リズム・セクションとの共演でメンフィス・ソウルを全面に押し出した新譜「Robert Cray & Hi Rhythm」を発表したばかりです。メンフィスの話題で盛り上がる中、この映画の公開でさらに、この流れが続いていくのは嬉しいことです。

やはり音楽映画は劇場で見たいですね。お見逃しなく!本当にほっこりする楽しいセッションの数々です。

公式サイト
http://www.curiouscope.jp/Memphissoul/
https://www.facebook.com/takemetotheriver.jp/

予告トレーラー



【映画情報】
邦題 約束の地、メンフィス 〜テイク・ミー・トゥー・ザ・リバー〜
原題  Take Me to the River
製作年 2014年
製作国 アメリカ
監督 マーティン・ショア
プロデューサー 
   マーティン・ショア
   コーディ・ディッキンソン
   ローレンス・“ブー”・ミッチェル
   ジェリー・ハリソン
   ダン・サメハ
   ブレット・レナード
時間 98分
日本配給 キュリオスコープ
キャスト  • テレンス・ハワード
      • メイヴィス・ステイプルズ
      • イヴォンヌ・ステイプルズ
      • スヌープ・ドッグ
      • ブッカー・T・ジョーンズ
      • ホッジズ・ブラザーズ(リロイ、チャールズ、ティーニー)
      • ボビー・ラッシュ
      • ウィリアム・ベル
      • チャールズ・”スキップ"・ピッツ
      • チャーリー・マッスルホワイト
      • アル・ベル
      • リル・P・ナット
      • オーティス・クレイ
      • ボビー・ブルー・ブランド
      • テレンス・ハワード
      • アル・ベル
      • デイヴィッド・フッド
      • マーヴェル・トーマス
      • スコット・ボマー
      • ベン・コーリー
      • ノース・ミシシッピ・オールスターズ
      • フレイザー・ボーイ
      • エリック・ゲイルズ
      • ローレンス・“ブー”・ミッチェル
      • ロバート・プラント 他

【公開記念イベント】
「ソウル・トーク・セッション メンフィスの音楽と街の魅力を語りつくす」
2017年6月18日(日)
・12:40の回 上映後
・14:40の回 上映前
会場:新宿K’s cinema 
〒160-0022東京都新宿区新宿3丁目35-13 SHOWAKANビル3F
TEL:03-3352-2471
http://www.ks-cinema.com/

出演:湯川れい子(音楽評論家 作詞家)
   ローレンス"ブー"ミッチェル (ロイヤル・スタジオ総責任者)
MC:Mike Koshitani (音楽評論家)


「公開記念! サイン会付スペシャル・トークショー」
2017年6月18日(日)@代官山蔦屋書店3号館2F音楽フロア
開場18:00 開演18:30
ゲスト:
ローレンス"ブー"ミッチェル (ロイヤル・スタジオ総責任者)
菊田俊介 (ミュージシャン)
Mike Koshitani (音楽評論家)
観覧自由
http://real.tsite.jp/daikanyama/event/2017/05/post-335.html

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Otis Clay

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Charles "Skip" Pitts

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Ian Siegal (left), Eric Gales (center), and Hubert Sumlin

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Bobby "Blue" Bland

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Charlie Musselwhite
2
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2017/4/24

熱いソウルでした、スペンサー&パーシー・ウィギンズ  R&B/ソウル

1960年代にゴールドワックス・レーベルから名作シングルをリリースした伝説的なサザンソウル・シンガー、スペンサー・ウィギンズ。彼のライヴを見られる日が来るとは、かつては考えられなかったでしょう。しかし、50年もの歳月を経て、遂に彼が初めて日本にやってきました。しかも弟のパーシーまで一緒に。

二人とも70年代以降、歌手活動から長らく身を引いていたことを考えれば、まさに奇跡の来日です。

会場となったビルボードライブ東京は、開演前から多くの熱心なファンでごった返し、熱気ムンムン。やはりみんなこの日を相当楽しみに待っていたんですね。

ステージは、まずはパーシー・ウィギンズが登場。今回のバンドにはハイ・レーベルで活躍したリロイ(ベース)とチャールズ(オルガン)のホッジズ兄弟も参加。彼らへの敬意を表するということなのか、かつてのハイの看板スター、アル・グリーンの"Love And Happiness"からスタートしました。リロイのファンキーなグルーヴに心地よく鳴り響くチャールズのオルガン。彼らの好サポートで会場は早速ソウルフルな雰囲気に包まれました。

