2019/6/21

Maria Muldaur、6年ぶりの来日公演  ブルース

独自のスタンスでブルース、ジャズ、R&Bなどアメリカーナ・ミュージックを歌い続けるシンガー、マリア・マルダー。彼女がちょっと久しぶりに来日をしました。

1960年代からイーヴン・ダズン・ジャグ・バンドなどで活躍し、そのキャリアはもう50年以上。1973年のソロ・デビューから数えてもゆうに40年以上というベテランです。今回の日本公演は2013年のジム・クウェスキン・ジャグバンドで来て以来6年ぶり。2010年にはダン・ヒックスと共演でビルボードライブに出演していますが、単独での来日は恐らく2008年にトムズキャビンが招聘して以来です。今回はビルボードライブ東京で2晩4公演のみという限定的な日程となりました。

僕が見たのは最終の6月9日セカンドセット。バンドは、ギター、キーボード、ドラムスの3人と極めてコンパクトな構成。うち2人は2006年の来日公演にも同行しているので、マリアとは古くからやっている人たちなのでしょう。ベースはどこ?と思ってしまいますが、キーボードのクリス・バーンズが右手でピアノ音を弾きながら、左手でベース音を弾くという技で一人二役をこなしていました。前回彼がマリアと来た際も同様だったのを思い出します。これがこの人の得意技なのでしょうね。ベースがいるに越したことはないにせよ、そこはうまいこと補っている感じではありました。

オープニングの定番"I’m A Woman"からスタートしました。会場はブルージーなムードに包まれ、早くもいい感じです。多少声が疲れ気味なのかな?と思わせましたが、高い声もちゃんと出ていましたし、力強さも充分。もう75歳ですが、足取りもしっかりしているし、そんなに歳を重ねたようには見えません。

続いて、彼女はドクター・ジョンが亡くなったことに触れ、「彼とはあちこちツアーして、多くを彼から学んだ。彼と一緒にレコーディングした曲をやる」と言い、アラン・トゥーサンの"Brickyard Blues”を歌いました。ニューオーリンズのブルー・ルー・バーカーの楽曲を取り上げたアルバム「Don’t You Feel My Leg」のリリースを受けての来日だったこともあるのでしょうが、今回はニューオーリンズ色が特に強かったように思います。

続いてやったのもトゥーサンの楽曲で”The Optimism Blues”。「最近覚えたお気に入り」と言っていました。マリアのアルバムにはまだ入っていないと思いますが、もしかすると次作に入るのかな?ポップで哀愁を持ったトゥーサンの楽曲は、マリアが歌うとまた味わいが深いですね。

もちろんブルー・ルー・バーカーの曲も忘れてはいません。新譜のタイトル曲”Don’t You Feel My Leg”を始め4曲を歌ってくれました。これらの楽曲で醸し出される古き良きアメリカの雰囲気はマリアの真骨頂。またアルバム「Louisiana Love Call」に収録されていたJJケールの”Cajun Moon”などは、夜にぴったりなしっとりとかつ艶やかなムードで聴かせました。

この日一番の熱唱は、パーシー・メイフィールドの”Please Send Me Someone to Love”とブレイクを入れて引っ張る”Don’t You Feel My Leg”でしょうか。後者はもちろん新譜にも収録されていますが、デビュー作でも歌っていたマリアの決め曲ですね。これがないとマリアのライヴという気がしません。

1ステージ70分ほど。もう少し聴きたかったようにも思いますが、マリアの健在ぶりを知るには充分なライヴでした。今回のライヴはどうやら、他のセットでも曲目は同じだったようです。次回は、もう少し他の曲も聴いてみたいですね。

—-

Maria Muldaur
Sun., June 9, 2019 (2nd set)
19:30-20:40

1. I’m A Woman
2. Brickyard Blues (Play Something Sweet)
3. The Optimism Blues
4. Leave My Man Alone
5. Loan Me Your Husband
6. Cajun Moon
7. Please Send Me Someone To Love
8. Never Brag About Your Man
9. Bessie’s Advice
10. It Ain’t The Meat (It’s the Motion)
11. Midnight At The Oasis
12. Don’t You Feel My Leg

—-

[Personnel]
Maria Muldaur - vocals
Chris Burns - keyboards
Craig Caffall - guitars
Adam Goodhue - drums

—-

【来日公演情報】
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11485&shop=1

【過去の来日公演レポートなど】
2006年
https://black.ap.teacup.com/sumori/34.html

Maria Muldaur & Her Garden of Joy (2009年-新譜紹介)
https://black.ap.teacup.com/sumori/278.html

2010年 (with Dan Hicks)
https://black.ap.teacup.com/sumori/352.html

2013年 (The Jim Kweskin Jug Band 50周年記念ツアー)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1403.html
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