新譜レビュー


KING ERNEST / BLUES GOT SOUL
(Fat Posssum 80334-2)

  1. Suffer And Stay
  2. Blues Conviction
  3. Contentment
  4. Rock Me In Your Arms
  5. House Where Nobody Lives
  6. Fallin' Down On My Face With The Blues
  7. 'Till The Day I Die
  8. Must Have Lost My Mind
  9. Wood Rat
  10. Regular Man
Produced by Andy Kaulkin



King Ernest

去る3月、交通事故により突如帰らぬ人となってしまったキング・アーネスト。彼が死の1ヶ月前に完成させていた遺作が、リリースとなった。

亡くなった時点で61歳だった彼だが、アルバムは97年の"King Of Hearts"と本作の2作のみである。レーベルがファット・ポッサムというのは意外だったが、内容にはその影響はないようで、彼らしい落ち着いたタッチに仕上がっている。スロー・ブルース、バラードを中心とした選曲に派手さはないが、彼の歌を堪能するには申し分ない。スロー・ブルース1での重圧感、マイナー・キーの3での声を裏返らせての熱唱など、実に彼の歌は表情豊かだ。ソウル・ナンバーの4や8などでは、温厚な人柄が滲み出ているのが、心を打たれる。特に哀愁を帯びた8は、名曲だ。カヴァー曲が多かった前作と違い、今回は半数がオリジナル曲で、そこからも力の入り具合を窺い知ることができる。 本作の次はゴスペル・アルバムを作ると言う話もあったそうで、前向きに活動していた最中の死が惜しまれる。(1/5/2001)





KID RAMOS / WEST COAST HOUSE PARTY
(Evidence 26110-2)

  1. Strollin' With Bone (Part 1)
  2. 'Lizabeth
  3. Guitar Player
  4. Talking That Talk
  5. House Party
  6. Where Were You
  7. Love Don't Love Nobody
  8. Welcome Blues
  9. Bring It Home To Me
  10. Wipe Your Tears
  11. Happy Hour
  12. Real Gone Lover
  13. Silly Dilly Woman
  14. One Bar Short
  15. One Mo' Peep
  16. Strollin' With Bone (Part 2)
Produced by Jerry Gordon



Kid Ramos

プレイボタンを押して、出てきた音に「これってゲイトマウスの新作?」と思っても不思議ではない。キッド・ラモスの3作目となるアルバムの冒頭を飾るTボーンのインストで、最初のソロを取るのは、ゲスト参加のゲイトである。そういえば、彼もこの曲をカヴァーしてたっけ。ここには、他デューク・ロビラードも加わり、3人によるノリノリなジャムを展開している。アルバム全体の印象もそんな感じだ。タイトルが示す通り、賑やかなパーティーといったおもむきとなっている。リトル・チャーリー、キム・ウィルソン、ラスティー・ジン等々、多彩なゲストを迎えて、ジャンプ・ナンバーを次々と繰り出す楽しい内容で、しっとりしたりする部分は全くない。ラモス本人はヴォーカルを取らない(ゲスト陣が入れ替わりで歌っている)こともあり、特段目立っているわけではないが、職人的なギター・ワークはさすがと思わせるものがある。ところで、肝心のファビュラス・サンダーバーズって、ツアーはしてるけど、アルバムはもう出さないの?(1/5/2001)





BERNARD ALLISON / ACROSS THE WATER
(Tone-Cool 34047-1178-2)

  1. The River's Rising
  2. Meet Me Halfway
  3. I Just Came Back To Say Goodbye
  4. I Want to Get You Back
  5. Love is Free
  6. I'm Coming Back (Across The Water)
  7. Change Your Way of Living
  8. Feels Kinda Funny
  9. Work It Out
  10. There's No Higher Love
  11. I've Been Down
Produced by Jim Gaines