パーシーはグレーのスーツでビシッと決め、60年代のアトコやRCA、アベットのシングルからのナンバーを中心に披露しました。軽快な"Can't Find Nobody"では、動きもキビキビしていて歌もノリノリです。ホーン・セクションもいい感じ。一方、バラード"Book of Memories"では、優しくも熱い歌声を十二分に聴かせてくれました。若い頃と遜色ないいい声です。

パーシーが冒頭30分あまりを歌ったあと、いよいよMCの紹介で兄のスペンサー登場。しかし、2009年時点の映像より、正直言ってだいぶ老け込んだ印象でした。抱えられるようにしてステージに上がった彼は、ゆっくりと歩き中央へ。

パーシーもそのまま残り、二人でデュエットしたのは、2013年にボーキーズとレコーディングした名曲"The Dark End of The Street"。見た目は年を取っても、スペンサーは歌い出すと、低く深みのある歌声に思わずため息がでました。

軽くまろやかな歌声のパーシーとは対照的で、このハーモニーは絶妙でした。いきなり涙腺にきてしまいました。いやぁ、この1曲だけでも来た甲斐があった!

スペンサーは、あまり動きもなく、表情もあまり変えずに歌っている感じではありましたが、歌はさすがの貫禄を感じましたね。若い頃と同じというわけにはいかないですが、まだまだ魅力は失われていません。逆に年を重ねた彼の姿を目の当たりにし、歳月の重みを感じ、ぐっと来てしまいました。

"Uptight Good Woman"では、終わると見せかけてまだまだ歌うというパフォーマンスをしつこいくらい続け、気力十分なところを見せてくれました。なんといっても、彼は登場してから1時間あまり、全く座ることもなく、歌い続けたのですから、ぱっと見以上に元気と言えるのではないでしょうか。

曲によってはキーをオリジナルよりも下げて歌っているものもあり、高い声はもう出ないのかと思いきや、結構裏声のファルセットもしっかりやっていました。スペンサーが登場してからもパーシーはところどころコーラスを中心に参加。アンコールでは、サム・クックの名曲"Bring It On Home To Me"を再度がっぷり二人でデュエットし、フィナーレとなりました。

終わった時点でもう11時を回っていましたが、それからサイン会スタート。参加したいのはやまやまでしたが、長蛇の列ができていて、絶対終電を逃しそうなので、諦めて帰路につきました。でも後になってもじわーっと感動がこみ上げてくるいいライブでした。ビルボードライブの公演としては長めの90分超えでボリュームも十分でしたし。

本当によく来てくれたなと思います。

なお、ゲストで出演予定だったイーライ・ペーパーボーイ・リードは、公演数日前のドタキャン。理由はわかりませんが、終わってみれば彼には悪いけど、彼がいなかったおかげでウィギンズ兄弟をじっくり聴けたのかも。彼はまた別の機会に見ることができるでしょう。

以下セットリストです。2日間で計4回の公演。僕は一回しか見ておりませんが、人に聞いたところでは、若干曲目を入れ替えていたようです。



Spencer Wiggins featuring Percy Wiggins, The Hodges Brothers (Hi Rhythm Section)
Tuesday, April 18, 2017, 2nd set (21:30)
Billboard Live Tokyo

Percy Wiggins [21:30-22:06]
1. Love And Happiness [Al Green cover]
2. Can't Find Nobody (To Take Your Place) [Atco single]
3. Look What I've Done (To My Baby) [Abet single]
4. It Didn't Take Much (For Me To Fall In Love) [RCA Victor single]
5. Book Of Memories [Atco single]
6. I've Never Found A Girl [Eddie Floyd cover]

