2006/6/11
ジェイムズ・コットン@コットン・クラブ ブルース
観てきました。ジェイムズ・コットン。(6/9の2部)会場がコットン・クラブっていうのもギャグっぽいけど、なかなかいいライブでしたよ。バンドはデイヴィッド・マックスウェル(p)、ダリル・ニューリッシュ(vo)という以前からお馴染みのメンバーにチャールズ(b)&マーク(ds)マックのリズム・セクション、それに今回はココ・テイラーのバンドで活躍中のShunこと菊田俊介(gt.)が特別参加しました。
9:30pm。予定時刻通りに、コットンとニューリッシュを抜いたバンドの演奏でスタート。金曜の夜とあって、いつの間に客席はほぼ満席。マックスウェル、Shun、チャールズ・マック、各々をフィーチャーした曲をそれぞれ1曲ずつ披露。マックは"Mustang Sally"で客席にコーラスを求め、コットンが出てくる前に会場はすでに盛り上がっている。
そして、ライブ開始後30分。アップテンポのブギに乗せて、コットンがハープを吹きながら登場!マイクのコードを引きずりながら、ステージへ。コットンは、歌えなくなって久しいが、プレイは思った以上にまだまだ活きがいい!表情も豊かに手を顔面に打ち付けるように吹く様も全く昔と変わっていない。まるで、顔全体で吹いているようだ。そんな彼の姿に、客席も大いに盛り上がる。コットンとShunのユニゾン・プレイもなかなかいい感じ。Shunは、それまでの洗練されたプレイから、コットンにあわせたコテコテなプレイに変わっている。コットンも彼の参加に満足しているようで、Shunにソロを振っては嬉しそうに見つめる姿が印象的だった。コットンは表情が豊かなので、声には出さなくても、心の中が手に取るように判るんだよね。
3曲目から、ニューリッシュが登場し、歌入りで"Blow Wind Blow"、"Don't Start Me To Talking"などお馴染みのナンバーで大いに盛り上がった。スローのサニーボーイナンバー"Keep Your Hands Out of My Pocket"も渋い!ハイトーンでぴいぴい吹くプレイがしびれるぅー。
コットン登場後30分ほど経った頃、彼はステージをニューリッシュに譲って一端退場。ニューリッシュは、2曲披露。1曲は"I Smell Trouble"で、あと1曲は何だったか忘れたが、その曲ではハープも吹いた。個人的には彼のファンなので、彼のハープが聴けたのは、嬉しかった。彼はソロ作ではソウル系の曲でヴォーカリストとして本領を発揮しているので、そういう曲も聴きたいところだが、コットンのステージは無理だろうな。もし、ニューリッシュのソロを聴いたことのない人は騙されたと思って一度聴いてみて!ソウル好きなブルース・ファンならば、結構気に入ると思う。ステージ終了後、彼を会場内で見つけたので、声をかけて「あなたのファンです」って言っておいた。
再び、コットンが戻ってきて、アップテンポで畳み掛け、ラストは客席も本当に熱くなっていた。熱気そのままでアンコールに突入し、"Rocket 88"と"You Don't Have To Go"の2曲をプレイ。後者では、Shunがスライドでエルモア・ジェイムズの決めのフレーズを弾き出し、コットンがユニゾンしたところで、客席もまた盛り上がる。ちょうど、90分ほどでライブは終了した。
コットンがステージにいたのは正味50分くらいと短かかったが、バンドの演奏もよかったし、何よりもコットンが歳を取ってそれなりに老けながらも、生き生きとしたプレイをしていたことに感動した。やはり、コットンさん、あなたは最高です。ハープがうまいかどうか以前に存在感があるんだよね。歌わなくても、これだけオーラが出ているっていうのも、やはり彼が健在だってことだろうね。
今回は、久しぶりに菊田さんと話すことができた。実は先日ニューオリンズのジャズフェスのココ・テイラーのライブで彼を観てはいたのだが、そのときは声をかけられなかったのだ。なので、会って話すのは結構久しぶりかな?オリジナル・ピックを頂きました。菊田さん、ありがとね。
ココwith Shunのライブを日本でも見てみたいものだが、菊田さんによるとココは体調があまりよくないので、日本までの長旅は医者がOKしないらしい。残念ですね。
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