2020/8/22
8月22日はジョン・リー・フッカーのお誕生日です ブルース
暑い日が続きますね。
8月22日は、キング・オヴ・ブギことジョン・リー・フッカーのお誕生日です。彼は2001年に亡くなっていますが、存命ならば103歳になります。1917年のこの日にミシシッピ州のクラークデイル近郊の町、タトワイラーに生まれています。
ジョン・リーが生まれた日のタトワイラーも今のような猛暑だったのでしょうか。
ジョン・リーは、11人兄弟の末っ子でした。父親のウィリアム・フッカーはバプティスト教会の説教師で、子供たちに宗教歌以外の音楽を聴くことを許しませんでしたが、ジョン・リーが11歳のとき両親は離婚し、母親のミニーはウィリアム・ムーアというブルースマンと再婚しました。ジョン・リーのスタイルは彼から学んだものが基礎となっているそうです。
14歳のとき、ジョン・リーは家を出てメンフィスへ向かい、ビール・ストリートでプレイするようになりました。その後シンシナティで暫く過ごした後、1943年にデトロイトに移住しました。ここでセンセーション・レコードのオーナー、バーニー・ベスマンと出会い、 彼の下でレコーディングした“Boogie Chillen”でレコード・デビューを果たしたのでした。1948年のことです。今年、英エイス・レコードからセンセーション音源のコンプリート版3枚組CDがリリースになりましたね。
Documenting The Sensation Recordings 1948-1952
『ザ・センセーション・レコーディングズ 1948-52』
http://p-vine.jp/music/pcd-17815_7
エレキギターをドロンデロンとつま弾きながら唸るように歌う初期のジョン・リーは、一人あるいはエディ・カークランドがセカンドギターに入るシンプルな構成が多い
のですが、強烈な個性に引き込まれてしまいます。テンポも小節数も勝手気ままな感じで、こんなブルースマンは他にはいなかったんでしょうね。バンドを付けようとしても、なかなか彼には合わせられなかったという話もあります。
そんな彼も1950年代後半にヴィージェイ・レコードと契約した後はバンド・スタイルが中心となっていきます。この時代に“Boom Boom”、“Dimples”などの代表曲が生まれてました。
1960年代には渡欧し、アメリカン・フォーク・ブルース・フェスティバルに出演。その後もキャンド・ヒートとの共演盤「Hooker 'n Heat」のリリース(1971年)、映画「ブルース・ブラザーズ」出演(1980年)と活躍を重ねました。
1989年にはオールスター・ゲストを迎えたアルバム「The Healer」が注目を集め、この中に収録された“I’m In The Mood”で初のグラミー賞を受賞しています。1990年代以降、ジョン・リーは殆どツアーには出なくなってしまいましたが、当時住んでいたカリフォルニアを中心に時折ライヴは続け、新作も出し続けました。
フル・アルバムとして最後の作品となったのは1997年の「Don’t Look Back」。旧知の仲のヴァン・モリスンとのデュエットがフィーチャーされた作品で、円熟味たっぷりのジョン・リー節を聴くことができます。ジョン・リーは最後までジョン・リーでした。
John Lee Hooker ft. Van Morrison - Don't Look Back (1997)
この曲はジョン・リーが1964年にヴィージェイからリリースしたもののリメイクですが、ヴァンにとっても1965年にゼムのデビュー・アルバム「The Angry Young Them」で取り上げた思い出の曲です。ヴァンは1964年にはジョン・リーと出会っているそうですから、本当に長い付き合いなんですよね。
何はともあれ、ジョン・リーお誕生日おめでとう!