Spencer Wiggins [22:06-23:06]
7. The Dark End Of The Street [with Percy-The Bo-Keys single]
8. Lonely Man [with Percy-Goldwax sigle]
9. Uptight Good Woman [Goldwax single]
10. What Do You Think About My Baby [Bandstand USA single]
11. Old Friend (You Ask Me If I Miss Her) [Goldwax single]
12. He's Too Old [with Percy-Goldwax sigle]
13. The Kind Of Woman That's Got No Heart [Goldwax single]
14. I'm At The Breaking Point [with Percy-Fame single]
15. Double Lovin' [with Percy-Fame single]
-encore- [22:55-23:06]
16. Bring It On Home To Me [with Percy-Sam Cooke cover]

Spencer Wiggins - vocals
Percy Wiggins - vocals
Charles Hodges - hammond b-3 organ, keyboards
Leroy Hodges - bass
Derrick Martin - drums
Patriq Moody - trumpet
Michael Roberts - tenor saxophone
Peter Montgomery - guitar
2

2017/2/8

スペンサー・ウィギンズ来日決定!  R&B/ソウル

サザン・ソウルの隠れた大物、スペンサー・ウィギンズ(Spencer Wiggins)の来日公演が決定しました。遂に!という言葉がぴったりです。それも弟のパーシーも一緒となればなおさら。キャンディ・ステイトンの来日も実現した今となっては、まだ日本の地を踏んでいない最後の大物の一人でしょう。

1942年メンフィス生まれ。幼少期からゴスペルの影響を受けて育ち、1964年にゴールドワックス・レーベルからデビュー。傘下のレーベル、バンドスタンドUSAも含めると5年間で8枚のシングルをリリースしました。”Take Me Just As I Am”、”Soul City USA”、そしてアリサ・フランクリンのカヴァー”I Never Loved A Woman (The Way I Love You)など、スペンサーの実力を発揮したソウルの名作が多く生まれています。1969年にレーベルの経営が傾くと、オーナーのクイントン・クランチは、スペンサーのレコード契約をフェイムに譲渡。しかし、ここでは2枚のシングルをリリースするにとどまりました。

その後、メンフィスからマイアミに移住し、ゴスペル歌手として活動していたようですが、近年またソウルの世界に帰ってきていました。

比較的最近の映像としては2009年にイタリアのポレッタ・ソウル・フェスに出演した際のものをインターネットで見ることができます。ゴールドワックスの頃を思い起こさせる歌いっぷり。元気です。

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http://www.lepida.tv/video/porretta-soul-festival-22a-edizione-2009spencer-wiggins

Porretta Soul Festival 22a Edizione. 2009.Spencer Wiggins

特に70年代以前からソウルを聴いているヴェテラン・ファンには彼の来日を熱望していた人が多いのではないでしょうか?ビルボードライブのアンケートの「呼んでほしいアーティスト」に彼の名前を書き続けていた人は僕の周りだけでも結構います。もちろん、僕もその一人ですが。ビルボード、久々の大金星です。

パーシーは、スペンサーのと比較すると作品は少ないですが、1960年代にアトコ、RCAなどからシングルをリリースしています。近年では、僕が先に2016年のベスト・アルバムの1枚に選んだボーキーズのアルバム「Heartaches By The Number」にほぼ全面参加。元気な歌声を聴かせました。

スペンサーは、現在75歳。今回の来日は年齢から考えても最初で最後になる可能性もあります。バックをつけるのはメンフィスのハイ・サウンドを彩ったハイ・リズム・セクションのホッジズ兄弟(ギターのTeenieは亡くなっているのでCharles Hodges-keyboards、Leroy Hodges-bassの2人)というこれ以上ない豪華なメンバーでの来日です。ティーニー・ホッジズの代わりという訳ではないのでしょうが、ギターには新世代のソウルマン、イーライ”ペーパーボーイ”リードがゲストという形で参加します。彼もきっと歌うのでしょうね。

東京2夜のみというのがもったいないですが、お見逃しなく。

スペンサー・ウィギンス
featuring パーシー・ウィギンス & ホッジズ・ブラザーズ(Hi Rhythm Section)& イーライ "ペーパー・ボーイ" リード
"Memphis Soul Spectacular"
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail2&event=10402&shop=1

