2005/9/21
ハリケーン・エイド・ジャパン ニューオーリンズ

http://www.hurricane-aid-japan.com/
都内某ジャズクラブにて、ハリケーン・エイド・ジャパンの記者会見が行われました。ニューオリンズとその周辺の被災者に何かしてあげたい、という思いを持った湯川れい子さんら実行委員、賛同人の人たちが会見にのぞみ、主旨説明と、各々のニューオリンズに対する熱い思いを語ってくれました。
会見にのぞんだ人の中には、ニュースをみて胸が痛むと涙ながらに語る人もいました。記者会見としては準備期間も殆どなかったと思いますが、日本発の支援を広げたい、大好きなニューオリンズのために恩返しをしたいというメッセージは、記者の皆さんにも伝わったのではないでしょうか。これを機に支援運動が広がってほしいと思います。実行委員のひとりで日本の大手ファーストフードチェーン・ビジネスに携わっている大河原愛子さんは、レストランチェーンにハリケーン・エイドの募金箱を置く予定とのこと。また、日野皓正さんらが出演するジャズ・コンサート「Toshiba 2005 Jazz Style」のツアーではコンサート会場で募金箱を置き、既に250万円あまりを集めたとの報告もありました。このような草の根的な運動の広がりを聞くと、僕も勇気が湧いてくる思いです。
この日まで、東京公演を行っているドクター・ジョンも会見にかけつけました。彼によると、彼のバンドのメンバーは皆無事だったものの、ドラムスのハーマン・アーネストは家が水没し、またギターのジョン・フォールの家も浸水して機材に被害が出たそうです。ドクター・ジョンのお孫さんも家を失いいまだに帰るところがない状態だそうですが、これらの状況はニューオリンズではいまや珍しくないと指摘しました。そして、このような災害は50年前に防げたはず、と環境破壊や今回の政府の無策ぶりに怒りを隠せない様子でした。
ニューオリンズが今最も必要としていることは?との記者の問いには、「中長期的な食料、水、インフラなどの援助が必要。特に、忘れられがちな貧困層も食料、医療援助を必要としている。彼らにも支援が行くことを希望している」との回答。彼も水の届ける支援に乗り出しているそうです。
彼は最後にメッセージを求められこう締めくくりました。「精神力を失わない限り、僕らは必ず復活する。それも2倍強くなって。僕らは自らをcoonassと呼ぶんだ。ニューオリンズ市長なんかは汚い表現だと言って嫌がっているようだけど、僕等は誇りを持って使っている。僕らルイジアナの人は雑草のようなものだ。抜いてもまたはえてくる。そうやって絶対にカムバックする。」
淡々とした口調のドクターでしたが、その言葉の端々からは、災害への怒り、悲しみが伝わってきました。
僕も微力ながら被災者を支えることに協力していきたいと考えています。

