このレイクフロント・アリーナという会場は結構FQから遠い。FQから北上し、ポンチャトレーン湖に突き当たった当たりにある。名前に付いている"UNO"とは"University of New Orleans"の略で、そばには大学のキャンパスもある。ここへ行くのはタクシーかシャトルバスがよい。コンサートが終わった後は、シャトル・バスが大量に待機しているので、FQ方面に帰るのであれば特に問題はないと思う。
僕は今回2回ここへ行ったが、帰りのシャトルバスの値段がそれぞれ違っていた。何故だろう？（一回は$5、もう一回は$7だった）
まあそんなことはともかく昼間のレポートでも書いたが、この日はフェアグラウンズで見終ってから、ライターのM氏が泊まっていた会場付近の家で暫くくつろがせて貰ったので、この晩のライブは出遅れてしまった。
定刻の開始時刻は9:00。会場に着いたのは10:30頃だった。でも、多分2番手がバディ・ガイだろうから、その途中ぐらいからみれるだろう、と思っていた。バディは昼間観たし、目当てはヴァン・モリソンだから、とあんまり気にしてなかった。がしかし、会場に着いたらヴァン・モリソンが既に始まっていた。ガーン！うわさでは彼が2番手だとも聞いたが、まさかと思っていた。半分くらい聴きのがしてしまった（涙）。
オーケストラ付きのバンドにサポートされたヴァン・モリソンは、終始メロー路線。ちょっとおしゃれなジャズっぽい雰囲気。これは最新作"How Long Has This Been Going On"を聴けば予想できたことだが、"Gloria"のようなロック、R&B路線は全然出なかった。彼は、いかにもイギリス人って感じのコートに帽子、サングラスをかけていた。
ラストは"Have I Told You Lately"。アンコールでちょっと早めのテンポで"Moondance"を演った（新作のなかで演っているものの感じ）。よかった、けど結構淡々としていたなあ。音もよく、本人の歌も完璧なのだが。もう少し盛り上がるものを自分としては期待してしまったのかも知れない。
休憩を挟んでトリはバディ・ガイ。やはり予想通り殆どの客はヴァン・モリソン目当てと見えて、かなりの人が帰っていく。バディが演りだした頃には客席は半分も埋まっていなかった。あーあ。だから、ヴァン・モリソンをトリにすればよかったのに。でも、きっとモリソン本人が夜遅いのはいやだ、とか言ってごねたんだろうな。そうでもなきゃ、こんな順番にしないもんね。
僕らも相当疲れていたし、バディは昼間みたばっかりだったのでどうしようかと考えたが、結局最後まで観た。昼間と同じ様なステージだったが、先程のモリソンのステージの音のよさがウソのように音が悪かった。PAが手を抜いてるとしか思えなかった。きっとモリソンは専属のPAがいるんだろうけど。それにしてもバランスはメチャクチャ、セカンド・ギターなんてソロ演ってても聞こえもしない。おまけに広い会場でリハーサルでもやっているかのように客がいない。ひどいなあ。バディはそんな中でもいつもの調子で演っていたが、あまりいい気持ちはしなかったんではないかと思う。
帰りにシャトル・バスに乗ろうと券を買う列に並んでいると、後ろにいた人が話しかけてきた。彼は1番手のレイディエイターズのときから観ていたそうだが、バディのときより彼らの方がもっと悲惨だったよ、と彼は言った。大袈裟なのかも知れないが、そのときは客が多分10人くらいしかいなかったんじゃないか、というのだ。いいバンドなのに、と嘆いていた。ごめん、俺も行けなかった。観たくないわけではなかったのだが...。3本続けてはキツイなあというもの事実。惜しい気もするが。
もう１つ気がついたことを。オールマン・ブラザーズを観に行ったときはカメラを持って入っても何にも言われなかったのに（入り口に"No Flash Photos"の表示はあった）、ヴァン・モリソンを観に行ったときは入り口で警備員が「カメラはダメ」と言い、仕方なく事務所に預けにいった。オールマンのときに何にも言われなかったので、隠しもしなかったのが悔やまれるが、それにしてもこの差はやはりヴァン・モリソン本人の意向なのだろうか？
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