4/17(月)
1stステージ開場17:30 開演19:00
2ndステージ開場20:45 開演21:30

4/18(火)
1stステージ開場17:30 開演19:00
2ndステージ開場20:45 開演21:30

サービスエリア 9,500円
カジュアルエリア 8,000円

Personnel
スペンサー・ウィギンス / Spencer Wiggins(Vocals)
パーシー・ウィギンス / Percy Wiggins(Vocals)
チャールズ・ホッジズ / Charles Hodges(Keyboards)
リロイ・ホッジズ / Leroy Hodges(Bass)
イーライ・"ペーパーボーイ"・リード / Eli "Paperboy" Reed(Guitar)
デリック・マーティン / Derrick Martin(Drums)
その他メンバー未定

ちなみに、ドラムズのデリックってシル・ジョンソンやヘンリー・グレイの来日のときも来たピョンピョン飛び跳ねる元気なにいちゃんですね。僕が勝手に「カエルのおもちゃ」と命名したあのパフォーマンスもまた見ることができるのか...w。

DISCS
The Goldwax Years (Kent CDKEND 262)
ゴールドワックスのシングル+未発表音源計22曲(1964年〜1969年録音)
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Feed The Flame: The Fame and XL Recordings (Kent CDKEND 340)
フェイムの2枚のシングル、それにフェイムがゴールドワックスから契約を譲り受けた際にフェイムに渡ったゴールドワックスの未発表音源を収録(1969年〜1973年録音)
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2016/10/13

リー・フィールズ初来日  R&B/ソウル

ビルボードライブに久しぶりのソウル系の来日公演が決まりました。リー・フィールズです。

1951年、ノースキャロライナ州出身。1969年にはレコードをリリースしているベテランながら、恐らく日本のソウル・ミュージック・ファンにその名が知られるようになったのは、1990年代になってからのことではないでしょうか?1994年発行の「U.S. Black Disk Guide」(ブルース・インターアクションズ刊)の中で鈴木啓志さんは、英エイスから再発となった彼のアルバム「Enough Is Enough」を取り上げ、「79年にニュー・ジャージー州プレインフィールドの超マイナーから出されたものだが、93年になったこうして広く聞かれるべくアルバムが出されるとは思わなかった。」とコメントしています。ビルボードライブもなかなか渋いところをついてくるものです。レコード・デビューから50年近く経っての初来日となります。

その声質とファンキーなサウンドからリトル・ジェイムズ・ブラウンとの愛称でも知られ、ブラウンの伝記映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』(原題:Get On Up; 2014年)でも、音楽でクレジットされています。

2000年。シャロン・ジョーンズ&ザ・ダップキングスで知られるダップトーン・レコードから数枚のシングルをリリースし、更に注目を集めるようになりました。現時点での最新アルバムはトルース&ソウル・レコーズからの「Emma Jean」(2014年)。11月には、それに続く新譜も出る予定で、そこに収録予定の楽曲”Special Night”が先行でSound Cloudに公開されています。なかなか力の入ったソウルなので、ぜひ聴いてみてください。

BIG CROWN RECORDS
Lee Fields & The Expressions - Special Night
https://soundcloud.com/bigcrownrecords/01-special-night-digital-master

ビルボードライブ東京での公演。ビルボードライブ大阪は予定が入っていないようですので、日本での公演は1夜限りなのでしょうか?公式サイトには、10/12現在、まだ来日公演情報は一切上がっていません。

【公演詳細】
リー・フィールズ
Lee Fields
会場:ビルボードライブ東京
日時:2016年11月22日(火)
1stステージ開場17:30 開演19:00
2ndステージ開場20:45 開演21:30

チケット
サービスエリア 8,900円
カジュアルエリア 7,400円
10/20 11時一般予約開始
10/13 11時Club BBL 先行予約開始

【ビルボードライブ・ウェブサイト】
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=10256&shop=1
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2016/8/31

「No.1ヒットで知るソウルの歩み[1970年代編]」発売中  R&B/ソウル

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ブルース&ソウル・レコーズ誌No. 131の紹介と前後してしまいましたが、7月25日に同誌増刊号の「No.1ヒットで知るソウルの歩み[1970年代編]」が発売になっています。これは、3月に発売された50〜60年代編の続編で、70年代にチャート1位を獲得したシングルをリストし、それぞれカラー写真とともに紹介しています。より一層ファンキーに、またディスコ・サウンド的な展開も見せた70年代のソウル。この1冊で振り返ってみてはいかがでしょうか。

雑誌扱いですので、在庫限りとなります。ご購入はお早めに!

