2006/6/20
AERAにジャズフェスの記事が 音楽全般
6月19日発売のAERA 2006年6月26日号に「災害ニューオーリンズに哀歌が響く」という記事がでています。北村和哉という音楽評論家が書いたもので、ジャズフェスを中心としたニューオーリンズ訪問レポートです。
早速読みました。が!この内容はなんだ。人それぞれ意見が違うのは当然ですが、しかしこの否定的なトーンはいただけない。全く、ニューオーリンズに対してもジャズフェスに対しても愛情のかけらも感じられない。復興が進まない現実を挙げるのはいいけど、と言って復興を呼びかけるでもなし、復興に一所懸命取り組んでいる人たちの姿を描き出すでもなし。ただ、ネガティブなだけ。
ジャズフェスもあたかも失敗だったと言わんばかりの書き方で、これじゃ逆境の中でフェスを実現させた関係者も浮かばれないよ。「観客が例年より2〜3割少ない」との「広報担当者」のコメントが書いてあるけど、それが具体的に誰なのか判らない。公式な動員数の発表がないから断定はできないけど、少なくともプロデューサーのクイント・デイヴィスが「例年より客の出足はいい」と胸をはっていたのは、地元紙やテレビでも報道されていたはず。そういうことには触れていない。ジャズフェス4回目だった僕が観ても、客入りは決して悪いようには見えませんでした。感覚としては2年前のより多いくらいでしたよ。
ニューオーリンズやジャズフェスに対してあまりにも無理解。というか、理解しようとしていないのが文章から伝わって来る。恐らくこの人は、フレンチクオーターとジャズフェス会場周辺以外は殆ど行ってないんでしょう。だって、内容を読んでいると「ニューオーリンズ=フレンチクオーター」なんだもん。
被災の説明をするのに、フレンチクオーターにあった廃屋の写真を出してきて、「修復された家屋も多いが、廃屋となったものも残る」なんてキャプションがついてる。フレンチクオーターが比較的被害の少ない地域だったのは周知の事実。しかも、最大の被害を被った第9地区やレイクビュー地区のことなど一言も触れていない。
「フレンチクオーターは、通常ジャズフェス期間中は人で溢れるのに、今年は人影も疎ら」なんて書いてあった。閉まったままの店が依然多いという現実はあったけど、フェス期間中はかなり混雑していたと思います。ある程度は「個人の印象の差」との説明もつくけど「人影は疎ら」とまで言うとこれは嘘と言っていいんじゃないでしょうか。もちろん、時間帯にもよるけどね。
あまりにも「なんじゃこれ?」な記事に、この北村っていう人はどういう人なのかと(最初北中正和氏と勘違いしてしまいました。失礼。)、ウェブで調べたら、彼のブログがありました。これを読むと益々彼のニューオーリンズに対する無理解ぶりが判ります。ほんとに何なのこの人?
http://www.rollonroad.com/
以下ちょっと引用...
「New Orleans へやって来た。
Katrinaによって被災した人たちに同情しているわけでも、あのすばらしい 2枚のアルバム『Our New Orleans』『 Sing Me Back Home』が影響しているわけでもない。ただ流されるままに来てしまった感じ・・・もちろん、 New Orleans Jazz Festを観に来たわけだけども、このフェスティヴァルはそれほど興味があったわけではない。」
じゃあ、いいかげんな記事書くなつっぅの。少なくとも僕が今回ジャズフェスで会った多くの人は、ニューオーリンズに強い愛情を持っている人ばかりでした。そういう人に書いて欲しい。
「ヴェンダーの出店数があまりに多いことに驚いている。(中略)ミュージック・フェスティヴァルの粋(そんなものがあるのか?)を脱している。」
だってただのミュージック・フェスじゃないもん。ヘリテッジの部分はこの人の頭にはないのでしょう。音楽にしても、この人の観ているものはいわゆる大物ばかりの様子。フェイドードーで、ザディコをやってるなんていうのも、目には入ってないでしょうね。ホントにただのロック・フェスと同列で考えたら、大間違いだと思うんですが。
言い出すときりがないけど、とにかく酷いの一言。これが新聞記者ならいざしらず、音楽評論家という肩書きでこんなとんちんかんな記事を垂れ流されては、ニューオーリンズ・ファン、音楽ファンとして悲しいよ。
自分も朝日に書かせてもらって言うのもなんだけど、こんな人にジャズフェス・レポートを書かせるAERA編集部の責任も大きいと思います。
皆さん、どう思います?僕の過剰反応でしょうか?