Bernard Allison

昨年暮れの来日時に「帰国したら新作のレコーディング」に入る、とバーナードは言っていたが、その新作が届けられた。トーンクールに移籍してから初のアルバムとなる。

かなりロックっぽくなってきたな、というのがまず率直な印象だ。前作も多様な音楽性を盛り込んではいたが、でもまだブルースを出発点において発展させた感じに聞こえた。それに対してこの作品では曲のスタイルとしては、ストレートなブルースは殆どなく、パンチの効いたロック、ファンク的なものが目立つ。最近のライヴでも、彼はかなりそういう路線を前面に出しているようなので、自然な成り行きと言えるかもしれないが、ライヴの方がもっとブルースしていたな、と思った。でも、それが悪いというわけでは全然なくて、作品としてよくまとまったものになっていると思う。ジョニー・ウィンターそっくりなスライドを披露した7、スティーヴィー・レイ的なソロを弾く11などは、バーナードが彼らに強く影響を受けていることを改めて感じさせる。(1/5/2001) 





MISS MICKEY CHAMPION / I AM YOUR LIVING LEGEND!
(Tondef 5259001)

  1. Intro/The Next Time I See You
  2. Since I Fell For You
  3. Rock Me Baby
  4. At Last
  5. Double Crossing Blues
  6. Misty
  7. Gambler's Blues
  8. Stormy Monday
  9. Shake, Rattle & Roll
Produced by Jonathan Hodges



Mickey Champion

もう10年以上前のことだが、LAでロイ・ゲインズのライヴを観た際に、ゲストでこのミッキー・チャンピオンが登場したことがあった。馴染みのない名前だったが、そのダイナミックな歌声はかなりのインパクトがあり、以来ずっと気になっていたのだった。50年代にモダンなどいくつかのレーベルに録音があり、またジョニー・オーティス・ショーの歌手としてツアーをした経験も持つ彼女だが、アルバムとしてはこれがデビュー作となる。LAのクラブ、ベイブス&リッキーズ・インで昨年録音されたライヴ盤だ。バンドのスタイルや選曲が少々ジャズっぽいところは、ルース・ブラウンに近い感じだが、歌はもっとシャウトしているし、声質はまったりした感じでダイナ・ワシントンを彷彿させる。1、3などアップテンポ曲での強力な歌声、ジョニー・オーティス・ショーの5でのダーティーな感じなど、歳はかなりいってるはずだが、メチャクチャ活きがいい。惜しむらくは、1曲がやや長めで、ダレること。次回は、よく練ったスタジオ盤を是非作ってほしい。(1/5/2001) 





LYNWOOD SLIM / WORLD WIDE WOOD
(Pacific Blues Recording Company PBRC 9903)

  1. Ain't Gonna Cry
  2. Don't Tell Me
  3. Stumbl'n Block
  4. I Don't Want To Know
  5. Fine Frame
  6. Scream'n And Cry'n
  7. Certainly All
  8. Fair Enough
  9. Come Back
  10. Look What You Done
  11. No More Dogg'n
  12. Fine As Wine
Produced by Lynwood Slim



Slim

ロサンジェルス出身のリンウッド・スリムは、30年以上の活動歴を誇るハーピスト。影響を受けたプレイヤーとしては、リトル・ウォルター、チャーリー・マッスルホワイトを挙げているが、音楽性としては彼らより、スウィング色が強いのが特徴と言えるだろう。前号で紹介された"Blues Across America - Los Angeles Scene"では、プロデューサーも務めている。

新作のタイトルは、Worldwide Webに引っかけたものだろうが、数年に渡って録りためた世界のミュージシャンとの共演を1枚のCDにした格好だ。決して派手さはないのだが、気持ちよくスウィングしたアルバムである。ハープのプレイとしては、テクニックを披露したジャズ色のインスト8.などもよし、またマジック・サムのカヴァー10.あたりで聴かせるバッキングも得難いものがある。カナダ、イタリアでのセッションなどもあるが、やはり中心となるのは、地元LAでのもの。LAの若きギタリスト、カーク・フレッチャー(現在24歳)の切れのいいギターも要注目だ。(8/25/2000) 





SMOKIN' JOE KUBEK featuring BNOIS KING / BITE ME!
(Bullseye Blues & Jazz 11661 9617 2)

