2006/7/15
ヘンリー・バトラー観てきました ニューオーリンズ
ヘンリー・バトラー、金曜日7/14の一部に行ってきました。彼の来日は、パークタワーのフェスに山岸潤史と一緒に来た2000年12月以来、5年半ぶりです。ソロ・ピアノとあって、ステージには大きなグランドが真ん中にバーンと横置きされてました。
会場後方からスタッフに手を引かれて登場したヘンリーは、ジャズのスタンダード"Sweet Georgia Brown"からスタート。ソロとあって、のっけからヘンリーの世界全開。アート・テイタムばりに早弾きのおかずを入れまくりで、メロディーやコードも変奏曲的にどんどん崩していく。曲名を言ってからプレイし始めたけど、そうでなければ何の曲だか判らなかったな、きっと。それは続いてプレイしたパーシー・メイフィールドの"River's Invitation"も同様。もともとゆったりとしたテンポの曲だけど、ヘンリーにかかるとまるで別物のよう。ニューオリンズ・ピアノというよりは、ジャズ・クラブを意識してかジャズ、クラシック的な色合いが強いインスト・ナンバーが続きました。
ふとチラシをよくみると"Henry Butler (p)"とある。歌は歌わないということなのかな、と思っていたら、開始後50分くらい経った頃、長いイントロの後に彼が突如歌い出しました。曲は、"Just A Little Bit"。でも、ピアノで弾いてたリフは、かなりアレンジされていたので、歌い出すまでは判らなかったです。力強いヘンリーの歌声が響くとそれまで大人しかった客席からは手拍子が。にわかに盛り上がってきました。やはり歌の力ってすごいね。続く、"Goin' Down Slow"も歌入りでした。やはり、イントロは長く、ピアノはアヴァンギャルドなヘンリー独特のアレンジです。
ゴスペルの"Down By The Riverside"はゆっくりしたテンポで歌い始め、最後にはアップテンポへ。やはりアップテンポになったときには盛り上がったなぁ。
力強いパフォーマンスながら、淡々と進めて行くヘンリー。ニューオリンズ色は?と思っていたら、「元々プレイする予定はなかったんだけど、ピアノがあまりにもよく鳴っているので」と言ってプレイし出したのがジェイムズ・ブッカーに捧げた"Dr. James"、ブッカーの"Classified"のテーマを元にしたインストで、ニューオリンズの空気を感じてきました。そしてラストはプロフェッサー・ロングヘア2連発。「プロフェッサー・ロングヘアは俺に言ったんだ『お前は俺と同じように弾く必要はないよ』ってね。そう言ってくれてよかったよ。だって、そもそも彼のように弾けっこないからね」と語ったヘンリーは「"Tipitina"をやるよ」と行ってプレイを始めましたが、その言葉通り、最初は「え?これが"Tipitina"?」と思ってしまうような、まるで違うフレーズを弾き出す。やがて、あのお馴染みのフレーズが登場し、歌い出しましたが、ゆったりとしたプロフェッサーの演奏とは対称的な力のこもったタッチ。合間におかずも入って来る。ヘンリーはどこまでもヘンリーだな、と思いました。
最後の"Mardi Gras In New Orleans"は、そんな中でも比較的プロフェッサーの雰囲気に近かったかな。やはり、彼はニューオリンズのプレイヤーなんだ。そう思わせる演奏で、ライブは幕を閉じました。ちょうど90分。アンコールはありませんでした。
つい先月のアラン・トゥーサンの公演もやはりピアノ・ソロでしたが、同じニューオリンズでありながら、対称的なステージだったと言えると思います。ヘンリーのバカテクの弾きまくりスタイルは好みの分かれるところだとは思いますが、そのスタイルを思う存分発揮したステージは観ていてある種清々しさを覚えました。バンドでシンセもあやつる姿も彼のスタイルですが、ソロ・ピアノでもやはり彼は彼でした。
残念だったのは、客の入り。金曜日にも関わらず、ひいき目にみても満席からはほど遠い状態。告知期間も短かったからしょうがない面もあるけど、久々の来日だったし、もう少し入ってくれたらなと思いました。
ヘンリーはニューオリンズの自宅がカトリーナで被災し、今はコロラドに仮住まいを置いているそうですが、彼がニューオリンズに帰って活動する日が近いうちに来ることを願わずにはいられません。
で!トゥーサンにバトラーと続いたニューオリンズのピアニストの来日、続いてはエディー・ボーにぜひぜひ登場願いたい!"Check Out Mr.Popeye"!!
