2016/8/5
クリス・ファーロウ ・インタビュー&ライブ・レポート(1) ロック
先月、アルバート・リーとともに来日し、ソウルフルな歌声を日本のファンに届けてくれたクリス・ファーロウ。彼の来日は、2008年2月のコロシアム初来日公演以来、8年ぶりのことでした。
クリスへのインタビュー記事をマイク越谷さんが届けてくれました。2つのパートに分けて掲載しますので、たっぷりお楽しみください。
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【伝説の英国ブルー・アイド・ソウル・シンガー
クリス・ファーロウ 特別インタビュー
Interview and text by Mike Koshitani】
2016年7月COTTON CLUBで素晴らしいLIVEを堪能した。“アルバート・リー・ウィズ・スペシャル・ゲスト・クリス・ファーロウ”!ソウルフルなシャウトぶりでミック・ジャガーを脱帽させた男、それがクリス・ファーロウ。
クリスはストーンズをレコード・デビューさせスターに育て上げたアンドリュー・ルーグ・オールダムの設立したイミディエイト・レコードから1960年代中期「Think」「Out Of Time」「Ride On Baby」といったヒットを放った。いずれもストーンズ楽曲としても有名。他にも「Satisfaction」、「Paint It Black」、「I’m Free」、「Yesterday's Papers」のジャガー/リチャード作品を取り上げていた。1966〜68年頃、キングレコード会議室で開催していたRSFCレコード&フィルム・コンサートでよく“クリスとストーンズ聴き比べ”をプログラミング。その黒人かと思わせる歌いっぷりに多くのストーンズ・フリークが大喝采していたのだ。
そんな伝説のブルー・アイド・ソウル・シンガー、クリス・ファーロウ、そのCOTTON CLUBのステージではメイン・パートでまず4曲披露。♪コンニチハ ニッポン♪、まずはザ・キング、エルヴィス・プレスリー・ナンバーから「That’s All Right」、54年第一弾シングル。オリジナルはアーサー・ビッグ・ボーイ・クリューダップ。アップテンポの展開の中で軽々と仕上げる。
そしてインタビューにも出てくるブルース・ナンバー「Stormy Monday Blues」。クリスがリトル・ジョー・クック名義で発表した64年当時、イギリスでは歌っているのは黒人だと誰もが思ったというエピソードはよく知られる。そんな思いをひしひしと感じさせるソウルフルな出来映えである。T-ボーン・ウィーカーに負けじとパワフルに歌い込む。アルバートのブルース・ギターにも大拍手。
そして名作「Handbags and Gladrags」、(その昔筆者がライナーを書いたこともある)マイク・ダボの作品。クリスが67年に取り上げ、2年後にロッド・スチュワートもレコーディングした。エモ―ショナルなスケールの大きな楽曲である。
そして「Out Of Time」ミック&キースがクリスに提供した作品。66年UKシングル・チャート1位を記録した。場内は大合唱だったのだ!
アンコールでもアルバートやバンドの面々とクリスは再登場。ロカビリーの名曲、クリスがまさにリアルタイムでエキサイトしたジョニー・バーネットの「Tear It Up」。そして、ファイナルはクリスひとりになってアカペラで「Girl From The North Country」(ボブ・ディラン作品)を歌いあげたのだった。
(インタビュー記事へ続く)
写真提供/COTTON CLUB
撮影/米田泰久(2点とも)
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ALBERT LEE with special guest CHRIS FARLOWE
Cotton Club, Tokyo
Thu., July 14, 2016
19:30-20:50
[Setlist]
I'm Ready (Fats Domino)
Two Step Too (Delbert McClinton)
Restless (Carl Perkins)
Runaway Train (John Stewart)
Luxury Liner (Gram Parsons)
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That's All Right (Arthur Crudup) -Chris with Albert-
Stormy Monday Blues -Chris with Albert-
Handbags And Goldrags -Chris with Albert-
Out of Time -Chris with Albert-
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Leave My Woman Alone (Ray Charles)
The Highwayman (Jimmy Webb) -Albert on piano-
'Til I Gain Control Again (Rodney Crowell) -Albert on piano-
Rad Gumbo (Little Feat)
Country Boy (Albert Lee)
-Encore-
Tear It Up (Johnny Burnette) -Albert & Chris on vocals-
Girl from the North Country (Bob Dylan) -Chris acappella-
※( )内は、その曲のオリジナル・アーティスト
[Personnel]
Albert Lee - guitar, keyboards, vocals
Chris Farlowe - vocals
Jon Greathouse - keyboards, vocals
Lou Castro - bass
Jason Smith - drums
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【来日公演日程】
2016. 7.14.thu - 7.17.sun
■7.14.thu & 7.15.fri
open 6:00pm / start 7:30pm
■7.16.sat & 7.17.sun
[1st.show] open 4:00pm / start 5:00pm
[2nd.show] open 6:30pm / start 8:00pm
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/albert-lee/
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【過去のアルバート・リーの公演レポート】
いずれもアルバート単独
2011年
http://black.ap.teacup.com/sumori/1315.html
2014年
http://black.ap.teacup.com/sumori/1538.html
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