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ブルース&ソウル・レコーズ 2016年9月号増刊 No.1ヒットで知るソウルの歩み[1970年代編]

2016年7月25日発売
定価:¥1,600+税(1,728円)
出版社名:スペースシャワーネットワーク

http://books.spaceshower.net/magazine/m-bsr/m-bsr-no1hitsoul2

表紙 ブーツィー・コリンズ

R&BチャートNo.1に輝いた曲を通してR&B/ソウルの歴史を知る企画の第2弾は、マーヴィン・ゲイ、スティーヴィ・ワンダー、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、アース・ウィンド&ファイア、そしてマイケル・ジャクスンにプリンスと、21世紀に入っても大きな影響を与え続けるアーティスたちの重要曲が登場した1970年代編。1970年から79年にかけてのNo.1ヒットを134曲選出し、1曲ずつ丁寧に解説しました。ソウル/ファンク定番曲のソング・ガイドとしても、アーティスト辞典としても活用できる「ソウル入門書」です。

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目次

★ [70年代ソウル概論]変化と継続の70年代─ファンク、ニュー・ソウル、ディスコ〜多様化するブラック・ミュージック
[R&B/SOUL No.1 Singles 1970-79 ソング・ガイド 全134曲]
★ ジャクスン5/アイ・ウォント・ユー・バック
★ スライ&ザ・ファミリー・ストーン/サンキュー
★ ブルック・ベントン/レイニー・ナイト・イン・ジョージア
★ モーメンツ/ラヴ・オン・ア・トゥーウェイ・ストリート
★ スティーヴィ・ワンダー/サインド、シールド、デリヴァード、アイム・ユアーズ
★ ジェイムズ・ブラウン/スーパー・バッド(パート1&2)
★ スモーキー・ロビンスン&ザ・ミラクルズ/ザ・ティアーズ・オブ・ア・クラウン
★ スプリームズ/ストーンド・ラヴ
★ キング・フロイド/グルーヴ・ミー
★ ルーファス・トーマス/プッシュ・アンド・プル(パート1)
★ テンプテーションズ/ジャスト・マイ・イマジネーション
★ マーヴィン・ゲイ/ホワッツ・ゴーイング・オン
★ ハニー・コーン/ウォント・アズ
★ ウィルスン・ピケット/ドント・ノック・マイ・ラヴ(パート1)
★ ジーン・ナイト/ミスター・ビッグ・スタッフ
★ パースエイダーズ/シン・ライン・ビトウィーン・ラヴ・アンド・ヘイト
★ デニス・ラサール/トラップド・バイ・ア・シング・コールド・ラヴ
★ スライ&ザ・ファミリー・ストーン/ファミリー・アフェアー
★ アル・グリーン/レッツ・ステイ・トゥゲザー
★ ジョー・テックス/アイ・ガッチャ
★ ドラマティックス/イン・ザ・レイン
★ アリサ・フランクリン/デイ・ドリーミング
★ ステイプル・シンガーズ/アイル・テイク・ユー・ゼア
★ シャイ・ライツ/オー・ガール
★ ボビー・ウォマック/ウーマンズ・ガッタ・ハヴ・イット
★ ビル・ウィザーズ/リーン・オン・ミー
★ ビリー・プレストン/アウタ・スペイス
★ ルーサー・イングラム/アイ・ドント・ウォント・トゥ・ビー・ライト
★ ジョー・サイモン/パワー・オブ・ラヴ
★ オージェイズ/バック・スタバーズ(裏切者のテーマ)
★ スピナーズ/アイル・ビー・アラウンド
★ ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ/イフ・ユー・ドント・ノウ・ミー・バイ・ナウ
