2019/10/9
インドネシアのミュージシャンを迎えてのブルース・セッション ブルース
Photo (c) Masayuki Suzuki
先月のことですが、ちょっと珍しいライヴを見に行きました。ブルース・ギタリストの菊田俊介が、東京都内でインドネシアのブルース・ミュージシャンたちとセッションを行うというものです。9月5日(木)、場所は汐留のBLUE MOOD。
菊田氏がINTERNATIONAL BLUES SUMMITと題して行っているプロジェクトの一つで、今回はそのVol. 2。前回は僕は見てないのですが、フランスのEL Jose (vo/gt)、台湾のDufu (ds.)を迎えて6月に行っています。
今回共演するのは、インドネシアのジャワ島西部の都市、バンドンからやって来たバンドン・ブルース・プロジェクト。最年長のハーピスト、ハリ・ポチャンは70歳と年季がはいっていますが、あとのメンツは若いです。ピアノのヴィコ・ウィボウォはなんとまだ17歳だそうです。バンドというよりは、セッションで集まった人たちのようで、リズム・セクションがいない反面、ヴァイオリンやスティール・ギターが入るという、ブルース・バンドとしては一風変わった編成です。菊田俊介ファンキー・トリオのメンバーがサポートする形で演奏は展開しました。
Hari Pochang
Photo (c) Masayuki Suzuki
いずれもテクニックで聴かせるタイプではなく、欧米や日本のミュージシャンとも違う独特なゆるいノリがあって面白かったです。ハリと菊田のデュオで聴かせた枯れた味わいブルース、ヴィコがフロントに出てきてギターを弾いたスロー・ブルースなど、見せ場も随所に用意されていました。
Shun Kikuta (gt.) and Hari Pochang (hp.)
Photo (c) Masahiro Sumori
Sandhy Sondoro
Photo (c) Masayuki Suzuki
2部に入ると、スペシャル・ゲストとしてインドネシアで大人気だというシンガー、サンディ・ソンドロが中心となった展開に。彼はラトヴィアのコンテストでパーシ―・スレッジの"When A Man Loves A Woman"を歌って優勝した経歴を持っているそうで、現在はドイツ在住だそうです。ちょっとブルースからは外れましたが、オリジナルを中心に力強い歌声を披露しました。もちろんパーシー・スレッジの名曲も熱唱してくれました。
王道のブルース・ライヴもいいですが、こういう一風変わった試みも面白いですね。日本人の奏でるブルースも外国の人から見るとこんな感じに聞こえるのかな?なんて考えながら楽しみました。
この企画の今後はどんな展開を見せるのか。目が離せません。
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菊田俊介/Bandung Blues Project
with Special Guest: Sandhy Sondoro
Thu., Sept. 5, 2019
汐留Blue Mood
[Setlist]
1st set (19:40-20:30)
=Shun Kikuta Funky Trio=
1. Crosscut Saw (Shun-vo)
2. Woman Across the River (Shun-vo)
3. Me And My Guitar (Shun-vo)
=Shun Kikuta & Hari Pochang=
4. I Just Want To Make Love To You (Shun-vo)
=Bandung Blues Project with Shun Kikuta=
5. Baby Come On (Vico-vo)
6. Route 66 (Hari-vo)
2nd set (21:00-20:50)
=Bandung Blues Project=
1. Blues Deluxe (Amrus-vo, Vico-guitar)
=Bandung Blues Project with Shun Kikuta=
2. Georgia on My Mind (Vico-vo)
=Sandhy Sondoro (vo., gt.) with Amrus Ramadan (steel gt.)=
3. Superstar
=Sandhy Sondoro (vo.) with Bandung Blues Project and Shun Kikuta=
4. When A Man Loves A Woman
5. Walking By Myself
6. Come Together
7. In the Heat of the Bali Sun
-Encore-
=Sandhy Sondoro (vo.) with Bandung Blues Project and Shun Kikuta=
8. Sweet Home Chicago
[Personnel]
Shun Kikuta & Funky Trio
菊田俊介 - guitar, vocals
片野篤 - bass
関慶和 - drums
Bandung Blues Project (from Bandung, Indonesia)
Hari Pochang - harmonica, vocals
Etsu Hning - violin
Amrus Ramaghan - steel guitar, vocals
Vico Wibowo - piano, guitar, vocals
with Sandhy Sondoro - vocals, guitar (special guest)
Photo (c) Masahiro Sumori
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