  1. If You Know What I'm Sayin'
  2. Bite Me
  3. That's No Way
  4. All About That Thang
  5. Lay It on Me, Leona
  6. I Gotta Have It
  7. Ready to Learn
  8. Rollercoaster Love
  9. Player Got Played
  10. Don't Go Left on Me
  11. I Know That's Right
Produced by Jim Gaines



Smokin' Joe

スモーキン・ジョーとブノイスの2人がバンドを組むようになってから約10年、通算7枚目となるアルバムをリリースした。テキサスらしいパワフルなギターを押し出したロック的なサウンドを基調とする彼らだが、攻めっぱなしにはならないのがいいところ。これまでの作品でも、美しいバラードでじっくり聴かせるなどして、音に幅を持たせて楽しませてくれた。

本作でも基本的には、彼らの持ち味は変わらない。ただ、攻撃的な面はいくぶん控えめで、よりじっくり聴かせる音になっているように思う。ストレートなブルースではマイナー調の9.、シャッフル・インスト11.あたりがよい出来だ。リフなどにロックっぽいひねりを入れたものも多いが、さほどロック色は強くない。ちょっと変わり種は(1)。今や懐かしいトークボックスを効かせたギターでリフを作っていたりして、面白かった。無機質な歌い方がZZトップっぽかったりもする。SRVファンには激しいボ・ディドリー・ビートの9.がお薦め。ギターにここぞとばかり、力が入ってます。(8/25/2000) 





VARIOUS ARTISTS / I BLUESKVARTER (Jefferson SBACD 12655/6)
Chicago 1964, Volume Two

DISK ONE

    PAUL BUTTERFIELD BLUES BAND
  1. Help Me
  2. Going Back Home
  3. Everything's Gonna Be Allright
  4. Poor Boy
  5. Last Night
  6. Got My Mojo Working
    WASHBOARD SAM
  7. Mountain Blues
  8. All By Myself
  9. Booker T Blues
  10. I'm A Lonely Man
  11. I'm Been Treated Wrong
    JOHN LEE GRANDERSON
  12. Death Valley Blues
  13. Easy Street
  14. Bumble Bee Blues
  15. That's All Right
  16. Minglewood Blues
    AVERY BRADY (w/John Lee Granderson)
  17. Bad Weather
  18. City Of New Orleans
  19. Gangster Blues
  20. I Have A Women Lives Down By The Sea

DISK TWO
    LITTLE BROTHER MONTGOMERY (w/ Mike Bloomfield)
  1. West Texas Blues
  2. Up The Country Blues
  3. Cow Cow Blues
  4. Mama, You Don't Mean Me No Good
  5. Suitcase Blues
    ARVELLA GRAY
  6. John Henry
  7. Corrine, Corrina
  8. Have Mercy, Mister Percy
  9. Catain's A Hollering
    ST. LOUIS JIMMY
  10. Can't Stand Your Evil Ways
  11. Complete This Order
  12. Poor Boy Blues
  13. The Girl I Love
    INTERVIEWS
  14. John Lee Granderson
  15. Avery Brady
  16. Little Brother Montgomery
  17. Arvella Gray


Produced by Anders Lillsunde and Rolf Linder
Recorded In Chicago by engineer Hans Westman



I Blueskvarter 2

待ってました!スウェーデンから届いたシリーズ第二弾。本シリーズの背景などについては、"Volume One"の紹介文を見てほしい。"Volume One"のリリースから1年近く待たされたが、内容を聴けば待った甲斐があったと思うだろう。

ポール・バターフィールドのバンドは、レコード・デビュー前の演奏で、初レコーディングという貴重なもの。演奏は、彼らからすれば控えめだが、まったり濃いブルースを聴かせてくれる。このシリーズの他のトラックにはちょくちょく顔を出しているマイク・ブルームフィールドは、まだバターフィールドのバンドには参加しておらず、ギターはリトル・スモーキー・スマザーズが弾いている。彼のプレイはコードワークのクールさが印象に残った。6くらいは勢いをもう少し爆発させてくれたら、と思わなくはないが、レコーディングの場所がちゃんとしたスタジオでなく休業中のバーであったことと、他のアーティストが弾き語り中心であったことから考えれば、フルバンドで収録出来ただけでもありがたいというべきであろう。