★ ビリー・ポール/ミー・アンド・ミセス・ジョーンズ
★ スティーヴィ・ワンダー/スーパースティション
★ ティミー・トーマス/ホワイ・キャント・ウィ・リヴ・トゥゲザー
★ グラディス・ナイト&ザ・ピップス/ニーザー・ワン・オブ・アス
★ シルヴィア/ピロー・トーク
★ オハイオ・プレイヤーズ/ファンキー・ワーム
★ インディペンデンツ/リーヴィング・ミー
★ バリー・ホワイト/アイム・ゴナ・ラヴ・ユー・ジャスト・ア・リトル・モア・ベイビー
★ フレッド・ウェズリー&ザ・J.B.ズ/ドゥーイング・イット・トゥ・デス
★ マーヴィン・ゲイ/レッツ・ゲット・イット・オン
★ エディ・ケンドリクス/キープ・オン・トラッキン(パート1)
★ グラディス・ナイト&ザ・ピップス/ミッドナイト・トレイン・トゥ・ジョージア
★ スティーヴィ・ワンダー/リヴィング・フォー・ザ・シティ
★ MFSB feat. スリー・ディグリーズ/TSOP(ソウル・トレインのテーマ)
★ ジェイムズ・ブラウン/ザ・ペイバック(パート1)
★ ジャクスン5/ダンシング・マシーン
★ ウィリアム・ディヴォーン/ビー・サンクフル・フォー・ホワット・ユー・ガット
★ クール&ザ・ギャング/ハリウッド・スウィンギン
★ ブルー・マジック/サイドショー
★ インプレッションズ/ファイナリー・ガット・マイセルフ・トゥゲザー
★ ジョージ・マックレー/ロック・ユア・ベイビー
★ ロバータ・フラック/フィール・ライク・メイキン・ラヴ
★ B.T.エクスプレス/ドゥー・イット
★ ラティモア/レッツ・ストレイトゥン・イット・アウト
★ シャーリー・ブラウン/ウーマン・トゥ・ウーマン
★ カール・ダグラス/カン・フー・ファイティング(吼えろ!ドラゴン)
★ ラヴ・アンリミテッド/アイ・ビロング・トゥ・ユー
★ ラベル/レイディ・マーマレイド
★ シャーリー&カンパニー/シェイム・シェイム・シェイム
★ ベン・E・キング/スーパーナチュラル・シング(パート1)
★ アース・ウィンド&ファイア/シャイニング・スター
★ テンプテーションズ/シェイキー・グラウンド
★ スモーキー・ロビンスン/ベイビー・ザッツ・バックアッチャ
★ メイジャー・ハリス/ラヴ・ウォント・レット・ミー・ウェイト
★ グウェン・マックレー/ロッキン・チェア
★ ヴァン・マッコイ&ザ・ソウル・シティ・シンフォニー/ザ・ハッスル
★ アイズリー・ブラザーズ/ファイト・ザ・パワー
★ ニュー・バース/ドリーム・マーチャント
★ KC&ザ・サンシャイン・バンド/ゲット・ダウン・トゥナイト
★ グレアム・セントラル・ステイション/ユア・ラヴ
★ ポインター・シスターズ/ハウ・ロング
★ タヴァレス/イット・オンリー・テイクス・ア・ミニット
★ ピープルズ・チョイス/ドゥ・イット・エニー・ウェイ・ユー・ウォナ
★ ナタリー・コール/ディス・ウィル・ビー
★ フェイス・ホープ&チャリティ/トゥ・イーチ・ヒズ・オウン
★ オハイオ・プレイヤーズ/スウィート・スティッキー・シング
★ ウォー/ロー・ライダー
★ シルヴァー・コンヴェンション/フライ・ロビン・フライ
★ ステイプル・シンガーズ/レッツ・ドゥ・イット・アゲイン
★ デイヴィッド・ラフィン/ウォーク・アウェイ・フロム・ラヴ
★ タイロン・デイヴィス/ターニング・ポイント
★ シルヴァーズ/ブギー・フィーヴァー
★ ジョニー・テイラー/ディスコ・レイディ
★ ブラス・コンストラクション/ムーヴィン
★ ダイアナ・ロス/ラヴ・ハングオーヴァー
★ マンハッタンズ/キス・アンド・セイ・グッバイ
★ マーヴィン・ゲイ/アイ・ウォント・ユー
★ キャンディ・ステイトン/ヤング・ハーツ・ラン・フリー
