フェントンは、ミーティア・レコードから1957年にソロ・デビューを果たしたあと、デュークで1958年から1959年にかけて4枚のシングルをリリースしている。但し、そのうち1枚は片面のみなので、リリースした曲数としては7曲だ。 Fenton Robinson on Duke Records The Freeze (Duke 190, 1958) (flip side is "Double Freeze" by the David Dean's Combo) Mississippi Steamboat / Crazy, Crazy Loving (Duke 191, 1958) As The Years Go By / Schoolboy (Duke 312, 1959) Tennessee Woman / You've Got To Pass This Way Again (Duke 329, 1959) 高々7曲だが、コンプリートという形のCD、LPは出ていない。デューク音源を集めたこのラウンダーのコンピレーション・アルバムが4曲と一番多くのトラックを収録している。(ただ、残念ながらLPとカセットのみのリリースであり、既に廃盤。CD化はされていない。)残る3曲のうち"Mississippi Steamboat"については、1992年リリースのコンピレーションCD「THE BEST OF DUKE - PEACOCK BLUES」に収録。これは、当時は日本盤も出ていたが、2016年現在輸入盤も含め廃盤のようだ。 2曲("The Freeze"と"Schoolboy")はいまだオリジナルのシングルでしか聴くことができない。とは言え、ありがたいことに"The Freeze"についてはYouTubeには音源が上がっているが。 Fention and the Castle Rockers - Freeze (Duke 190) デューク時代のフェントンは、まだスタイルが出来上がってはおらず、ギターも歌も決定的な個性を感じることはできないが、B5、B7といったスローな曲では、特に歌が素晴らしい。前者はのちにアルバート・キングがカバーして有名になるが、マイナー・キーで演奏したアルバートとは異なり、メジャーで演奏される。(フェントンはアリゲーターの「I Hear Some Blues Downstairs」(1977年)でマイナーでのリメイクをしている。) フェントンがギターで参加したラリー・ディヴィスのシングルB1、B2(Duke 192)も両面収録している。B1はのちにフェントンのレパートリーとしても有名になり、スティーヴィ・レイ・ヴォーンがデビュー作で取り上げたあの曲である。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |