New Orleans Jazz Fest 2006
Day 2: Sat., April 29

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[本日の個人的お品書き]
Belton Richard & The Louisiana Aces, Jambalaya Cajun Band, Clarence "Frogman" Henry, Snooks Eaglin, Eddie Bo, New Birth Brass Band, the subdudes, C.J. Chenier & The Red Hot Zydeco Band, Etta James

天気予報では週末の2日間の予報は「雷雨」。気が重かったのだが幸いにもこの日は予報は外れ、ジャズフェス会場は、終日晴れていた。前日はここ数年では金曜日の入りとしては記録的だったらしいけど、この日はさすが週末とあって、前日よりも更に人が多かったようだ。メインの2つのステージはしばしば近づくのも大変なほどの混雑になっていた。

Belton RIchardこの日は、ジャズフェス・エクスプレスというフェス公式のシャトルバスを利用して会場入りしたおかげで、入場も一般とは別口ですいすい。前日よりも早く入場することができた。しかしこのシャトル、往復のチケットが一人15ドルもした。しかも、子供も同料金だ。いくら便利でも、タクシーよりも割高だし、もう利用しないな。

せっかく早く着いたので、会場のお店を見ながらふらふらとしばしお散歩。ニンジャ寿司の売店でザリガニ巻きを買ってほお張りながら歩く。この日最初に観たのはケイジャンのアコーディオン・プレイヤー、ベルトン・リシャール (11:30am, Southern Comfort)を堪能。大きいステージだが、まだ朝いちとあってそれほど混んでなく、ゆったりと観ることができた。おっちゃんのプレイはほのぼのとした雰囲気の中にも、ベテランの存在感があったな。

Frogman Henryケイジャン続きで、すぐ隣のステージでジャンバラヤ・ケイジャン・バンド (12:20pm, Fais Do-Do)を観る。いかにもベタな名前のこの人たちって、僕はよく知らなかったのだけど、結成後30年近く活動している大ベテランだそう。さっきのリシャールとは打って変わって、フェイドードー・ステージにしては異常というほど、人で賑わっていた。ちょっとビックリした。軽快なのりで楽しかった。

お次はおもむきを変えて、クラレンス“フロッグマン”ヘンリー (12:55pm, Southern Comfort)なんぞを。この人のように50〜60年代に活躍したニューオリンズR&Bの人って、本当に少なくなってしまった。歌っている間も椅子に座ることが多くはなっていたが、とても元気そうに見えた。今度曾孫が生まれると自慢してたりして、とても愛嬌のあるオヤジさんだ。やる曲は彼のかつてのヒット、いわゆる懐メロってヤツだけど、古きよきニューオリンズを感じさせる。歌声に暖かみがあるね。最後はやっぱ”I Ain't Got No Home”で締めた。カエル声は健在で、お客さんも大受けでした。

Snooks Eaglinフロッグマンが終わり、人が引いたところで、僕らはそのままステージそばまでぐーっと近寄った。次にこのステージに登場する予定だったのがスヌークス・イーグリン (2:10pm, Southern Comfort)。僕は彼の大ファンながら、前回2004年に来たとき見逃していたので、今回は絶対にじっくり観たかったのだ。最後に観たのが96年の来日時なので、実に10年ぶり。もうワクワク度は最高潮!

完全にスキンヘッドになり、以前より不良っぽい(笑)サングラスを掛けたスヌークスは、10年という歳月を感じさせない健在ぶりを見せてくれた。バンドにはなんとジョージ・ポーターJr.がいるではないか!一緒にやらなくなってしまって久しかったのに、よりを戻したと言うことか。”I Went To The Mardi Gras”から始まったセットは、お馴染みの曲ばかりだったが、"Lipstick Traces”など、個人的にあまりライブで聴いた記憶がないような曲も織り交ぜていた。相変わらず、セットリストは作っていないようで、少なくとも3曲は客席からのリクエストでやっていた。そんなスヌークスのバッキングに、ジョージ以上の適任者はいないだろう。しっかりサポートしているのはもちろん、彼のプレイにはスヌークスへの愛を感じるのだ。彼のコーラス・ワークも実によかった。このステージを観れただけでもニューオリンズに来た甲斐があったよ、ほんと。感動でした。

Eddie Boよりによってエディ・ボー (2:50pm, Fais Do-Do)がスヌークスと重なっていたのは意地悪なプログラムの組み方だと思ったが、幸いにも両者のステージの位置が近かったのと、時間が30分くらいずれていたので、スヌークス終了後すぐに移動したら、ある程度みることができた。この日は、フロッグマンから始まって、ニューオリンズR&Bのベテラン勢を堪能した。エディも本当に変わらない。いつもの屈託のない笑顔を見せ、傘を広げて客の間をパレードしてまわるなど、底抜けに楽しい彼の世界を展開していた。この人の元気な姿をみると、「あー、ニューオリンズだなぁ」って思うのだ。

John Magnieしかし、プログラムは無情で、僕が絶対に観たいライブのひとつ、サブデューズ (3:40pm, Acura)が始まってしまうので、エディが終わるか終わらないかというタイミングで移動する。途中、ニュー・バース・ブラス・バンド(2:25pm, Congo Square)を通りがかりにちょっと観たが、正直言ってサブデューズが気になっていたのもあり、あまり覚えていない。U2のエッジが飛び入りしたらしいが、それは観ることはできなかった。

アキュラ・ステージに着いたら、すごい人、人、人。サブデューズ・ファンばかりではなく、その次に出るデイヴ・マシューズ・バンド (5:20pm, Acura)のファンの場所取り要員もかなりいそうだが、少しでも見える位置を探すのすら大変だった。根性で前に行って写真は撮った。でも、今年はメインステージにバリケードが多い上に、大きな椅子を持ち込んでいるいる人も以前より多く、移動がえらく大変だった。サブデューズは、新作「Behind The Levee」の曲を中心としたライブで、彼らならではの暖かみ溢れるサウンドを展開していた。”Let's Play”では、トミー・マローンが「小さい頃いろんなことして遊んだよなぁ。そんな思い出を歌にした」と語り、曲の最中に実際にメンバー同士で遊んでいた。(笑)”Social Aid & Pleasure Club”は、締まったファンキーさが最高!ホーン・セクションもちゃんといた。CDと違ってダーティー・ダズンではなかったが。随所で聴かせるコーラス・ワークも決まっていて、実にいいライブだった。かっこいい歳の取り方してるね。

しかしサブデューズの裏番組やっていたルーサー・ケント&トリック・バッグ (3:40pm, Southern Comfort)も見たかったんだよねー。同じ時間に一番遠いステージでやっていたので、はしごするのは諦めました。ぐっすん。あとで知ったのだが、今年の2月、ルーサーはデュークス・オブ・ディキシーランドのヴォーカルとして、来日していたらしい。全然知らなかったぁ。知っていたら観にいったのにな。余談ですが。

C.J. Chenier早くも2日目はトリの時間になった。この日のヘッドライナーのデイヴ・マシューズ・バンドも興味ないわけではないが、エタ・ジェイムズ (5:30pm, Southern Comfort)とC.J. シェニエ (5:45pm, Fais Do-Do)の方が観たかったので、そっち方面へ移動した。まずは、シェニエ。彼は、多分毎年ジャズフェスに出ているんじゃないかと思うが、なんだかんだで、今まで見逃していた。前回2004年に来たときは、彼が出る予定だった日がまるまる雨で中止になってしまったし。バックを務めるのはもちろんレッド・ホット・ルイジアナ・バンド。曲目は既に記憶にないが、ブギ、ロックンロール系の曲を中心にかなり勢いのある演奏を展開していた。そういうのりはかなり父親クリフトンと共通するものを感じた。なかなか気持ちいいのでしばし、ここで彼の演奏を聴いていた。うちの子供たちもフェイドードー・ステージはのんびりしていて快適なようだった。

Etta Jamesおっと、エタ・ジェイムズも観なきゃ、と隣のステージまで歩く。人垣ができていた。曲は”At Last”だ。姿は見えないけど、エタの声はかなり張りがあるぞ。人をかき分けてステージを見て、面食らった。エタが、エタが!別人のように痩せている!!いや、前観たとき(2年前)も痩せていたけど、そのときはあまり健康的には見えなかった。今回は服装の印象もあるかも知れないが、何だか一機に若返ったように元気だ。以前は、自分の足で立つことも出来なかった彼女が、立って前に乗り出して歌い、おまけに腰まで振っている。マジでビビった。彼女はあまりにも極端な肥満のため、2003年に食事が胃に行かないようにするバイパス手術を受けたそうだ。その後はどんどん痩せて、とうとう別人に生まれ変わったというわけか。でも、歌は紛れもなくエタだ。元気でなにより。最後は”Love & Happiness”だったかな。よかったなぁ。バンドは相変わらずしっかりしているし。

というわけで、2日目は終了。前述の通り最後まで晴れていたが、夜になってから雲行きが怪しくなり、夜通しじゃんじゃん雨が降っていた。





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