★ アリサ・フランクリン/サムシング・ヒー・キャン・フィール
★ ルー・ロウルズ/ユール・ネヴァー・ファインド・アナザー・ラヴ・ライク・マイン
★ ワイルド・チェリー/プレイ・ザット・ファンキー・ミュージック
★ マリリン・マックー&ビリー・デイヴィスJr./ユー・ドント・ハフ・トゥ・ビー・ア・スター
★ ブリック/ダズ
★ ローズ・ロイス/カー・ウォッシュ
★ テルマ・ヒューストン/ドント・リーヴ・ミー・ディス・ウェイ
★ ウィリアム・ベル/トライン・トゥ・ラヴ・トゥー
★ エモーションズ/ベスト・オブ・マイ・ラヴ
★ スレイヴ/スライド
★ ブラザーズ・ジョンスン/ストロベリー・レター・23
★ フローターズ/フロート・オン
★ L.T.D./バック・イン・ラヴ・アゲイン
★ コン・ファンク・シャン/ファン
★ スターガード/テーマ・ソング・フロム“フィッチ・ウェイ・イズ・アップ”
★ エンチャントメント/イッツ・ユー・ザット・アイ・ニード
★ パーラメント/フラッシュ・ライト
★ ロバータ・フラック with ダニー・ハサウェイ/ザ・クローサー・アイ・ゲット・トゥ・ユー
★ ジョニー・マティス&デニース・ウィリアムズ/トゥー・マッチ、トゥー・リトル、トゥー・レイト
★ ブーツィーズ・ラバー・バンド/ブーツィラ
★ オージェイズ/ユース・タ・ビー・マイ・ガール
★ クインシー・ジョーンズ/スタッフ・ライク・ザット
★ テディ・ペンダーグラス/クローズ・ザ・ドア
★ リック・ジェイムズ/ユー・アンド・アイ
★ ア・テイスト・オブ・ハニー/ブギ・ウギ・ウギ
★ フォクシー/ゲット・オフ
★ ファンカデリック/ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ
★ シャカ・カーン/アイム・エヴリ・ウーマン
★ シェリル・リン/ガット・トゥ・ビー・リアル
★ アース・ウィンド&ファイア/セプテンバー
★ チャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズ/バスティン・ルース(パート1)
★ インスタント・ファンク/アイ・ガット・マイ・マインド・メイド・アップ
★ GQ/ディスコ・ナイト
★ ピーチズ&ハーブ/リユナイテッド
★ マクファデン&ホワイトヘッド/エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ
★ シスター・スレッジ/ウィ・アー・ファミリー
★ アニタ・ワード/リング・マイ・ベル
★ ドナ・サマー/バッド・ガールズ
★ シック/グッド・タイムス
★ マイケル・ジャクスン/ドント・ストップ・ティル・ユー・ゲット・イナフ
★ クール&ザ・ギャング/レイディーズ・ナイト
★ コモドアーズ/スティル
★ プリンス/アイ・ウォナ・ビー・ユア・ラヴァー
★ ルーファス&シャカ/ドゥ・ユー・ラヴ・ホワット・ユー・フィール

★ 日本盤シングル・ギャラリー
★ 全米R&Bシングル・チャートNo.1ヒット・リスト 1970〜79
★ 人名索引
★ 執筆者紹介/新井崇嗣、有賀竜裕、出田 圭、岩間慎一、小出 斉、高地 明、鈴木啓志、荘治虫、JAM、林剛、日向一輝、平野孝則、文屋 章(五十音順)

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「R&B/SOUL No. 1 SINGLES 1957-1969」(2016/3/25発売)
http://black.ap.teacup.com/sumori/1681.html
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