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【過去のジョン・リー・フッカー関連の書き込み】
祝!ジョン・リー・フッカー生誕100周年 2017/8/22
https://black.ap.teacup.com/sumori/1749.html
BLUES & SOUL RECORDS 137号発売(ジョン・リー生誕100年記念号) 2017/8/26
https://black.ap.teacup.com/sumori/1750.html
ジョン・リー・フッカーの初のアルバム・レコーディング 2014/11/1
https://black.ap.teacup.com/sumori/1579.html
ジョン・リー・フッカーの命日 2014/6/22
https://black.ap.teacup.com/sumori/1541.html
ジョン・リー・フッカーの来日公演(1984年) 2013/12/23
https://black.ap.teacup.com/sumori/1485.html
8月22日は、キング・オヴ・ブギことジョン・リー・フッカーのお誕生日です。彼は2001年に亡くなっていますが、存命ならば103歳になります。1917年のこの日にミシシッピ州のクラークデイル近郊の町、タトワイラーに生まれています。
ジョン・リーが生まれた日のタトワイラーも今のような猛暑だったのでしょうか。
ジョン・リーは、11人兄弟の末っ子でした。父親のウィリアム・フッカーはバプティスト教会の説教師で、子供たちに宗教歌以外の音楽を聴くことを許しませんでしたが、ジョン・リーが11歳のとき両親は離婚し、母親のミニーはウィリアム・ムーアというブルースマンと再婚しました。ジョン・リーのスタイルは彼から学んだものが基礎となっているそうです。
14歳のとき、ジョン・リーは家を出てメンフィスへ向かい、ビール・ストリートでプレイするようになりました。その後シンシナティで暫く過ごした後、1943年にデトロイトに移住しました。ここでセンセーション・レコードのオーナー、バーニー・ベスマンと出会い、 彼の下でレコーディングした“Boogie Chillen”でレコード・デビューを果たしたのでした。1948年のことです。今年、英エイス・レコードからセンセーション音源のコンプリート版3枚組CDがリリースになりましたね。
Documenting The Sensation Recordings 1948-1952
『ザ・センセーション・レコーディングズ 1948-52』
http://p-vine.jp/music/pcd-17815_7
エレキギターをドロンデロンとつま弾きながら唸るように歌う初期のジョン・リーは、一人あるいはエディ・カークランドがセカンドギターに入るシンプルな構成が多い
のですが、強烈な個性に引き込まれてしまいます。テンポも小節数も勝手気ままな感じで、こんなブルースマンは他にはいなかったんでしょうね。バンドを付けようとしても、なかなか彼には合わせられなかったという話もあります。
そんな彼も1950年代後半にヴィージェイ・レコードと契約した後はバンド・スタイルが中心となっていきます。この時代に“Boom Boom”、“Dimples”などの代表曲が生まれてました。
1960年代には渡欧し、アメリカン・フォーク・ブルース・フェスティバルに出演。その後もキャンド・ヒートとの共演盤「Hooker 'n Heat」のリリース(1971年)、映画「ブルース・ブラザーズ」出演(1980年)と活躍を重ねました。
1989年にはオールスター・ゲストを迎えたアルバム「The Healer」が注目を集め、この中に収録された“I’m In The Mood”で初のグラミー賞を受賞しています。1990年代以降、ジョン・リーは殆どツアーには出なくなってしまいましたが、当時住んでいたカリフォルニアを中心に時折ライヴは続け、新作も出し続けました。
フル・アルバムとして最後の作品となったのは1997年の「Don’t Look Back」。旧知の仲のヴァン・モリスンとのデュエットがフィーチャーされた作品で、円熟味たっぷりのジョン・リー節を聴くことができます。ジョン・リーは最後までジョン・リーでした。
John Lee Hooker ft. Van Morrison - Don't Look Back (1997)
この曲はジョン・リーが1964年にヴィージェイからリリースしたもののリメイクですが、ヴァンにとっても1965年にゼムのデビュー・アルバム「The Angry Young Them」で取り上げた思い出の曲です。ヴァンは1964年にはジョン・リーと出会っているそうですから、本当に長い付き合いなんですよね。
何はともあれ、ジョン・リーお誕生日おめでとう!
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【過去のジョン・リー・フッカー関連の書き込み】
祝!ジョン・リー・フッカー生誕100周年 2017/8/22
https://black.ap.teacup.com/sumori/1749.html
BLUES & SOUL RECORDS 137号発売(ジョン・リー生誕100年記念号) 2017/8/26
https://black.ap.teacup.com/sumori/1750.html
ジョン・リー・フッカーの初のアルバム・レコーディング 2014/11/1
https://black.ap.teacup.com/sumori/1579.html
ジョン・リー・フッカーの命日 2014/6/22
https://black.ap.teacup.com/sumori/1541.html
ジョン・リー・フッカーの来日公演(1984年) 2013/12/23
https://black.ap.teacup.com/sumori/1485.html
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