• 5月5日(日)夜

    BLACK TOP'S BLUES-A-RAMA 1996

    featuring Mike Morgan & The Crawl, Robert Ealey, Earl King, Grady Gaines, Tommy Ridgley, Robert Ward, W.C. Clark, and Guitar Shorty
    カバー・チャージ:$15

    House Of Blues
    225 Decatur St.
    504-529-1421

    毎年恒例のブラックトップ・レーベルのお祭りです。過去やった分がCDになっているのでその内容は聴いたことはあったが、生で観るのは初めてだった。わくわく。券は、ニューオーリンズに着いてから会場の窓口で買ったが、あっさり買えた。

    フェアグラウンズでの日々もこの日で全て終わり、この晩は僕らにとってニューオーリンズで過ごす最後の晩だった。翌朝8時の飛行機でニューオーリンズを出る予定になっていたのだから、こんなハードなコンサートを観に行っている場合じゃないのだが...。

    開演予定時刻は9時だったが、昼間の疲れもあるし何せ長くなりそうだったこともあり会場に着くのがちょっと遅れてしまった。10時頃だったかな?。マイク・モーガン&ザ・クロウルの演奏が繰り広げられている最中だった。既に会場に着いたときには僕は酔っぱらいだったので、暫く観たあと奥の方で座って休んでいた。でも、結構長い間演奏していたな。実際に開演したのが9:30頃だとして、1時間以上は演っていたのではないかな。

    やがて、バンドはそのままでロバート・イーリー登場。味はあるけど、地味なオジさんだった。2, 3曲ですぐ終わってしまった。

    このままマイク・モーガンのバンドがずっとバックをやるのかな、なんて思ったりもしたが、ここで休憩が入り、ステージのセッティングが変えられる。次は誰だ!と思ったら何といきなりアール・キング。彼はトリで出てくるかな、と思っていたのにもう出ちゃうのか...。でも、ショーがあまりにも長く続いた場合、最後まで観れないこともあると思ってたので早く出てくれて嬉しかった。昼間フェアグラウンズでもう一回観ているのにね。

    昼間のレポートでつい興奮のあまりたくさん書いてしまったので、ここでは簡単に。バックのメンバーは昼間と同じ。演った曲も同じ感じだった。ただ、こっちの方が演奏時間が短かかったので、"Let The Good Times Roll"などが聴けず残念。出てくる前は、アールはひょっとして昼間と同じ服を着てたりして、なんて考えたりもしたが、昼のラフな格好とは対照的なグレーのスーツを身に付けていた。

    ここでまた休憩。このとき僕らはステージ脇のステージに上がるためのステップに腰掛けて観ていたのだが、警備員のニイちゃんが降りてくれ、という。何故?と聞くと人が通るからだという。まあいいや、とそこをどいた。

    ステージはグレイディー・ゲインズ。バックのバンドは、デレク・オブライエン (gt.)、サラ・ブラウン (b.)らによるお馴染みのアントンズ・バンドに代わっている。ここからは、最後までずっと彼らがバックを務めていた。長丁場なのにすごいパワーだ。休憩も殆どなかったし...。グレイディーは歌は歌わないが、ワイルドに吹きまくった。衣装もきんきらきんでド派手!こりゃいい。3曲目くらいのときだったかな?グレイディーがステージの脇から吹きながら観客席に乱入した!そうか、僕らは彼のために場所を空けたわけか。なるほど。パワフルでよかったけど、今度はアプセッターズをバックにしたレビュー形式でまた観たいなとも思った。

    続いてトミー・リッジリーの登場だ。今回の滞在で彼を観るのは3回目だ。ドリーム・パレスで彼と話したときは、「5日のハウス・オブ・ブルース」では新作の曲を1曲目から全部やるぜ、と意気込んでいたトミーだったが、さすがにこれだけの人が出るなかで時間は限られていて、半分くらいしかやらないうちに終わった。トミーの曲はいわゆるブルース形式とは全然違うのに、バックの連中はよくちゃんとついていけるなぁ、と感心した。結構一所懸命な表情でメモ書きを目で追っていたけど。

    ブラックトップのオーナー、ハモンド・スコットの司会進行で、ショーはどんどん進む。殆ど間髪入れずにロバート・ワードが出てきた。CDのジャケットでは彼はエスニックな不思議な衣装を着ていたりするが、登場した彼は正にジャケット写真そのままの格好。2曲くらいしかやらなかったが、観れただけでも珍しい。彼は最近はジョージアに住んでいて、滅多に地元からでることはないのだとハモンド・スコットは言っていた。ここで演ったのはストレートなブルースだったが、忙しなく嬉しそうにギターを弾きまくるその姿は、僕の目には「奇妙なオヤジ」に映った。

    時間はもう2:30をまわっていた。うー、だんだんと眠気が...。しかしまだまだ終わらない。W.C.クラークがステージに立つ。彼は、ちょうど新作を出したばかりだった。ソウル・タッチの軽快なブルースが気持ちよかった。でも、もうちょっと眠くないときにじっくりと聴きたかったなあ。彼はボーカルもいいのだが、歌っているときに弾いてるギターのバッキング・フレーズがさりげにソウルしていてよかった。

    この日最後に出てきたのは元気一杯のギター・ショーティー。ずんぐりむっくりしたコミカルな風貌の彼は、緑色のスーツを着て出てきた。胸には彼のオリジナルの"GS"の文字をあしらったバッジがついてる。

    時間は既に3時。バックのメンバーがステージ上のマイクや機材を端の方に寄せて場所を空けにかかった。これは!と思ったがやはりやりましたよ。ギター・ショーティーは、ギターを弾きながらあっちへこっちへステージ上を宙返りしまくった。挙げ句のはてはでんぐり返しのポーズのままでギターをピロピロピロー!だもんね。その後彼は客席に乱入。客がフロア中央に空けたスペースでさらに宙返りを繰り返し、盛り上がりまくった。でも、スーツダメにならないのかな?当り前だが、結構汗びっしょりだった。しかし、ああいうパフォーマンスはライブでは盛り上がるね。すっかり眠けも飛んでしまった。断っておきますが、パフォーマンスだけがよかったというわけじゃないですよ。プレイもバイタリティーに溢れていて最高だったっす。いやー、絶好調!

    トリの彼がそんな感じでひっぱったので、全てが終わった頃には時刻は3:40。もうすぐ夜明けだ。いやいやいや、本当にニューオーリンズのライブ三昧を締めるにふさわしい濃い内容のショーだった。疲れ果ててハウス・オブ・ブルースを後にし、ホテルへ歩いて戻った。

    ニューオーリンズでの10日間もあっという間だったなぁ、と振り返りつつ荷物をまとめる。ホテルの近所のハーフシェル・レストランで朝食用にポーボーイ・サンドをテイクアウトし、タクシーで空港に向けて出発したのが、6時頃。ねむい。でも僕らは妙に充実感にひたっていた。空港までのタクシーの中ではさすがに疲れてうたた寝したけどね。


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