個人的には、一番聴きたかったのが、ウォッシュボード・サム。戦前にビッグ・ビル・ブルーンジーと活動し、ほんわかした味の楽しいブルースを沢山残したサムだが、戦後は事実上引退していたので、音はあまり残っていない。そういう意味で貴重なレコーディングなのだ。またバターフィールドがファースト・レコーディングならば、ここでのサムはラスト。このセッションの後まもなく彼は体調を崩し、66年にこの世を去っているのである。さすがに、戦前のレコーディングに於ける声の瑞々しさはないが、彼らしいすちゃらか、すちゃらか、と刻むウォッシュボードは健在で、聴けて幸せ、と言う気分になった。ウォッシュボードの音がクリアに臨場感をもって聞こえるのも嬉しい。これは戦前録音にはなかったことだ。ビッグ・ビルこそいないが、ピアノのブラインド・ジョン・デイヴィスが好サポートぶりを聴かせる。因みに、このセッションでは、サムの名曲"Mama Don't Allow"もレコーディングされているようだが、ここには入ってないのが、ちょっと残念。

続くジョン・リー・グランダーソンとエイヴリー・ブレイディーは作品が少なくあまり知られていないが、ブレイディーはテスタメントの"Sounds of Delta"に収録されてたりもする。グランダーソンはデルタ・スタイルの弾き語りで、ギターのリズムの小気味よさが光る。特に"Rollin' And Tumblin'"調の16は聴きものだ。ブレイディーは彼に較べるとタッチは軽く、トラディショナルな雰囲気の中にも洗練されたものを感じる。

2枚目は、リトル・ブラザー・モンゴメリーの演奏で幕開けだ。彼のピアノは、哀愁を帯びた甘口なタッチが持ち味だと思うが、ここでもその魅力は健在だ。ちょっとしゃがれた歌も魅力たっぷり。アーヴェラ・グレイはレッドベリーを彷彿させるフォークソング的な世界を披露。歌、ギターともに清々しさを感じさせる勢いがある。特に7分以上に及ぶ6は、熱演と呼ぶに相応しい。マックスウェル・ストリートのミュージシャンの演奏を収録したドキュメンタリーCD"And This Is Maxwell Street"にも、彼の同曲の演奏が収録されているので、聴き較べるのも面白い。ギターの音色がかなり違っている。

最後は、セントルイス・ジミー(オーデン)。代表曲の"Going Down Slow"はやってないが、11はその改作となる曲だ。彼はヴォーカルのみで、バックの演奏はサニーランド・スリム(piano)、ウォッシュボード・サム(washboard)、マイク・ブルームフィールド(guitar)が担当。中では、特にスリムの演奏が光る。本人の歌は地味で、歌い方にもメリハリはないのだが、もっちりした声質が得難い魅力を放っている。

さて、次はいよいよシリーズ完結編(メンフィス、ニューオーリンズ)だ。今度は、早く出してね。
(6/26/2000) 





THOMAS BIG HAT FIELDS and his Foot Stompin' Zydeco Band/
LOUISIANA ZYDECO MAN
(Maison de Soul MdS 1073)

  1. Baldheaded Woman
  2. Hole In My Heart
  3. Scoop It Up
  4. Took The Paper From His Shoe
  5. I'm Coming Home
  6. You Done Me Wrong
  7. Madame Sostan
  8. All I Can Do Is Cry
  9. Charlene
  10. Frog Festival Song
  11. Old Creole
  12. Tee Catin, Oh Tee Nom
  13. Neg And May
  14. Jealous Kiss
  15. Country Blues
Produced by Jay Doucet and Mike Lachney



Big Hat Fields

3年前、聞いたことのないこのザディコのオヤジのライヴをニューオーリンズのジャズフェスでみてすっかり気に入ったのだが、向こうでアルバムを探したけど、結局みつからなかった。それ以来ずっと気になる存在だったのだが、最近になってこのアルバムが出たというわけ。即買いましたよ!

