2019/10/25
有終の美を迎えたカントリーゴールド 音楽全般
この週末は、日本最大のカントリー・ミュージックの祭典、カントリー・ゴールドを観に熊本に出かけました。僕にとってこのフェスは3回目ですが、フェス自体は1989年に始まり今年で31回目。そして、これが最後になります。終わる理由はきっと裏事情も含め色々あるのでしょうが、エミルー・ハリスやブラッド・ペイズリー、アリソン・クラウスなどカントリー・ミュージックの錚々たるアーティストを招聘してきたフェスが消えてしまうのはなんとも寂しいことです。
昨年30回目の節目を迎え、これで最後か?とのうわさもあちこちから聞こえて来ましたが、主宰者のチャーリー永谷さんは、やれる限り今後もやる、とステージで宣言していました。
しかし2019年に入ってから、今年のフェスを最後に歴史に幕を下ろすことが正式に発表されたのでした。
ラストだったからか、客足は去年と比べるとかなりよかったようです。台風の影響が心配されましたが、蓋を開けてみればまずまずの天気。南阿蘇のパノラマ絶景を背景に聴くカントリー・ミュージックは最高に気持ちがいいのです。唯一無二のフェスでしょうね。
今年のメンツはマール・ハガードの息子たちノエル&ベンのデュオ、グレン・キャンベルの娘のアシュリー・キャンベル、米空軍のバンド、パシフィック・トレンズ、そして毎年出演している主宰者チャーリー永谷のキャンボールズの4組でした。
Ben & Noel Haggard
安定感のある演奏を聴かせたノエル&ベン・ハガードもよかったのですが、僕はもうアシュリー・キャンベルが最高でした。来日直前にグレン・キャンベルの映画「アルツハイマーと僕(原題:Glen Campbell - I'll Be Me)」を見て気分を盛り上げていたというのもありますが、さすが幼い頃から父親に英才教育を受けていただけあって抜群にうまいし、なんと言っても女性らしい華がありました。
Ashley Campbell
2018年リリースのデビュー・アルバム「The Lonely One」はテイラー・スウィフトっぽいポップ・アイドル的なサウンドを狙った感もありましたが、ライヴの印象はそれよりも自然なカントリーサウンドで断然いいです。グレンの映画の中でも披露していた父親に捧げた曲”Remembering”はジーンと来ましたし、リリース前の新曲も披露。また、自分の曲の合間に父親のレパートリーも混ぜ込んでくるあたりは心憎かった。バンジョーが哀愁を持って響く”Gentle on My Mind”、しっとりと歌い上げた"Wichita Lineman”そして、ラストは”Rhinestone Cowboy”で賑やかに締めてくれました。
ニューオーリンズ・ファンとしては、”Southern Nights”もやってくれたのもうれしかったです。
出演者がステージに揃ったフィナーレ
最後は、出演者全員がステージに再度上り、チャーリー永谷さんの決め歌”Good Time Charlie”で賑やかにフィナーレを迎えました。アシュリーはパシフィック・トレンズのギターの人とステージでダンスをしていましたよ。みんな楽しそうでした。
終演後ふと空を見上げるとピンク色に染まった綺麗な夕焼けが大空を包んでいました。
このフェスを最初から仕切ってきたチャーリー永谷さんは今年で83歳。もうここら辺が引き際と考えたとしても不思議ではないです。昨年はちょっとお疲れのようだったチャーリーさんでしたが、今年は声もよく出ていてお元気でした。あれで80歳超えているとは思えない。31年間お疲れ様でした。これからも、違う形でカントリー・ミュージックを盛り上げて行って下さい。
このフェスの主宰者チャーリー永谷さん
【イベント情報】
カントリーゴールド2019 Final Encore
会場:熊本県野外劇場 『アスペクタ』(南阿蘇村)
日時:2019年10月20日(日) 開場9:00 開演12:00 終演18:30
チケット:前売り7,000円 当日8,000円 学生割引3,000円
小学生以下無料
出演アーティスト:
Ben & Noel Haggard
Ashley Campbell
Pacific Trends
Charlie & Cannonballs
公式サイト:http://countrygold.net/
ステージ前で繰り広げられるカントリーダンスもこのフェスの名物
常連客?のジョン・ベルーシも踊る!
一風変わったお客さんもちらほらと
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