いちおうセットリストね:
Sweet Georgia Brown
River's Invitation
St. James Infirmary
Au Bord de l'Eau
インスト(曲名不明)
North American Idiosyncrasy Suite - Mv. 1: The Blues
Just A Little Bit
Goin' Down Slow
Down By The Riverside
Dr. James
Tipitina
Mardi Gras In New Orleans
会場後方からスタッフに手を引かれて登場したヘンリーは、ジャズのスタンダード"Sweet Georgia Brown"からスタート。ソロとあって、のっけからヘンリーの世界全開。アート・テイタムばりに早弾きのおかずを入れまくりで、メロディーやコードも変奏曲的にどんどん崩していく。曲名を言ってからプレイし始めたけど、そうでなければ何の曲だか判らなかったな、きっと。それは続いてプレイしたパーシー・メイフィールドの"River's Invitation"も同様。もともとゆったりとしたテンポの曲だけど、ヘンリーにかかるとまるで別物のよう。ニューオリンズ・ピアノというよりは、ジャズ・クラブを意識してかジャズ、クラシック的な色合いが強いインスト・ナンバーが続きました。
ふとチラシをよくみると"Henry Butler (p)"とある。歌は歌わないということなのかな、と思っていたら、開始後50分くらい経った頃、長いイントロの後に彼が突如歌い出しました。曲は、"Just A Little Bit"。でも、ピアノで弾いてたリフは、かなりアレンジされていたので、歌い出すまでは判らなかったです。力強いヘンリーの歌声が響くとそれまで大人しかった客席からは手拍子が。にわかに盛り上がってきました。やはり歌の力ってすごいね。続く、"Goin' Down Slow"も歌入りでした。やはり、イントロは長く、ピアノはアヴァンギャルドなヘンリー独特のアレンジです。
ゴスペルの"Down By The Riverside"はゆっくりしたテンポで歌い始め、最後にはアップテンポへ。やはりアップテンポになったときには盛り上がったなぁ。
力強いパフォーマンスながら、淡々と進めて行くヘンリー。ニューオリンズ色は?と思っていたら、「元々プレイする予定はなかったんだけど、ピアノがあまりにもよく鳴っているので」と言ってプレイし出したのがジェイムズ・ブッカーに捧げた"Dr. James"、ブッカーの"Classified"のテーマを元にしたインストで、ニューオリンズの空気を感じてきました。そしてラストはプロフェッサー・ロングヘア2連発。「プロフェッサー・ロングヘアは俺に言ったんだ『お前は俺と同じように弾く必要はないよ』ってね。そう言ってくれてよかったよ。だって、そもそも彼のように弾けっこないからね」と語ったヘンリーは「"Tipitina"をやるよ」と行ってプレイを始めましたが、その言葉通り、最初は「え?これが"Tipitina"?」と思ってしまうような、まるで違うフレーズを弾き出す。やがて、あのお馴染みのフレーズが登場し、歌い出しましたが、ゆったりとしたプロフェッサーの演奏とは対称的な力のこもったタッチ。合間におかずも入って来る。ヘンリーはどこまでもヘンリーだな、と思いました。
最後の"Mardi Gras In New Orleans"は、そんな中でも比較的プロフェッサーの雰囲気に近かったかな。やはり、彼はニューオリンズのプレイヤーなんだ。そう思わせる演奏で、ライブは幕を閉じました。ちょうど90分。アンコールはありませんでした。
つい先月のアラン・トゥーサンの公演もやはりピアノ・ソロでしたが、同じニューオリンズでありながら、対称的なステージだったと言えると思います。ヘンリーのバカテクの弾きまくりスタイルは好みの分かれるところだとは思いますが、そのスタイルを思う存分発揮したステージは観ていてある種清々しさを覚えました。バンドでシンセもあやつる姿も彼のスタイルですが、ソロ・ピアノでもやはり彼は彼でした。
残念だったのは、客の入り。金曜日にも関わらず、ひいき目にみても満席からはほど遠い状態。告知期間も短かったからしょうがない面もあるけど、久々の来日だったし、もう少し入ってくれたらなと思いました。
ヘンリーはニューオリンズの自宅がカトリーナで被災し、今はコロラドに仮住まいを置いているそうですが、彼がニューオリンズに帰って活動する日が近いうちに来ることを願わずにはいられません。
で!トゥーサンにバトラーと続いたニューオリンズのピアニストの来日、続いてはエディー・ボーにぜひぜひ登場願いたい!"Check Out Mr.Popeye"!!
いちおうセットリストね:
Sweet Georgia Brown
River's Invitation
St. James Infirmary
Au Bord de l'Eau
インスト(曲名不明)
North American Idiosyncrasy Suite - Mv. 1: The Blues
Just A Little Bit
Goin' Down Slow
Down By The Riverside
Dr. James
Tipitina
Mardi Gras In New Orleans
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