早速読みました。が!この内容はなんだ。人それぞれ意見が違うのは当然ですが、しかしこの否定的なトーンはいただけない。全く、ニューオーリンズに対してもジャズフェスに対しても愛情のかけらも感じられない。復興が進まない現実を挙げるのはいいけど、と言って復興を呼びかけるでもなし、復興に一所懸命取り組んでいる人たちの姿を描き出すでもなし。ただ、ネガティブなだけ。
ジャズフェスもあたかも失敗だったと言わんばかりの書き方で、これじゃ逆境の中でフェスを実現させた関係者も浮かばれないよ。「観客が例年より2〜3割少ない」との「広報担当者」のコメントが書いてあるけど、それが具体的に誰なのか判らない。公式な動員数の発表がないから断定はできないけど、少なくともプロデューサーのクイント・デイヴィスが「例年より客の出足はいい」と胸をはっていたのは、地元紙やテレビでも報道されていたはず。そういうことには触れていない。ジャズフェス4回目だった僕が観ても、客入りは決して悪いようには見えませんでした。感覚としては2年前のより多いくらいでしたよ。
ニューオーリンズやジャズフェスに対してあまりにも無理解。というか、理解しようとしていないのが文章から伝わって来る。恐らくこの人は、フレンチクオーターとジャズフェス会場周辺以外は殆ど行ってないんでしょう。だって、内容を読んでいると「ニューオーリンズ=フレンチクオーター」なんだもん。
被災の説明をするのに、フレンチクオーターにあった廃屋の写真を出してきて、「修復された家屋も多いが、廃屋となったものも残る」なんてキャプションがついてる。フレンチクオーターが比較的被害の少ない地域だったのは周知の事実。しかも、最大の被害を被った第9地区やレイクビュー地区のことなど一言も触れていない。
「フレンチクオーターは、通常ジャズフェス期間中は人で溢れるのに、今年は人影も疎ら」なんて書いてあった。閉まったままの店が依然多いという現実はあったけど、フェス期間中はかなり混雑していたと思います。ある程度は「個人の印象の差」との説明もつくけど「人影は疎ら」とまで言うとこれは嘘と言っていいんじゃないでしょうか。もちろん、時間帯にもよるけどね。
あまりにも「なんじゃこれ?」な記事に、この北村っていう人はどういう人なのかと(最初北中正和氏と勘違いしてしまいました。失礼。)、ウェブで調べたら、彼のブログがありました。これを読むと益々彼のニューオーリンズに対する無理解ぶりが判ります。ほんとに何なのこの人?
http://www.rollonroad.com/
以下ちょっと引用...
「New Orleans へやって来た。
Katrinaによって被災した人たちに同情しているわけでも、あのすばらしい 2枚のアルバム『Our New Orleans』『 Sing Me Back Home』が影響しているわけでもない。ただ流されるままに来てしまった感じ・・・もちろん、 New Orleans Jazz Festを観に来たわけだけども、このフェスティヴァルはそれほど興味があったわけではない。」
じゃあ、いいかげんな記事書くなつっぅの。少なくとも僕が今回ジャズフェスで会った多くの人は、ニューオーリンズに強い愛情を持っている人ばかりでした。そういう人に書いて欲しい。
「ヴェンダーの出店数があまりに多いことに驚いている。(中略)ミュージック・フェスティヴァルの粋(そんなものがあるのか?)を脱している。」
だってただのミュージック・フェスじゃないもん。ヘリテッジの部分はこの人の頭にはないのでしょう。音楽にしても、この人の観ているものはいわゆる大物ばかりの様子。フェイドードーで、ザディコをやってるなんていうのも、目には入ってないでしょうね。ホントにただのロック・フェスと同列で考えたら、大間違いだと思うんですが。
言い出すときりがないけど、とにかく酷いの一言。これが新聞記者ならいざしらず、音楽評論家という肩書きでこんなとんちんかんな記事を垂れ流されては、ニューオーリンズ・ファン、音楽ファンとして悲しいよ。
自分も朝日に書かせてもらって言うのもなんだけど、こんな人にジャズフェス・レポートを書かせるAERA編集部の責任も大きいと思います。
皆さん、どう思います?僕の過剰反応でしょうか?
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