相変わらず知名度は低いと思うけど、これを聴いてやはりカッコいい!と思った。ボー・ジョック亡き後、僕はこの人に期待をかけたい。新星なんていうには歳食い過ぎてるけど、このノリ、パワーはもっとメジャーに出てきて然るべきと思う。ボー・ジョックを引き合いに出したが、実際ワンコードで押す2.や11.などの曲調は彼に通ずるものがあり、かなり雰囲気は似ている。ガツンと来るインパクトではボーの方が上かもしれないが、内容的に見劣りはしない。ボーよりものんびりした雰囲気がこの人の味となっている。クリフトン・シェニエのバラード5.なんて胸に染みますよ。

もっとアルバム聴きたいな...。早く次のをだしちくりぃ。気が早い?(2/22/2000) 





LUTHER ALLISON / LIVE IN CHICAGO (Alligator ALCD-7501)

  1. Intro
  2. Soul Fixin' Man
  3. Cherry Red Wine
  4. Move from the Hood
  5. Bad Love
  6. Put Your Money Where Your Mouth Is
  7. Big City
  8. Give Me Back My Wig
  9. It Hurts Me Too
  10. Medley: Gambler's Blues/Sweet Little Angel
  11. Party Time
  12. All the King's Horses
  13. What Have I Done Wrong?
  14. Walking Papers
  15. Think with Your Heart
  16. What's Going on in My Home?
  17. Will It Ever Change?
  18. You're Gonna Make Me Cry
  19. Everything's Gonna Be All Rig
Produced by Jim Gaines



Luther Allison

「シカゴからブルースマンを奪うことは出来ても、ブルースマンからシカゴを奪うことは出来ない。」というMCがカッコいい。70年代にパリに移住したルーサーだが、本質は一貫しているということだろう。故郷シカゴに戻ってのライヴで、彼はいつもの勢いで弾けまくっている。直球勝負の彼のサウンドは、すかっと気持ちいい。ギターで喋ったりする芸人ぶりも堪能できる。1枚目の最後に入っている、ラッシュ、キャンベルとのセッションもおいしすぎるよぉ!超満腹の2枚組だ。(2/22/2000) 





SCOTT HOLT / DARK OF THE NIGHT (Mystic Music 54343-2)

  1. Five Women
  2. Train In Vain (Stand By Me)
  3. Dark Of The Night
  4. I Believe To My Soul
  5. Dimples
  6. Breakin' Up Somebody's Home
  7. Right Place, Wrong Time
  8. All You Give Me Is The Blues
  9. Crosstown Traffic
  10. It Hurts To Love Somebody
  11. You Gotta Serve Somebody
Produced by Eddie Kramer



Scott Holt

バディー・ガイのギタリストとして活躍するスコット・ホルトのソロ・アルバムだ。バディーのライヴでなかなか芯の通ったプレイを聴かせていたので、その存在を気にしていた人も多いのではないだろうか。彼は97年に『Messing With The Kid』というアルバムを出しており、本作は2作目となる。自らのバンド他、ダブル・トラブル、ジミ・ヘンドリックス・バンドのメンバー(ミッチ・ミッチェル、ビリー・コックス)がバックに付き、プロデューサーにはやはりジミとの仕事で知られるエディー・クレイマーを迎えた。となるとジミばりのハード・ロック炸裂か、と言うとそうでもない。攻撃的なプレイもあるが、全体的にいうと抑えめ、という印象を受ける。ジミの(9)を始め、プリンスの(1)、そしてクラッシュの(2)など、カヴァー曲はブルースから外れたものが多いのだが、違和感はない。ピュアなブルースかと言えば違うかも知れないが、ブルース魂はしっかりと生きている。バディー参加の(6)は、大ギター・バトル大会で、ギター・ファンは大満足だろう。(2/22/2000) 





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Text by Masahiro Sumori unless otherwise noted.




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