2009/9/17
リヴォン・ヘルムの新譜 ブルース
Electric Dirt (Dirt Farmer Music/Vanguard Records)
http://www.levonhelm.com/electric_dirt.htm
最近、新譜はぽろぽろと聴いていますが、中でも特に気に入ったのが、このリヴォン・ヘルムのアルバムです。
前作の「Dirt Farmer」に続いてのタイトルがこれだと、なんだかマディ・ウォーターズの珍盤「Electric Mud」を思い浮かべてしまうのですが、へんちくりんなところは全くありません。フォーキーだった前作と比べて、今回は普通にエレキのバンドでやってますという程度の意味あいなのでしょう。
サウンドは、一瞬ザ・バンドの新譜かと思うような古きよきアメリカン・サウンド。この声、この存在感、やはりこの人いてのザ・バンドなのだなぁと思います。歌は全盛期から比べると若干線が細いようにも思えますが、全然問題なく元気。喉頭がんで二度と歌えないと言われていたのがうそのようです。
ブルース、ゴスペルにカントリー、南部の香りがぷんぷんするアメリカン・ルーツ全開の内容です。個人的にはグレイトフル・デッドの名曲"Tennessee Jed"が冒頭に来ているところで、つかみOK。ザ・バンドでもやっていたマディ・ウォーターズの"Stuff You Gotta Watch"もここではちょっと雰囲気が違います。マディでは"You Can’t Lose What You Ain’t Never Had"も取り上げていますね。
リヴォンの娘、エイミーは今回も参加していますが、出産を控えていた事情から、前作よりも目立っていません。でも、その分リヴォンが存在感を示す結果となっているので、それはそれでよかったのかも知れません。
ロバート・クラムっぽいジャケットもかっこいいですねー。
超お勧めです。
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