出演アーティスト

CLARENCE "GATEMOUTH" BROWN
クラレンス“ゲイトマウス”ブラウン
ルースマンとして語られることを嫌い、ケイジャン、カントリー、ジャズなど幅広いサウンドを取り入れたサウンドを展開するブルースの異端児的存在、ゲイトマウス。曲芸的な要素も織り交ぜたそのプレイには、アルバート・コリンズ、ジョニー・ギター・ワトソンなど影響を受けたギタリストは数多し。メインはギターだが、ヴァイオリン、ヴィオラなども弾きこなす。1924年、ルイジアナ州ヴィントン生まれ。デビューは1947年なので、半世紀以上活躍するベテランだ。彼の作品としてまず有名なのは、50年代のピーコック録音。スウィングするビッグバンドとワイルドに切り込むギターで、テキサス・ブルースに大きな足跡を残した。目立った活動の少なかった60年代を経て、70年代以降は、アメリカン・ルーツ・ミュージックと呼ぶに相応しい幅を持たせた音楽性を強く押し出していくようになる。1981年に発表した"Alright Again!"では、グラミー賞も受賞した。初来日は1978年。今回、79歳にして4年ぶり5度目の来日を果す。
(解説 陶守正寛)

Gatemouth Brown

最新版
Back To Bogalusa
(Blue Thumb/Verve 549 785-2)
2001


公式サイト
http://www.gatemouth.com/

Gatemouthディスク・ガイド

来日メンバー
Clarence "Gatemouth" Brown (vocals, guitar, fiddle), Harold Floyd (b.), Joe Krown (key.), David Peters (ds.), Eric Demmer (sax.)


HOWARD TATE
ハワード・テイト
力なファルセットを伴う表現力豊かな歌声。パークタワーに久々に大物ソウル・シンガーが登場する。60年代の"Get It While You Can"(ヴァーヴ)がジャニス・ジョップリンにカバーされ、またこの頃R&Bチャートのトップ20に3曲を送り込み注目を集めた。その後アトランティック等からも作品を発表するものの、70年代中頃には引退し、やがてファンの前から完全に姿を消してしまう。
しかし、ニュージャージーのDJが番組を通じて情報提供を呼びかけたことにより、一時は死亡説まで流れたハワードの復活劇がスタート。そして、2001年の正月に元ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツのロン・ケネディーが偶然彼に出くわしたのだ。間もなくハワードは、デビュー当初より彼のサポート役だったプロデューサー/ソングライターのジェリー・ラゴヴォイと再会を果たし、ライヴ活動と新作のレコーディングを開始する。2003年夏には、新録アルバムとしては31年ぶりとなる「Rediscovered」をリリース。60歳代になった今、若かりし頃と比べて声が全く衰えていないことに驚かされる。奇跡の歌声を是非堪能して下さい。
(解説 陶守正寛)

Howard Tate

最新版
Rediscovered
(Private Music 82876-52692-2)
2003


公式サイト
http://www.howardtate.net/

来日メンバー
Howard Tate (vo.), Michael Schermer (gt.), Tim Wagar (b.), Austin DeLone (key.), Ernest Carter (ds.), Pete Sembler (tp.), Michael Rinta (tb.), Scott Petersen (sax.), Johnnie Bamont (sax.)


ERROL LINTON'S BLUES VIBE
エロル・リントン
年の初め、久々に「現在進行形のブルーズ」の面白い作品に出会って、自分にとって一生の友だと思っているこの音楽がいまだに元気だと確認したような気がして、実に嬉しかったです。その作品というのはErrol Linton's Blues Vibeの"Roots Stew"でした。名前からすぐにジャマイカ系だと分かるエロルはロンドンのミュージシャンで、独学で始めたハーモニカを路上で「バスキング」しているところをBBCの大ヴェテランのプロデューサー、ジョン・ウォルターズに注目されました。ウォルターズが作った彼を巡るドキュメンタリーの結果エロルは本格的に音楽活動をするようになり、ブルーズとレゲェを両方自然にこなす彼のグループBlues Vibeはイギリスとヨーロッパ各地でライヴを行いながら、これまでにアルバムを2作発表しています。基本的にはシカゴ・ブルーズを出発点としている彼らの音楽は、何となくヒップホップを思わせるリズムが使われたり、歌い方がソウル風だったり、曲によっては形が完全にルーツ・レゲェになったり、これまでにないタイプの面白さがあります。若いアフリカン・アメリカンにはたいてい敬遠されがちなブルーズですが、辛い過去を思い起こさせるその音を避けたい 彼らと違って文化遺産として楽しめる世界中の人々にしてみれば生き生きした今のブルーズを聴かせてくれるエロル・リントンのようなプレイヤーは本当に貴重な存在です。
(解説 ピーター・バラカン)

Errol Linton

最新版
Roots Stew
(Ruby Records RR02)
2002


公式サイト
http://www.errollinton.co.uk/

来日メンバー
Errol Linton (harmonica, vo.), Adam Blake (gt.), Jean-Pierre Lampe (double b.), Sam Kelly (ds.)

PISTOL PETE
ピストル・ピート
カゴのブルース・シーンにおける隠れた逸材、ピストル・ピートは、本名ベンジャミン・ニューウェル。1962年ロサンジェルスに生まれ、シカゴで育った。育て親の伯父がブルース・ギタリストだったことから彼も4歳からギターを始める。幼い頃からマディ・ウォーターズなどの大物ブルースマンのライヴに接する機会も多かったという。10才の時には早くもエディ・ショウのバンドメンバーとしてプロデビュー。1991年より自らのバンドで活動し、1995年にはデビュー作「Loaded」を発表する。影響を受けたギタリストとして、アルバート・キングからフランク・ザッパまで幅広いタイプの人を挙げる彼は、自ら「21世紀のギタリスト」と名乗っており、ライヴではファンク、レゲエなども織り交ぜた多彩なショーを見せているようだ。ジミ・ヘンドリクスばりのエネルギー迸るプレイとショーマンシップに期待したい。シカゴ周辺での活動が長かった彼だが、2000年にはポーランド・ツアーを行うなど、その活動は広がりを見せつつある。もちろん今回が初来日。最新作は、Pヴァインより12月10日発売予定だ。
(解説 陶守正寛)

Pistol Pete

最新版
21st Century Bluesman
(P-Vine PCD-25016)
2003


公式サイト
http://www.pistolpete.net/

来日メンバー
Pistol Pete (gt., vo.), Mark Ott (ds.), Geoffrey Lowe (b.)

Photo credits
Clarence Gatemouth Brown & Howard Tate: (c)Masahiro Sumori
Errol Linton: 公式サイトより。(c)Errol Linton
Pistol Pete: 公式サイトより。(c)Pistol Pete



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